シュタイナー関連書籍出版社　　　　　　　　　　　　　　　　イザラ書房編集室だより

[エッセイ 後書き お知らせ] カテゴリの記事

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• アドヴェントまっさかりの中で

  12/11（日）でアドヴェントの3本目の蝋燭がキリスト教会には灯されたはずです。待降節、つまりクリスマスを迎える前の準備期間は例年１２月に入ってからが多かったのですが今年は早いですね。クリスマスを迎えるための準備期間、アドヴェントの始まりは11月最後の日曜日の27日でした。書店営業のかたわら二子玉川や新宿、丸の内の大きくて立派なクリスマスツリーを楽しんでいたのは11月のたしか上旬でした。その後浦和シュタイナー保育園の岩崎先生の、たいへん読みやすくいつも手許においておきたくなるすてきなエッセー『毎日の大切なこと』を仕上げてすぐ、『色彩の本質・色彩の秘密』の最終編集作業にとりかかったのですが、もぐらのように作業室にこもり、3日坊主ブログも書けず、あっというまに第三週のアドヴェントサンデーも過ぎてしまいまして、なんとなくちょっと寂しいです。街に出ると世界がクリスマスイルミネーションの輝きに包まれてしまっていて、行けなかった教会礼拝では樅の木リースに灯された、蝋燭も明々ともえているのだなあと・・・・。ところでエデンの園にあったのは智恵の木と生命の木。クリスマスツリーはその生命の木の象徴なのだということ最近知りました。皆さんご存じでしたか？できることならクリスマスまであれやこれや準備して、心静かに過ごしたいものです。でもやっと印刷所に『色彩の本質・色彩の秘密』を入稿することができました。ダニエル・モローさんの著作『光が形態を創造する』の装幀をされたデザイナーさんにお願いしたのですが華やかで明るくなかなかお目出度いブックデザインです。こりゃあ、お正月に相応しいかな？と思っています。12/25クリスマス当日はちょうど5本目の蝋燭を特別に灯し、ゆったりともろもろの兄弟姉妹達と言祝ぎの時間を楽しみたいものです。みんなどうしているのかしら・・・〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/12/12

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  シュタイナー「魂のこよみ」更新しました。

  ■「魂のこよみ」　第３８週　聖夜の調べ■まるで魔法が解けたように　わたしは魂の胎内に　子の姿の精神を　感じる。聖なる　宇宙の　言葉が心の　清らかな　輝きの中に天の　希望の果実を　産んだ。それは　わたしの存在の　神的根底から嬉々として生い育ち　宇宙に満ちる。〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/12/11

• クリスマスツリー＠二子玉川ガーデンコートは可愛いです

  先日都内の書店さんを回りました。『クリスマスクラフト』『光が形態を創造する』の営業と、編集中の『色彩の本質◎色彩の秘密』のご挨拶にです。どこの街も素敵なクリスマスツリーが飾られていますね。ほーっとため息が出ました。いちばん親近感をもったのは二子玉川ガーデンコート（高島屋前です）のなんとも大きなクリスマスツリー！赤いリボンと松ぼっくりが可愛いですね。丸の内オアゾ館のものはゴージャス！新宿タイムズスクェアはイルミネーションが楽しかったです。丸善本店丸の内オアゾ館八重洲ブックセンタークレヨンハウス青山ブックセンター　本店＆自由が丘店紀伊国屋書店二子玉川店有隣堂恵比寿アトレ店ジュンク堂新宿三越店紀伊国屋新宿本店＆タイムズスクェア店　etc.どこの書店さんも、好意的で親切でとても嬉しいものでした。すでに入っているところも多いですが、これから並ぶところも。皆さんどうぞ宜しくおねがいしま～すさて、ご挨拶できなくても都内では池袋リブロ人文コーナージュンク堂池袋店阪急ブックファースト渋谷店そして「おばあちゃんの玉手箱」　東京都武蔵野市吉祥寺本町2-31-1 山崎ビル1-2F　tel　0422-21-0921　fax　0422-21-0920　営業時間　10:00am-7:00pm（年末年始を除き年中無休）といったところにはたくさんお送りしています。渋谷「ちえの木の実」さんとか、東急文化村内書店「ナディッフ」さんにも。みんなで書店に遊びに行こう！　（ぺこり）〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/11/14

