種を蒔くとき、 流れにのるとき
悩み続けた日々がまるで嘘のように・・腹を決めて自分の進むべき方向へ舵を切った途端潮の流れが変わり、追い風が吹き始め、全てがスムーズに何の抵抗もなく進み始める。逆風は飛行機が離陸するために必要な力だと説く人もいるけれど・・自分の経験ではいつも、大事な転換期には、何かが大きく展開してゆく時にはかならずこの大きく強い流れがやって来るのだ。機が熟すとき、自然の法則に乗った時には、自分の能力を超えて、周囲の人や環境までを味方につけて、変革のエネルギーが生まれるようだ。流れに逆らっては・・時期早尚では・・機を逸しては・・自分の力だけではどうにもならないこともある。機が熟した時には、自分の力だけでなく周囲の力や環境までも巻き込んで大きなうねりが起こってくる。大きな転換期を迎えた、今の自分にとってこの、大きな今の流れを生み出すことになったその種を蒔いたのはちょうど今から5年前の11月。その当時、自分が中学時代から続けていた手書きの日記に記した言葉は・・「人間、誰しも順風満帆な時には素敵な人でいられる」「でも、逆境に遭遇したときにどう対応できるか」「どういう対応しかできないか」「その対応で、その人の本当の値打ちがわかってしまう」そのあとに、中島みゆきの「時代」という唄になぞらえて「今はどんなに悲しくて、涙も枯れ果てて・・」「あんな時代もあったねと、いつか話せる日がくるさ」「だから今日はくよくよしないで、今日の風に吹かれましょう・・」そう綴ったことを鮮明に覚えている順風でも逆風でもそのときそのときを生きる覚悟を決めて本当の自分を振り返り見つめ直そうと歩き始めた5年前そう、決めた瞬間からそれまでに経験したことのないような素晴らしい出会いがもたらされその後に続く厳しく押し寄せる冷たい荒波を乗り越える力をもらいそしてまた、ある時には鋭気を養う為に戻るべき母港のように暖かく包んでくれる場所を確かめながら今まで18年間自分を育ててくれた大きな果実を産むことができた場所を巣立って今度は、自分が次の世代を育てる為のステージへ次の世代へ継ぐための種を蒔き次の種を育て次の大きな花を咲かせるために次の大きな実りのために新たな旅立ちをする決意を固めることができた時また、あの時と同じように・・そう決めた瞬間から自分が舵を切った方向へ潮の流れが変わり、追い風が吹き始め、全てがスムーズに何の抵抗もなく進みはじめた。これからもまたたとえ、どんな風が吹いていようともいつの日もいま、ここから・・また、歩き出す。自分が生まれるずっと前から永きに渡って受け継がれてきたものを今度は自分の手を通じて次の時代へと・・命のバトンを渡すために。すべてはこころの決めたままに・・