まりっぺ辞めないで！券なしファン１０００人が署名運動


１４日にリーダーの矢口真里（２２）＝写真下＝が電撃退団したモーニング娘。が１６日、東京・八王子市民会館でコンサートを行い、初めて矢口抜きの１０人でステージに立った。新リーダーの吉澤ひとみ（２０）は「納得できないかもしれないけど、ヤグッつぁんの気持ちを酌んであげて」と訴えた。会場には１０００人を超えるチケットを持たないファンが全国から集結。矢口をモー娘。に復帰させる署名運動が行われた。〔写真：矢口真里退団後の初ライブには、チケットを持っていないファンが多数駆けつけ、八王子市民会館前は人でごった返した＝東京・八王子市〕


◇開演のベルと同時に１０人のメンバーが登場し、横一列になって整列した。普段なら巨大ビジョンでメンバー紹介を行った後、オープニング曲へ突入するが、これまでのライブにはなかった光景に、会場も水を打ったように静まり返った。

「きょうのコンサートに矢口さんはいません。本当にごめんなさい」。新リーダーの吉澤がそう謝罪すると、１０人全員で深々と頭を下げた。

続けて「矢口さんが自分から辞めると決めたことは、誰にも説明できることじゃないけど、長くやってきた私たちには理解できる気がします」と語り掛け、「納得できない方もいると思いますが、私たちはヤグッつぁんらしい潔い決断だなと思いました。そんな気持ちを酌んであげてください」と理解を求めた。

その瞬間、拍手が巻き起こると、吉澤は「私たち１０人で矢口さんの分まで頑張っていきます」と所信表明。２７日発売の新曲「大阪恋の歌」などを元気いっぱいに熱唱した。精神的支柱だった矢口を失ったことで、モー娘。にとっても正念場を迎えることになった。

そのころ、会場周辺はチケットを持っていないファンであふれた。駐車場には岩手、三河、富山ナンバーの車が並ぶなど、全国各地から集結。矢口の突然の退団に、熱心なファンは居ても立ってもいられなかったようだ。１０枚しかなかった当日券を求めて、午前３時半から並んだ富山県の会社員（１９）は「僕にとってまりっぺ（矢口の愛称）の卒業式はきょうです」と涙した。

矢口のモー娘。復帰を訴える署名運動も起こった。大声で呼びかけた会社員（２７）は「みんな気持ちの整理がついていないと思うし、何か行動を起こさないとと思って始めました。全国ツアーの終わる５月７日までＨＰと全公演会場で続けます」。もう１人のフリーター（２３）も「同じ辞めるにしても、矢口さんの卒業式をやらせてあげたい。（俳優の小栗旬と）恋してもいいから、モー娘。に帰ってきて」と切実だ。この声を矢口は、所属事務所は、どう受け止めるのだろうか。

★通常の２倍、４時間リハーサル

矢口が退団したことで、フォーメーションから歌のパート割りまですべてが変わったため、この日のリハーサルは、普段の２倍にあたる４時間も行われた。その余波で開演が３０分遅れた。また、矢口の退団で受け付けた払い戻しは１枚のみ。当日券１０枚は先着５０人から抽せんで選ばれた。ダフ屋は１人も姿を見せず、「チケットを譲ってください」というボードを持ったファンが会場前に多数立っていた。


『モーニング娘。』リーダー「矢口真里」についての重要なお知らせ