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  『光が形態を創造する』　著者ダニエル・モロー序文

  『光が形態を創造する』より著者ご自身の序文を一部掲載いたします。【序文】　今から約２０年前にこの本を書いた時、私の胸の内には二つの明快な思いが息づいており、それが芸術活動の上にも光を投げかけていました。その思いは、ついにこの本の日本語訳が出版される運びとなった今日に至るまで、長く仕事の中で培われ、また試されてきました。今回翻訳と出版に関して、私の日本の友人達が尽くしてくださった多大なご努力に心より感謝申し上げます。はじめに本書の翻訳と編集を手がけ出版への糸口をつけてくれた宮川順子、そして最初にこの本の翻訳を試みてくださった阿部ちよさんに感謝します。また共訳に関してお手伝いくださった西川隆範さんにもお礼申し上げます。　日本語版の序文に代えて、私はここに先に触れた二つの信条について、長年の教授体験から得たことなどを例として挙げながら、もっと具体的に語ってみたいと思います。そうすることによって、後続する章を学んで行かれる時の助けになるであろうと思われるからです。　一つ目は、おそらく最も重要な点ですが、芸術的な創造世界は客観的に思考し描写・説明できる体験であると考えたこと（今もそうであると思うこと）です。つまり私達があまりによくそう見なして連想するほど、それは混沌とした、主観的事柄の世界ではないということです。今日芸術に関する議論は、説明不可能な主観的領域に捉われています。その議論はますます、秩序だった知識の向こう側に追いやられた、主観的な何ものかになっています。　しかし一つ真剣に考慮してみてください。私達の思考は客観的・主観的事柄を越えたところに存在します。なぜなら思考自体がこの両者の性格を決定するからです。つまり私達の思考、そして思考のみが、上記のように何が客観で何が主観であるか、またそれぞれがどう互いに関連しあっているかを断言するからです。鍛錬された明晰な思考があるから、私達は芸術の実習のなかで、生起している事柄すべてを観察し描写することができるわけです。さらに色彩や形態の効果について、ちょうど科学者が自分の体験や観察対象に対して行うのと同様の明瞭な緻密さで述べることができるのです。　この小さな本を出版する前には、私はスーラの作品を徹底的に学んで発展させた絵画の手法を教えていました。スーラはフランス印象派の画家で、２０世紀の終わりになってヨーロッパで見直され、新たに紹介された人です。私が観察したところ、この手法は、いわば「肩越しに眺めやり」、明暗の面を意識的に観察し、それぞれの面が一つの性格を帯びるよう作り上げて、三次元の対象物を非常にシンプルに描き出します。　絵画やドローイング、そして彫塑を教える時にも、この２５年の教師生活を支える基礎となったのはこの確信であり、またそこから実った成果でした。芸術は意識的なステップを踏んで、ひとつの現象から別の現象へと歩みながら教えることが可能です。そうすることによって生徒は自由な態度で、どう続けるべきかを自分で裁量し、自分の取った行動の結果を理解することができるからです。　二つ目は、一つ目の成り行きとして確信に至ったことです。芸術においても科学においても、そこで生じる現象は一般化することができます。しかし観察者（実験者）あるいは芸術家の要素――特に空間的な状況として考慮されるその人自身の観点は、拭い去ることができません。人の意識を複雑な科学的要素の中に改めて持ち込んだのは、近代科学に対するゲーテの功績でした。ゲーテはどんな体験であれ、そこにはっきりと語り手や報告者の視点を踏まえ、文字どおり芸術的に語られなければならないと確信していました。なぜならその人が語る真実は、その人自身の体験や特殊性と一般的な要素が明らかにされた上で、読者や聞き手の側の適切な言葉と概念を見出そうとする努力によって、感じとられるかどうかにかかっているからです。*　　　*　　　*　　　*　　　*　　　*　　　*　　　*　　　*～はじめに、いくつかの留意点を述べておこうと思います。私達のとった方法は、ゲーテがニュートン批判の際にとった手法と同じです。つまり彼は実験に実験を重ね、現象を収集しました。その中で、彼は徐々に直観力を鍛え、さらに先に進んでいったのです。こうしてゲーテは「原現象」を認識するに到りました。彼は誘導された〈証明〉によるのでなく、様々な現象を対置させることによって自明になった事実を通して、「原現象」を認識するに到りました。私達の研究方法もまた、実験のかわりに、様々な実習を行なうものです。これらの実習では現象が明らかになり、ついにはそれ自身の根源である理念があらわれてきます。ゲーテの念頭にあったことを、ここで試みてみましょう。すなわち、絵画実習そのものが実験として行なわれるということです。　ルドルフ・シュタイナーの精神科学によって、これらのことが可能になりました。シュタイナーは、色彩の感覚的・道徳的な作用に関するゲーテの認識を越えて、芸術行為のさらなる研究を可能にする「思考」という、なくてはならない道具を発達させたのです。　直観と観察をよりどころにしている方法においては、感覚に信頼を置かなければなりません。この関連において、感覚の本質について、つまり色彩を知覚する存在としての感覚について、いくつか述べておこうと思います。魂の中にあらわれる感覚は、必ずしも外的な知覚に限定されているのではありません。私達が知覚を通して感覚を修練するような場合においてもそうです。むしろ反対に、それは私達が精神科学で研究対象として観照することを学ぶ特質を、正確に描き出します。《怒り》という感情を取り上げてみましょう。この感情は、様々な知覚と共通の性質、共通の「内面」を持っています。視覚においては《赤色》の知覚、動きにおいては《立ち上がる》こと、そして、熱の知覚領域においては《燃焼》に相当します。このように、感覚というものは決して偶然なものではなく、全くある特定の関連に従うものです。感覚はその本質的な性質において不変であり、また不変の法則に結びついています。感覚のこの性質について、今日一般には知られていません。感覚能力と感覚の確実性、そして感覚からの明瞭な判断能力が、現代の生活様式によって大きく損なわれています。しかし、色彩感覚を新たに発見し、活気づける絵画実習は、感覚を再び可能な限り確実にしうる治療手段なのです。　今日、心の病が潜在的に蔓延してきています。そのため、治療の道をあらかじめ示す必要があるでしょう。この途上で、本人自身の努力と簡単な方法を通して、感覚の生命を目覚めさせることができるのです。本書は、読者が（共働者として）感覚体験を共にする中で、意識生成の第一歩を踏み出すことに貢献したいと願っています。　魂の苦闘から解放された精神は、治癒的に作用します。芸術のより意識的な把握へといたる道は、必ず芸術認識の領域を通っていきます。本書で実習に続いて、人間学についての考察がなされていることに、読者が戸惑うことがないように、と願っています。この探究の成果として、人間の眼の働きと、人間の形姿に対する魂の働きとの関係が直観できます。こうして一連の実習の道は、想像力の訓練でしめくくられています。この一連の実習は、未来の光学の源泉になりうる、新たなゲーテ的な色彩論に橋をかけるはずです。本書がこの領域について示唆するだけで終わっているのは、人間的な芸術認識と芸術的な人間学のさらなる探究が、将来に待たれているからなのです。　1985年　春　　オーヴィンゲンにて【ダニエル・モロー】 Daniel Moreau１９４８年　フランス　パリの近郊で生まれる。子供時代より絵を描き始める。高校卒業後、バイオダイナミック農法のトレーニングを始め、フランスとドイツのいくつかの農場で働く。そこですでに出会っていた人智学の知識を深めていった。１９６７年　ドイツへ渡り、彼の師となるテオドール・ヴィルマンとインゲ・ヴィルマンに出会う。数年後、フライブルク近くのフレ－ドリッヒ・フーゼマン病院（心理治療法病院）でアートセラピストとして働く。そこでは木工彫刻とバスケット編みで治療を試みた。その頃、インゲ・ヴィルマンにハッチング技法を学ぶ。この技法はルドルフ・シュタイナーの弟子アッシア・ツルゲーネフが発展させたもので、モロー氏は後に彼の代表的な表現であるワックスクレヨン画として展開している。１９７８年　コンスタンス湖畔に移り住み、障害児のための教師として数年間キャンプヒル学校で働く。１９８２年　ユ－バーリンゲンでギャラリーと本屋を開き、フリーのアーティストとして活動を始める。この時から、絵画制作、色と形に関する問題研究、大人のための種々の一貫した絵画コースの教授が、主要な活動となる。本書はこの頃に完成したもの。その後、ヨーロッパ各地、オーストラリア、日本（８５年初来日）ニュージーランド等で教授活動を展開。１９９８年より、いくつかのヴァルドルフ学校の美術教師を勤める。２００５年秋より日本に在住。依頼に応じて各地でワークショップ開催。(連絡先 Fax0428-76-2655)* * * * * * * * *【目次】明暗と色 明暗の巨匠 基本実習 ここまでのまとめ 色彩の世界 特異な位置 人間についての考察とまとめ 色彩球 反転 虹と目 霊的な色彩環へ 目と人間の形態 移行 芸術家の創造的な道 〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/11/08

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  『世界がもし100人の村だったら』の池田香代子さんにお会いしました

