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2012.11.11
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カテゴリ:仏法

 今、苦しみを抱えて悩まれている方にお勧めしたい本があります。

 『「気づきの瞑想」で得た苦しまない生き方*カンポン・トーンブンヌム著*佼成出版社』という本です。 この本は、現在スピリチュアルだとされている「夢のなかでさらなる夢を見るようなもの」ではなく、私たちの生老病死という決して避けては通れない苦から解放されるための生き方、あり方、道を教えてくれています。
 この本の著者の身体は、アクシデントにより、車椅子の生活を余儀なくされてはいますが、心は真の自由と共にある方だと個人的に感じます。そのような著者によって書かれた最終章だけ抜粋したいと思います。古い生き方は終わりを告げ、新たな始まりを見いだすきっかけとなりますように・・・

****************************

「最後に」

 障害をもつことは、単に不自由というだけで、不幸であることを意味するものではありません。ただ、肉体的に不自由ということに過ぎず、これについては選択の余地がありません。しかし、心の方はというと、幸せを選ぶことは可能なのです。
 わが身にさまざまな問題が生じたときには、当然その解決を図っていこうとしますが、問題によってはコントロールできないことや、選択の余地のないことももちろんあります。しかしながら心の問題に関しては、苦しまないことも、苦しませることも選択が可能なのです。

 私たちは、苦しむためにこの世に生まれてきたのではありません。
 どうぞ、苦しみをつかんで離さないなどということがありませんように。
 どうぞ、心が穏やかに保たれますように。

 気づきの瞑想によって、「苦しむ人」から「苦しみを観る人」への変化が訪れます。気づきそのものには、男女の差別もなく、正誤もなく、苦楽もなく、分け隔てもありません。

 すべての現象は、「仮」なるものとして私たちの前に起こってきています。それに執着して苦しむことなく、かといって、その現象を軽んじることもありません。それに気づき、観察し、穏やかな安らぎの心で、私たちに与えられたこの世での役割を果たしていく、それが私たちの人生の努めといえるのではないでしょうか。





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最終更新日  2012.11.11 18:31:40
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