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いつか全て捨てようと思って暮らしてます

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2016年06月30日
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カテゴリ:マンガ
副題は「少年ジャンプ黄金期の舞台裏」。「メタルK」や「ゴッドサイダー」を描いた巻来功士がデビュー前から少年ジャンプ連載を経て青年誌に移るまでを描いた書き下ろし。

全編通して愚痴ばかりです(笑)

いわく編集が悪い、少年誌なのが悪い、ジャンプ至上主義が気に入らない、好きなもの描かせろ!そうだ、青年誌に行こう!そうすれば俺の好きなエロスもバイオレンスも描ける!

「オレはもうただ強さを競うだけの単純な漫画なんて描かない!!戦って死んでもそのたびに友情や愛の力で蘇る漫画なんて描かない!!」と叫ぶのですがその後移った青年誌でも連載打ちきりへ…、と落ちがついているので発表誌がどうとか最早そういう問題では無いと思うんですが。

北条司と出身大学が一緒なので一方的にライバル視してますがそれこそ北条司は発表誌移っても面白いもの描いてるわけですし。

“好きなもの描かせろ!”のくだりでちょっと吾妻ひでお思い出した。いや描けばいいじゃん同人誌で。コミケで手売りすれば良いじゃん。今なら電子書籍でも売りに出せるよと思うがそうじゃないのか?

万人に受ける漫画、アニメ化映画化される漫画を狙いたいというならジャンプを離れるべきじゃなかったんじゃないの?気が合わない編集者に苛められて打ちきりにされたみたいな描き方してるけど尾田栄一郎の担当編集なんか新卒ぺーぺーの分際で「ワンピース」のネームにダメ出ししてたよ?それでも描き直すし面白いもの描くのが一流なんじゃないの?

巻末にかつての編集さん→その後少年ジャンプの編集長になった人との対談が載っていてこれが秀逸。

“漫画には縦糸(ストーリー)と横糸(キャラクター)が必要で大抵の漫画家は魅力的なキャラクターが描けてもストーリーは弱い人が多い。そこをカバーするのが編集者で「人気漫画は編集と漫画家のタッグで作られる」というのはそれを指している。

巻来くんは圧倒的に縦糸(ストーリー)の人だから当時の編集も有効な助言が出来なかったのかもしれない、

絵コンテを描けるというのはアメリカ映画界ですごく尊敬される才能だから、巻来くんはハリウッドに行ったら良いと思う”とえらい持ち上げて対談まとめてるんですが、これもう「君漫画家として終わってるよ」宣言ですよね編集長?!(笑)

実はこの書き下ろし人生を張ったギャグなのかもしれません。侮れないわ巻来功士。

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最終更新日  2016年07月08日 14時28分20秒
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