  当初岩波書店女性編集者の呼びかけで始まった「出版女性の会」が11月２日早稲田奉仕園であり、その講演と交流の集いで、講師の池田香代子さんのお話をお聞きすることができました。『ソフィーの世界』のベストセラーでも有名な池田さんは、作家・ドイツ文学翻訳家という面と同時に、口承文芸研究家という側面もお持ちで、後者のセンスから『世界がもし100人の村だったら』がマガジンハウスから単行本化されるきっかけとなったそうです。この100人村はすでに140万部を越えて売れ、日本語だけでなくさまざまな言語となって世界中で読まれていることを再確認いたしました。このお話はインターネット上を10年近く、転々と回っていたそうです。「グリム童話」や「小から極大までの噂話」、そして「100人村」。不思議な口承文芸のあり方です。またこの『世界がもし100人の村だったら』誕生にまつわる不思議な偶然、ご縁もオフレコということでお話しくださり、ファンタジーを読むような面持ちで拝聴させていただきました。現在「100人村」は、解説編、たべもの編と続き、まだまだ新たなテーマが目白押しのご様子です。ちなみにその場で購入したたべもの編の帯のコピーは・この世でいちばん残飯を捨てているのは？・この村でいちばん太りすぎなのは？～２０５０年、人類は９０億人になります。わたしたちの〈たべもの〉の未来は？というこれまた興味津津の問いかけ。（付録の「少女ランマヤの給食ものがたり」はユーモアにあふれ、これで行こうよ！という明るい気持ちになりました）印税はプールし、また個人所得は放棄され、さまざまなNPOの活動を支援されているとも。アフガンで奉仕活動をなさっている医師のかたの説明があり、そのcomicsも同時販売されていたので購入したかったのですがあっという間に完売御礼でした。～（Day's Japanや少年マガジンの戦争漫画を紹介しながら）メディアは第４の権力とも言えます。しかし人気がなければ成り立たないものです。だからそれを健全なものにし、支えていくのも私たちみんなの責務。～とおっしゃる言葉に出版の新しい、いいえ本来の生き生きした生命を感じました。出版界の大先輩に心より感謝したひと時でした。↑上記は当日配布された世界平和アピール７人委員会・創立50周年記念講演会「平和に生きる世界のために」のご案内です。・２００５年１１月１１日（金）午後６時半（６時開場）・新宿四谷区民ホール（地下鉄「新宿御苑前」tel.03-3354-6173)・申し込み不要。資料代５００円【総合司会：池田香代子さん　翻訳家/ドイツ文学】当日参加委員として　小柴昌俊、伏見康治、大石芳野、武者小路公秀、井上ひさし、土山秀雄各氏【世界平和アピール７人委員会】〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/11/07

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  ハロウィーンからアドベントの季節へ

  １１月に入り、やっと秋の気配が濃厚になってまいりましたね。ここ北埼玉では欅の紅葉が始まりました。１０月最後の日曜日は、アングリカンチャーチやカソリック教会ではすべての逝去者を思ってお祈りを捧げます。諸聖徒日と呼び習わされていますが、ヨーロッパのお盆かな？といった感じです。ハロウイーン同様ケルトの祭祀に源があるとチャプレンがおっしゃっていました。小社『ハーベストクラフト』ｐ90より〔かぼちゃのランタン〕翌日の１０月３１日は、ハロウィーンですね。５～６年前の記憶で申し訳ないのですが代々木の駅や六本木の交差点付近では、スケルトンＴシャツやドラキュラマントに派手派手の山高帽といった、外国の皆さん（多分某有名英語教室の先生が多数いる感じでした）が、賑やかにパレードしていました。最近は埼玉県内に行動半径が狭まっているためでしょうか、賑やかなハロウィーンパレードには出くわしませんでしたが、映画『チャーリーと秘密のチョコレート工場』で、ジョニー・ディップが演じたワンカ氏のおちびさん時代にハロウィーンの風景がコミカルに描かれていました。その後、私ことカタリナnoteは『クリスマスクラフト＆ローズウインドウ』（２８００円＋税）の再版作業に忙殺されておりました。今回は雪の白をイメージして、カバージャケットを銀の特色からホワイトに変更しました。表紙もグレーからナチュラルホワイトに・・・。本文用紙ももっと軽いものにする予定だったのですが印刷所とのやり取りの勘違いで実にしっかりとした、高級なものとなってしまいました！（waoooooo！)いま好評発売中です。が直販店での人気は高いのですが、一般書店にはまだたくさん流れているとはいいがたいので、どうぞご注文いただけますと嬉しいです。全国どこの書店でもWEB書店でもご注文できます。また、『クリスマスクラフト』と同時にシュタイナー浦和保育園の岩崎園長先生のエッセイ（＆写真）集『毎日の大切なこと～日々の暮らしが子どもを育む』（１４００円＋税）も最後の追い込みに！！！これは素晴らしい本です。私は今年男の子を出産して念願のお母さんになった、敬虔深く思慮も深い友人にプレゼントしたい本だわと強く思いつつ、編集させていただきました。少し抜粋させていただきますとｐ14「静かな環境が子どもの能力を伸ばす」何も音がしないこと。その中で起こる、かすかな生活の音、空気の動き、やわらかな光の具合、明るすぎず、むしろ落ち着いた、ほのかなたたずまい。昔の日本の家屋を思い起こしてみましょう。大きな屋根にすっぽり包まれて、高い天井、床の間、障子から柔らかな明かりが入る。縁側を隔てて、外は雨降りで、家の中も静か。雨の音がかすかに響いてくる。そんな情景の中で、人間の繊細な心の動きが培われます。（～続く）ほーっと、安心のため息が出てくるようなすてきな文章と写真なんです。これは１１月２５日に出来上がり予定です。伊勢神宮は私の好きな神社ですが、かの地に漂う静かで柔らかく、晴れやかな空気を私は思い出しました。この２冊をどうぞチラッと頭に入れられて、皆様がクリスマスの準備のアドベントシーズンをすごされますこと願っております。〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/11/07

