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いろいろな意味で「言葉が伝わらない地獄」を描いた映画。
モロッコとメキシコと日本を舞台に物語が交錯するが、なかなか日本と繋がらなくていらいらする。 多分、ストーリーを追う映画では無いのだ。 末っ子を亡くして関係に亀裂の入ったアメリカ人夫婦、モロッコに旅行して、「久しぶりの夫婦水入らずだねー」、と能天気な夫。「はあ?どこが?!そこらじゅうに現地人いるじゃない。あんた何言ってるの?何で私がこんなとこまで来なきゃいけないの?あ、モロッコの水なんか飲んだらお腹壊すわ、氷捨てて」の“水いらず”な妻。 息子の結婚式に出席する旨前から雇い主に話ししてたのに、当日になって「ごめん、無理」言われて、仕方なく子供たちを同行させるメキシコ人乳母。 母親は死んじゃったし父親はわかってくれないしああもういらいらするったら!の聾唖の女子高生。 伝わらないこと=ディスコミュニケーションがテーマなんだろうな、というのはわかるが、わざわざ言葉どころか宗教も常識も違う国またいだり、聾唖者出したり、ここまで舞台をでかくしなくたって別に良いんじゃないかしら、って感じ。 何重にも「言葉の伝わらないもどかしさ」が描かれてるけど、舞台のでかさで逆に焦点がぼやけてしまった。 ブラピにケイトブランシェットに役所広司とかさ、わざわざこんな大物連れて来なくても良いよね?って話だし、まぁ、大物でも出てなきゃこんな映画観ないけどさ、ってとこも真実。 菊地凛子がこの映画で評判になったが、そんなに良かったか? 頬骨高すぎて日本人ぽくないし、スタイルも悪い。 あくまで“アメリカ人が考えるスタンダード日本の女子高生”って感じなのかなー、うんざりするなー、って思って見てた。 渋谷とかウォーターフロントとか、遠景は確かに日本なんだけど、カフェや居酒屋になると“どこじゃここは??”とヘンテコ日本が顔を出す。ナンカチガウ感が半端ない。 結局最後まで、伝わらなさは解消しない。とってつけたような希望に救いを見出だせるか? 「私は悪人じゃない。愚かな事をしただけ」の言葉が突き刺さります。
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最終更新日
2014年09月25日 14時33分51秒
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