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テーマ:今日見つけた宝物(655)
カテゴリ:音楽&パフォーマンス
午後から『堀米ゆず子ヴァイオリンワークス5』のコンサートに下のAを連れて行ってきました。 最初の曲は大好きなフランクのソナタです。弦楽器の独奏を聴くにはちょうどいい大きさのホールの後ろの方で聴くこととなりました。というのも開場10分前、つまり開演40分前には着いていたのですが、それでももう満杯に人が並んでおられて、開場とともに前の方から次々と埋まってしまったのでした。 非常にソフトな音色で最初のフレーズが奏でられてから、影があり光がもたらされ、エネルギーが注ぎ込まれ、激しい中にまた明るい暖かさが生み出され・・・ フランクにしてもそのあとのフォーレにしても曲の中に波のようなうねりがあって、それはとてもおとなっぽいアート、複雑な心情を表しているように感じます。 そういう点が子どもたちにはちょっと難かったように思います。 Aは家で私が弾いているVnなんかに比べると、ダイナミックスあり過ぎてちょっとしんどかった、と言いました。 コンサートで出会う音楽というのは、TVやゲームのように現実離れしていることを前提としているものではなくて、まさしく実際に今ここに体験しているので、そこに作曲家の心情や演奏家のあふれる音楽性が子どもたちの心にとって過剰になることは、大いに考えられる、と思いました。 逆に言えば、それぐらい素晴らしい演奏をゆず子さんはされていました。 CDにおいてもコンサートにおいて、「すごいなぁ、素晴らしいなぁ、美しいなぁ」と思うことはできても、それはとても自分とは結び付かない遠く離れた出来事としか感じられないことがほとんどです。 でもゆず子さんの演奏は違った。 そう、あのアンコールは超絶技巧であったからすごかったのじゃなくて、彼女が喜びの中で選んだ曲があの2曲だった、ということが私に希望を与えてくれているのです、きっと。
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Last updated
2010.09.06 00:16:55
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