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  「子どもの庭＃17」シュタイナーシューレ富士より　　　　　

  引き続き、ハウスゾンネンシャイン（太陽の輝く家）というＡ.シュバイツアー博士の愛用されていたパイプオルガン付き音楽堂を併設する『ルドルフシュタイナー・シューレ富士』の幼稚園クラス「子どもの庭」、藤本先生より＃17が届いておりました。どうぞご覧下さい。*********【本を読む】２学期に入ってから　新しい本と１学期から続いている本と合わせて４～５冊の本を毎日読んでいます。同じ本を読んでいても、新しい発見があります。少し長くてむずかしい本もありますが、４歳のkさんからは「いいお話だった」という声がきこえました。ほかの年下の子ども達も少しずつ聞ける時間が長くなっています。読みながら、ときどき質問をしたり、場所や雰囲気を替えて読んでみたり、いろいろ技術が必要です。ここ２週間くらいは『けんこうだいいち』は　Mさんが読んでくれています。Kさんはもう覚えてしまっているので、つかえると助けてあげます。「牛乳には…」「とうぶん、しぼうでしょ？」という具合に、意味はわからないでしょうけど、牛乳に含まれている栄養素を言えているのですから、毎日の積み重ねってすごいと思います。歯や骨の話に関連して、雅子先生は、専門的な歯の本や骨の本を見せて、虫歯になると食べられなくなるだけではなく頭が痛くなったり他のところも病気になるということまで教えてくださったり、動物の絵本を読んでいると、ペットのジャービーを連れてきてくださったり、１冊の本から、幼稚園のレヴェルを越えて有機的に学んでいます。優れた芸術家が、ひとつの作品を作るのに　たくさんの書物を読み、あらゆることを学び、努力し、あるときは何年もかかります。「シュタイナー教師は芸術家でなければならない」という言葉を北川先生から聞き、私もそれをかみしめています。【楽器遊び】楽器遊びは、クレイグハンセン先生のレッスンのときにだけ、やることになりました。本物の音楽を身につけることはとても重要で、専門的な技術が必要です。そのリズムや音が子ども達の呼吸にまで働きかけるので、中途半端な指導では害になることもあります。一流の音楽家の指導が受けられることは、子ども達にとって本当に幸運なことです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 藤本　やすえ　2005.10.23←春の「子どもの庭」で～す追記＞＞北川雅子こどもだからこそ解剖学の骨格の図なども見せます。こんなに知能やすべてが発達するときに骨がどんなになっているか、なぜ皮膚があるのか筋肉は？などと栄養学の観点と予防学の観点から説明をしました。お母さんの作って下さったお食事をしっかり食べる子供は元気なこども、神様やお百姓さん、おじいさん、おばあさん、お店のかたがたにまでお礼を言っておやつやお昼を食べます。何もドレッシングのない野菜を皆喜んで味わって食べます．おかわりもMore please!といいながら、きょう10／24）ははじめてMさんも英語で、Would you like to have some tea?にたいしてYes, Please!と答える事が出来ました。ちょっと固くなに日本語ばかりだったのにやっと彼女の心身に英語が入って来たのでしょうか。嬉しい事です。大根の生も今日のサラダにはいっていましたちょっとからいね。。。とKさん。味覚が優れていますね。そしてますます、優れます！！まなかさんがもってきてくださったみかんのデザートもPeel it!と言いながら皮をむいて食べました。私は想像のみかんを持ってむいていました、皆がむきおわってから、＝＝さん、May I have one please?とききましたら、通じてYes,といってわけてくれましたIt is very good(おいしいね）というと。つぎのこどももわけてくれました。そんなことができるこどもで、とても嬉しいです．暑がりのかれんさんを抜いて？（笑）みなさんは、肌着＋ポロシャツなど、＋セーターと言う風に着せて来てください。あつかったら脱げるけれど、寒いと困ります。上着も持たせていただけたら幸いです。今日公園で美祐さんもブランコに乗ったり、お友達のブランコをゆらせてくれたりしたそうです。とってもよかった。。。ね。〔イザラ書房HOME TOPへ〕

  2005/10/26

• 「子どもの庭＃16」シュタイナーシューレ富士より　　　　　　　　　　　　

  ハウスゾンネンシャイン（太陽の家）という素敵な音楽堂を併設する『ルドルフシュタイナー・シューレ富士』の幼稚園クラス「子どもの庭」、藤本先生より、こんな心和むお便りが寄せられましたのでご紹介いたします。ちょっとうかうかしていたらご紹介だいぶ遅くなってしまいました！ごめんなさい。でも秋ののどかな一日の様子が眼に浮かびますね。いまの季節にぴったりと思います。（10月初めの朝霧高原です）*****************【遠足to朝霧高原】 先週は、朝霧高原への遠足があり、子ども達はもちろん　大人も一緒になってとても楽しいひとときを過ごしてきました。何もないところが　こんなに楽しいとは思いませんでした。目にはいるのは野原と自然だけ、ゴミひとつ落ちていませんでした。（立派です） ときどきこういうところに来て、心のお洗濯をしたいと思いました。 　今週は、たくさん外で遊びました。おままごとはほとんど毎日しています。ある日は 、子ども達がお庭で遊んでいるかたわらで　ハンセン先生が木を使って作業をしていました。またある日は、雅子先生が薔薇を植え替えていました。子ども達は興味しんしんでときどき見にいきます。作業の様子を見学するのはとても大切です。　古いベンチが新しい立派なベンチ（ハンセン先生手作り）にかわりました。皆、外から室内への靴を履き替えるときに　にこにこして我先にと座っていました。どっしりとしていて、まず座りたくなるベンチです、嬉しいですね。 　【公園での遊び】 「子どもの庭」の子ども達は　とてもアクティブに遊ぶので、同年齢のお子さんを持つお母さんがたがとてもほめてくださいます。「うちの子は、まったく遊ぼうとしない」と言いますがそういう方たちは心配しすぎ、手を出し過ぎなのです。 特別な運動を教えなくても、子どもは大人に邪魔さえされなければ、自然に体力がつくし、自分の頭で考えて（落ちないようにとか）工夫するものと、彼女達の様子を見ていつも感心させられています。 公園には落ち葉がたくさん落ちていて、 「かわいい葉っぱがあった。拾っていこう」といってひろうあたり、とても成長したと 思います。１年前はひたすら滑り台を滑るなど、葉っぱには興味がなかったんです。 　金曜日はパン屋さんでお買い物。とても、大切な宝物のようなあつかいでパンを 袋にいれていました。 　おやつには、いつもシューレの前の道をお散歩している、しょう君（１歳）親子を招きしました。子ども達がしょう君の手をとって、大人気。お母さんも嬉しそうでした。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　藤本　やすえ　〔イザラ書房HOME TOPへ〕　

  2005/10/25

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  特集：数字の神秘『Star People of Earth』Vol.16

  new age 出版の（株）ナチュラルスピリットから『Star People of Earth』2005 Autum Vol.16＠税込1575円を贈呈いただきました。特集：数字の神秘～人の運命は数字に左右されるのかこの特集はとても面白いです。そして印刷も金刷りを多用し実に豪華！プラトン、易、神聖幾何学等々読みがいはすごくあります。発行人で出版の友人としてお付き合いいただいている今井さんの編集後記を読みますと、なにかこう臨界点を抜けた淡々とした境地を感じます。こちらの刊行になる『インディゴチルドレン』『フラワー・オブ・ライフ』等々の書籍もおすすめです。

  2005/10/22

• 「ルドルフ・シュタイナーと陽明学に学ぶ」林田明大氏より

  ＞＞作家、陽明学研究家、陽明学研究会の主宰者、にっぽん文明研究所講師とさまざまに活躍されている林田氏に古くからのシュタイナーとの関わりを語っていただきました。（イザラ書房編集室)**********************************************＊＊＊************** １９９４年に、『真説「陽明学」入門』（三五館）で作家としてデヴューし、早いもので十年が経ちました。２００３年、同書の増補改訂版を刊行させて頂きましたが、わが国における陽明学の入門書としての地位を確立したといっていいかと思います。　　本書は、「第一部、王陽明の生涯」「第２部、陽明学の思想」「第３部、日本陽明学派の系譜」の三部構成となっており、特に第２部の第７章で「陽明学とゲーテの思想」について書いています。　もちろんそこだけでなく、他の箇所でもシュタイナー、クリシュナムルティ、カルロス・カスタネダ、禅を引用し、陽明学の説明に努めているのです。　これは決して奇をてらったり、あるいはこじつけでやったわけでは決してなく、ある日あるとき突然に、ある感動体験（私は「知行合一体験」と称しています）と共に、私の中でシュタイナー思想と陽明学の両者が一致したのです。　話は少し遡ります。　　元々、小学５、６年生の頃からのゲーテの愛読者だった私は、上京後、必然的といっていいでしょう、ルドルフ・シュタイナーの思想と出合ったわけですが、以後R.シュタイナーと陽明学や禅を中心とした東洋思想の二本立てで研究を続けてきていました。　好きでそんなことを続けてきただけで、いつかはそれを仕事にしてやろうなどと考えたことは一度もなかったのです。　ルドルフ・シュタイナー研究会を主宰しながら、シュタイナーの影響を受けたことで知られるアーティスト、ヨーゼフ・ボイスや作家ミヒャエル・エンデについての研究やイベント活動も行ってきました。　約２０年前になりますが、シュタイナーやボイスの研究活動の一環で、西ドイツ（当時）のデュッセルドルフに部屋を借りて、東ドイツ、オランダ、スイス、ベルギーを訪ね、関係者との交遊を深めた事がありました。　誠に奇妙な話ですが、実は、その欧州滞在中に陽明学の本格的研究を決意、開始することになったのです。　　私は、ゲーテやシュタイナーやボイスやエンデについて関係者に問いを発するのですが、彼らは逆に、私に対して日本文化についての問いを発してくるのです。　自分が日本人であることを嫌というほど思い知らされる日々が続きました。そんなわけで結局、東洋思想の中でも、まだ欧米人にはなじみのない陽明学の話を彼らに向かってするようになっていた、というわけなのです。　渡欧がなければ、陽明学の本格的な研究に取り組むこともなかったのでしょうし、勿論、その後の『真説「陽明学」入門』の執筆も、執筆中に味わった「知行合一体験」もなかったのです。「知行合一体験」については、拙著『真説「陽明学」入門』『日本人らしい生き方』（いずれも三五館）などに触れてありますので、興味がある方はご一読下さい。　ゲーテやルドルフ・シュタイナーの思想、陽明学に代表される東洋思想、この両者があいまって、相互理解がこれまで以上に進展するものと信じています。　林田明大　　2005.10.06

  2005/10/06

• ミヒャエル祭＠アントロポゾフィー協会小ホール05.10.02

  真夏日となった当日、シュタイナー学校や幼稚園などでもこの『ミヒャエル祭の日曜日』を各地でお祝いしていたと思います。この日午前中はゲーテアヌムの精神科学自由大学（霊学自由大学）会員のための集いでした。「境域の守護存在」についていろいろ認識を深めることが出来ました。『いかにして高次の世界の～』に登場するのは境域の「守護霊」ではなく「存在」です。午後、『魂のこよみ』をテーマとしたオイリュトミーがあり、その後『ミヒャエル』についての講演が始まりました。大天使でもあり、１９世紀後半から時代の霊ともなったミヒャエルですが、約２０００年前アレクサンダー大王の時代でも活躍していました。（～とのことです）黄金の光に包まれ破邪の剣を持ち、太陽を住処とするキリストの使者、ミカエル。限りなく賢く、限りなく凛々しい姿は絵画でもあまた描かれていますね。このミカエルの時代、少女達はいくぶんボーイッシュな雰囲気を身にまとうそうです。キリストが愛の存在なので、その使者のミカエルもとても優しい大天使なのだそうです。しかし、邪悪なものには限りなく強い。でも、ミカエルの時代になってからは大きな戦争の時代でした。ホロコーストにスターリンの大量粛清、某大国の軍事圧制等々、まだまだ紛争も人権蹂躙も已みそうにはありません。広島長崎の原爆投下もやっと表立って議論できるようになったばかりではないでしょうか？精神界の存在にはるかな憧れをもって思いを馳せるとき、心を暖めてくれる友人や愛することのできる人が身近に欲しいものです。

  2005/10/05

• 障害とともに生きる＠アーモンドの会　05.09.23

  ”歩く教会、出会う教会になるために”小社刊『母の背、友の背、イエスの背』著者であり、敬愛する叔父渋沢久の上記講演をメインにした、「日本基督教団関東教区埼玉地区障がいを負う人々と共に生きる教会を目指す懇談会（アーモンドの会）」第１1回がバリアフリーの本庄教会で開催されました。このアーモンドの会というのは旧約のエレミア書第１章から取られています。かの地で春一番に咲くのがアーモンドの花なのだそうです。　さて、上記講演のメインテーマは1・重度の障害を持つ、この体を与えてくださってありがとう。　～召されるときそのように感謝して神の御許に行きたいということ。2.自分から障害を引いたら本当の自分になれるのか？　～いやそうではない。障害を持った自分が、ありのままの自分である。　　このままでＯＫなんだ、このままで愛されているのだということに気づいたということ。3.弱さは恥ずべきことではない。しかし長い間差別と偏見に悩まされた。　～しかしその悩みと苦しみが神との会話と祈りの始まりであった。4.この体までがイエスの肯定のなかにある・・障害を信仰において受け取るということ。　～障害は身体的なことに限らず、知的障害、精神障害も含みますが、それらすべてを含めたホリスティックな存在としての私達。　　・目が手に向かって「お前は要らない」とは言えず、また頭が足に向かって「お前は要らない」とも言えません。それどころか、むしろ、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要であり・・・」　　　　（コリントの信徒への手紙1）　自分が大切にされていると感じられるから、自分を愛することができた。そして他者を愛することができた。という言葉からしみじみとしたものを感じました。埼玉県内中心に２１のプロテスタントのキリスト教会から７０名ほどの参加があり、熱心にみなさん聞き入っていました。ダウン症の方も目の不自由な方もともに会堂に集まりたいへん活発な会でした。ここに来られない方々、特に精神障害を持ち孤独のうちに苦しんでいる兄弟姉妹への深い祈りもありました。午後の部は「カンボジアにおけるキリスト者の働き」というテーマで、ルカジャパンというNGOの活動家の方からの現地レポートでした。劣悪な環境の中で生きる方達へのイエズス会シスター達の働きや、キリスト教医科同盟の働きなどを紹介していました。フィリピンのごみ山で生きる人たちや、人身売買などの犠牲者等々、苦しみの中にある世界の兄弟姉妹たちへの思いはすぐに実行に移せなくても、覚えておかなければと思います。そして、最後に思ったことは一見健常者と見えても、どこかに障害を持たない人はいないのではないでしょうか？ということです。わが心の奥底に弱者への内なる差別はないでしょうか？ごみ山で暮らさないですんでいる自分が、実は内なる自己の弱さを否定し抹殺し続けているようなことはないでしょうか？・・・そして、このような思いがまた新たな世界の出会いを私に用意してくれたのです。【渋沢久1937～】東京教育大学教育学部付属桐ヶ丘養護学校元教諭ＮＣＣ「障害者と教会問題委員会」委員長２期全国キリスト教障害者団体協議会会長著書共著：『からだの不自由な子の進路』明治図書『障害児の進路指導』ミネルヴァ書房『母の背、友の背、イエスの背』イザラ書房『温かい足～喜びのいのち、出産前診断をめぐって』新教出版社『いやし、その恵みと力－福音に見るイエスと障害者と世の人々』新教出版社

  2005/10/05

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  四季の大天使-秋のミカエルを想って

  上記は『シュタイナークラフトワールドNo.6ハーベストクラフト』です。地上では様々な争いや、目を覆うような悲劇が立て続けに起きていますが、それでも変わらずめぐり来る季節に、ひそやかな感謝の念を今夕感じました。秋の大天使ミカエルは悪魔にはきついでしょうけれど、私たち人間には心を暖め慈父のように優しく見守ってくれる凛々しい神霊存在です。さきほどふとその気配を感じたように思ったので嬉しくなって「四季の祝祭」のイザラＨＰ欄を更新したところです。春は春で、あの沸き立ち疼く、喜びの予感にいてもたってもいられないような独特の気配があります。親しい友人のような雰囲気のラファエルです。夏はおしゃれで、厳かでもあり、魔法に満ちた新しい世界の扉が開かれる季節と言えます。今は秋。透明に澄みゆく空気の中で、春と夏の行為を結晶化し、魂がこれから向かう行き先を確認する季節と言えるのではないでしょうか？自然が冬に向かうなかで、人間の魂は夏の季節を迎えるとされます。真冬のクリスマスは魂の盛夏となるのです。ですから秋は、魂の季節では春となり、精神の朝ともなるのですね。弊社刊行の『魂のこよみ』は、その意味でたいへんに魔術的、かつファンタジーに富んで不思議な本なのですが、どうぞ体感してみてくださいませ。はじめは微かな気配でしかなかったものが、季節のめぐりを感じる中で、壮大なイマジネーションに変わってくるのです‥‥。

  2005/09/06

• 8/20上松祐二氏講演会＠富士市

  精神科学自由大学の師、上松祐二氏（日本アントロポゾフィー協会事務総長）の講演会めざし、新富士駅近くの会場、ロゼ・シアターヘ。富士山の上のほうは見えませんでしたが、空行く雲と空気が清々しく、過去数回行った富士登詣のことが懐かしく思い出されました。胸突き八丁といいますが富士山は8合目からが本当にきついのです。何回も滝に打たれ、山梨の七面山山頂からお彼岸の中日に富士山頂から昇る朝日を拝み、数年かけて下準備をした結果、富士講の主催者から許された富士登詣でした。いまはすっかり滝に打たれることもなく、夏の山行も遠ざかってしまいましたが、いずれモンブラン近辺でそのような行をしてみたいものです。さて講演会は２部に分かれ、第一部は日本協会Mt.富士支部総会に際し、ゲーテアヌム普遍協会から出された年間テーマ「心臓思考の形成」について。これは５月の総会時の基調講演があまりに短時間だったため、もう一度じっくりとお聞きしたいという協会員の要望にお応えしたものです。詳しい内容は非公開なので簡単なまとめを下に記しました。全世界に約５万人いるアントロポゾフィー会員は、ゲーテアヌムから出される年次テーマをそれぞれが担い、地上生を生きるわけですが、同時により高次の領域に存在しているミヒャエルの学院にも参加しています。知性が有能で冷たく破壊的なものに仕えるのではなく、愛と熱に貫かれた太陽のように暖かく平和なものになるように、私たちは自分自身の思考を変容させていかねばなりません。すべてが自分の思い通りになるようになどとは考えてはなりません。地上的思考から神々の思考へと自己の心臓を通して上昇するのです。ちなみに２００４年のテーマは「宇宙的知性の変容と内的文化の形成」でした。宇宙的知性は人間を不幸にしません。束縛も隷属もありません。人を真の自由へと導きます。その宇宙的知性＝神々の思考を人間に与えるのは、まなざしの神霊、主なる神の使者・大天使ミヒャエルとして古来から知られる存在です。約２０００年前のゴルゴダの丘のあの事件以来、地球は愛そのものの至上の最高位の存在を受け入れ、変容を続けています。一方私たち人類が兄弟愛にもとづいた平和を実現するのはいつのことでしょうか‥‥。世界各地からあがる嘆きと呻きが已み、涙が乾くのはいつのことでしょうか？黙示録的末法の世ともいえる昨今、それでも「全力を出して道をはずれるよりも、足をひきずりながらでも、正しい道を行くほうがいい」とは皆さん密に感じているのではないでしょうか‥‥？

  2005/08/24

• ２００５年８月１５日

  （終戦記念日イブの１４日、10：30am~主日礼拝＠本庄教会。シャローム・エルサレム＆whole earthを祈って)６０年目の終戦記念日、２００５年８月１５日。10：30~聖母被昇天の礼拝＠四谷/イグナチオ教会お盆。終戦記念日。聖母被昇天においては灰に還る肉をも祝福される。地球上のすべての人に注がれている神様の恵みを受け容れるということ。祈りとゴスペル。平和の挨拶。15：00 市ヶ谷・靖国神社、千鳥が淵にて黙祷。蝉時雨の中、白鳩が飛ぶ。伊勢神宮と出雲大社を想う。そしてなんとはなしにヤハウェ的なるものを感じる氷川神社。16：20　オリビア・ハッセー主演「マザー・テレサ」満席のため、観ること叶わず＠日比谷シャンテ。気になっていた水木しげるさんの妖怪映画は有楽町マリオンで上映中。19：00~聖マリヤ日、敗戦記念日祈祷会､東京大空襲の語り＠池袋聖公会人が貧富の別なく尊厳ある存在として扱われるということ。女性が尊厳ある人間として両性から認識されるということ。憲法第９条。信教の自由。フィリピンや世界各地での人権侵害、万人に与えられている恵みの搾取、収奪。戦争犠牲者、その家族友人達への祈り。　　　　

  2005/08/15

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  かけがえのない自由ということ～新田先生講演会所感

  　7/31の新田義之先生(東京大学名誉教授・学術博士）講演会のレジュメを8/7にはまとめようとしていたのですが広島の原爆の日を７日朝教会で祈り、その後泊りがけで参加した、立教大学文学部キリスト教学科＆全国キリスト教学校人権教育研究協議会主催『第16回　全国キリスト教学校人権教育セミナー』であまりに大きな問題を教職、聖職の皆様が提起していましたので、自由というものをずっと考えておりました。　このキリスト教学校というのは、特定の学校を指すのではなく、自由参加のサマースクールみたいなものだと私は勘違いしていて、黙想／瞑想の家に行く様な感じで立教大学内の会場に行ってみました。　セミナーの今年のテーマは『「心の自由」守っていますか？守られていますか？』でした。現地研修は3つにわかれ・ハンセン病療養所多摩全生園フィールドワーク・靖國神社＆遊就館フィールドワーク・墨田区小学校の同和教育ときねがわ資料室見学そして２日目の分科会は1.キリスト教と人権2.「障害」を問い直す3.セクシャリティーを考える（マイノリティーの方たちを考える）4.性差別を問う（セックスとジェンダーの相克）5.東京の非差別部落の歴史／文化6.在日コリアンの子供達と共に7.ニューカマーの人権を考える8.今こそ平和教育をマイノリティーの人々への差別は、制度が改められても意識の上でいかに強く残っているのか、詳細な報告をお聞きすることができたいへん価値あるものでした。嫌がらせ葉書を特定の人たちに１年もの間飽くことのない執拗さで送り続けたまだ30代の青年に、２年の実刑判決（執行猶予なし！）という判決が下ったのも実は恥ずかしながら知りませんでした。　全国の自治体で、学校で、必死にがんばっていらっしゃる人たちがいる一方で、陰惨な事件は絶え間なく続き、いかに若者の意識が自由とは逆の閉塞的状況に追い込まれているか物語っているようにも感じられます。　あらゆる呪縛からの開放をイエス・キリストは福音書で述べ約束していますが、『自由の哲学』を書き、終世キリストとの対話を続けていたシュタイナーが言わんとしていたことは、これほど大変なことなのだなあとつくづく思いいたりました。　　　　　　　　　　　***　7/31の新田先生講演会で特に深く心に残ったのは「教育は、はかないものです」というしみじみとした感慨に満ちた言葉でした。「卒業後の追跡調査等は教育の冒涜です。教育の現場でどれだけのことができるか、できたのか？それがすべてです。つかの間のことともいえます。あとはその子達の運命が決めます。‥‥シュタイナー教育は自由な教育ではありません、自由に向けての教育なのです」と。　先生が教えてこられた方々の個別の侵しがたい「運命」に対する、深い尊敬の気持ちは会場にいらした皆さんにどのように伝わったでしょうか？　私はそのときはっと息をのみました。長い教職のなかでさまざまなことを見てこられたその静かな悲しみ喜び、高次の領域への畏れのようなものを感じたからです。そしてルドルフ・シュタイナーへの謙虚な敬愛の念も。　教職にあるものは日々祈りながら、その責務をまっとうされているのだなあと感じ入った講演でした。　子どもの頃は、それほど自由が貴重なものだとは思わなかったのですが、大人になりだんだん世の中のことを知るようになってくると、いかに人がさまざまなことに拘束され、呪縛されているか知るようになってまいりました。また意識の内に住む、見えざる差別というものも。　それは普段はおとなしくしていても、何か外的内的変化が起きたときむくむくと膨らみその人の魂を蝕んでいきます。　あらゆる呪縛から開放され、真に自由に生きることは、まだまだ地球上では無理かもしれませんが、その日を目指し、長い道のりを友人達と旅していこうとしみじみ思いました。　60年前の広島、長崎の原爆投下を思い黙祷をささげます。合掌。＞＞『全国キリスト教学校人権教育セミナー』の主催者をNCC(日本キリスト教協議会）といままで誤記してしまいました！申し訳ございません m(__)m。これに懲りずに来年もどうぞ宜しくお願いします(^-^ゞ）

  2005/08/11

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  「新田義之先生講演会050731」を終えて

  7/31、雑踏でにぎわう真夏の渋谷へ！「新田義之先生講演会」は国学院大学内の瀟洒な建物、院友会館の地下一階の大会議室で行われました。　予定より１時間ほど前に着いたので、近くをぐるぐるプチ散歩。もう隣は広尾なんですね。広尾中・高校、実践女子、青山学院に氷川神社。こんなに学校がかたまっているのは、土地の気配もよいからなのでしょう、きっと。あとで地図を見るとカッシーナジャパンも近くにありました。　さて、講演会は思ったとおりとても素敵なものでした。　また、主催者の「日本文明研究所」代表、奈良先生もにこやかな笑顔がすてきな気配りの方でした。スタッフの方々の暖かく細やかな心遣い、壇上や受付に活けられた清清しい生花‥‥場の雰囲気はとてもよいものでした。～すみません！午前１時をまわってしまいましたので、続きは月曜日あたりに‥‥「教育は、はかないものです」という深く心に染み入る新田先生のお話がいかに深く、凄い内容だったかをお知らせしたいです。『一般人間学』☆カタリナNoteより☆

  2005/08/05

• C.S.ルイスとシュタイナーとルーシー＆オーエン・バーフィールド

  （これは2005/05/05のことです！）5月5日、教文館4階のアトリエ・ルピナス展を堪能したあと、6階の「ナルニア国」フロアーへ。　私はC.S.ルイスの『ナルニア国物語』とJ.R.R.トールキンの『指輪物語』に少女期決定的な影響を受けています。ともかく未だに大好きなのです。きっと生涯それは変わらないと思います。　何か新しいナルニア関係の情報はないかな？と思って足を踏み入れたのですが、残念ながら原書も含めほとんど持っていました。でもディズニーが　『ライオンと魔女』を2006年に映画化するとのことは、噂には聞いていたけれど、決定とは知らなかったので吃驚。ルイスはディズニーの絵柄を子供に媚びているといってとても嫌っていましたが、はてさてどうなるでしょうか？　『指輪物語』のような熱烈なトールキンファン（P.ジャクソンは私と同年代！）の監督が作れば別でしょうか？　ともあれ以前から読みたくていたルイスの自叙伝『喜びのおとずれ』があったので小躍りして購入。（富山房百科文庫　1300円+税）私にも「喜びがおとずれますように！」と思いながら、一気に読み終えました。　でも敬愛する牧師の説教のようなもの（もちろん皆さんご存知のようにルイスは有名な英文学者、キリスト者で、オックスフォードではJ.R.R.トールキン教授と大の親友だったとのこと）心の糧になるようなものを読めるかと思ったら、悪夢にうなされるような、辛辣な無神論者＆厭世主義者の独白がありました。　そして最後の章は『真の始まり』。31歳の時に神様に全面降伏されたようです。　延々霧の中を進むように読み、最後のそこまできて心からああよかった！と思える大変な一冊でした。　なかでも興味深いのはシュタイナーに関する箇所です。　オックスフォードの学生時代、親友達の間でシュタイナーの教義が流行し、ぞっとするほどの衝撃を受けたとあるのです。降霊術師（シュタイナーは否定しています）や、健康な精神を病ませる忌むべきオカルト主義者と同様に考えていたようです。　その親友達とは言語学者のオーエン・バーフィールド（イザラ書房にても著作を発売中）、A.C.ハーウッド他大勢のようです。平生なら心騒がせぬはずの人達もシュタイナーに共感したとありますので。でもそのさきをここに引用しますと「友人達は神秘に対するがつがつした渇いた欲望に促されて堕落したのだと想像した。　今考えてみるとそんなことは一切なかったと言える。　友人達はそんな人間ではなかった。シュタイナーの神秘主義も、私の見るかぎりそうした人間を餌食にしたりはしない。シュタイナーには、刺激を求めた人々を離叛させるような要素と、ドイツ人特有のしたたかな鈍さがあった。この程度のことが、彼の説を奉ずる人間の性格に有害な影響をあたえたとは思えない。　　それどころか、かえって幾分かの効能があると思った時もあった」と。　ともあれ、ルイスいわく「シュタイナー信奉者の」オーエン・バーフィールドとの亀裂が学生時代に決定的なものにならなくてよかったなあと、心の底から思います。だってこのカーネギー賞も受賞したファンタジーは、バーフィールドの娘さんルーシーのために作ったと、ルイスは『ライオンと魔女』の巻頭の辞で述べているのですから。　ルドルフ・シュタイナー博士のまっすぐ太い真髄は、終生の友人たちからきっと伝わっていたに違いありません。

  2005/07/25

• ちょっと前ですが「アトリエ・ルピナス展」

  ２ヶ月以上前なので、お目通しくださっている方には申し訳ないのですがアトリエ・ルピナス展（4/26～5/5）の思い出です。　　　　　　　　　 ***5/5（木）銀座、道の途中の柔らかな並木緑の清々しさを喜びながら、教文館４Fのエインカレムギャラリーにて「アトリエ・ルピナス展」を堪能。いままでずっとお声しか交わしていなかったアトリエ・ルピナス主宰者の小菅昌子さんと初めてお目見えし、歓談。なじみ深いオリジナル画集、絵本やさまざまなカードを拝見しました。また創作秘話ともいえる貴重なお話を、すっきりと額装された原画作品を見ながらお話していただき、こんこんと湧きいでる泉のような芸術家の感性に触れた思いがしました。　小菅さんから放たれるその暖かな微笑みとみずみずしさが今後さらに素敵な作品を産み出されることを感じさせてくれた佳き展示会でした。 彼女の新作『木』2700円（アトリエ・ルピナス刊）はとても素敵です。どうぞみなさんお手許に一冊いかがでしょう、poeticな世界に心が和みます。～その後引き続き、聖路加国際病院１Fの聖路加画廊でも6/6～6/12のあいだ「アトリエ・ルピナス展」が開催されました。また、ルピナスカードはイグナチオ教会、聖マリアカテドラルなどのshopにても販売されています。

  2005/07/24

• ナルニア国はどこに？

  学校は夏休みに入り、聖霊降臨祭（ペンテコスタ）後、１０週間たった今日、熊谷聖パウロ教会を訪ねてみました。結婚式も行われる古い煉瓦造りの可愛らしい教会です。みなの歌声が朗々しく礼拝堂内を響き渡ったのち、平和の挨拶。だれもかれもが柔和な表情です。そしてまだやんちゃな感じが残っている司祭さんの説教は「ふくらむ天の国」。～御国はわが心に、また信じるみなの心にあり、その境界は辛子種のようにふくらむ一方‥‥。いつも自身の瞑想対象としていることではありますが、明るく力強い言葉で語られるとやはりリアリティを伴って迫ってきます。　ところで辛子種（マスタードシード／デジョンのあの粒々マスタードです）を育てると5Mほどの高さにもなるそうです。ちょっと吃驚！２階建ての屋根くらいでしょうか。日本ではどうか？と育てたところひまわりの背丈くらいにはなったそうです。弊社『瞑想と祈りの言葉』の西川さんの序でも触れられている、「主の祈り」にはっきりとあります「御国が来ますように」という御国。私にとってはそれはナルニア国物語の中でアスランが語ってくれた真のナルニア国にほかなりません。『最後の戦い』で愛するかの国が黙示録的終末を迎えたのち、主人公一行はナルニアに似ているけれども不思議に違う新しい国に入っていきます。そこはナルニアのコピーではないのです。そっくりだけどもっと鮮やかで奥深く、ひそやかで、喜びに満ちています。かつての善いものすべて、親しいものすべてが、失われることなくそこに生かされています。そして賢い一角獣がついに気づくのです。「ああ、わたしはとうとう戻ってきた！こここそわたしの真の故郷だ！わたしはもともとここのものだった。ここをわたしは、いままで知らずに、一生さがしもとめていたのだ。あの、ナルニアをわたしたちが愛していたわけは、時々ちょっぴりここに似ているところがあったからだ。フレー、ヒヒーン！さらに高く、さらに奥へ行ってみよう！」（ブログに載せたあと、私も気づきました。この一角獣はC.S.ルイスだと‥‥）秘密の国に通じる扉があるかもしれないと、衣装箪笥の奥を探した子どもたちはどのくらいいるのでしょうか？ルーシーになりたくて、なれない悔しさを噛み締めた少女はどのくらいいるのでしょうか？世界中の子どもたちのその悲しさ、諦めがすべて最後の章では報われます。イギリスもナルニアも（そして日本も）まことの国どうしは、続いているのだと、私達はアスランの山並みの上を、高くさらに奥へと歩いていけばいいのだと秘密が明かされるのです。ありがとう！　Shadow Landを去り、御国にいらっしゃるルイス教授！そしてかろうじて我がシュタイナー博士を認めてくださってくれたことにも！*一角獣・たから石の言葉は岩波書店『さいごの戦い』ナルニア国ものがたり7/C.S.ルイス１９７２年の第６刷版より引用させていただきました。*

  2005/07/24

• 『知恵の七柱』byT.E.ロレンス （1）

  　昨晩T.E.ロレンス『知恵の七柱』をしばし読み耽ったせいか、朝なかなか起きられず午前９時半起床。桃の実一個と麦茶をお腹に入れ、叔父宅で１０時から開かれる聖書勉強会に駆けつける。　内容は出エジプト記を踏まえた上での『レビ記』。旧約聖書読解はなかなかはかどるということがないのだが（１年で約１０章強、９年で約１００章ほどの遅々たる歩み！）独りではまったくお手上げだろう。はん祭の事細かな決まりが延々続き、８章から「祭司の聖別の任職式」に移る。当時の祭司のスタイルがとても豪華なのに驚く。胸当てには１２種類の宝石が輝き、純金の鎖がそれらをさらに際立たせる。　ソロモンの豪奢エルサレム神殿と、２０００年ほど時間をくだり、ロレンスがフェイサルから贈られた、白絹に黄金の刺繍をしたアラブ男性の婚礼衣装をだぶつかせながら歩いている様子が脳裏をよぎる。（映画「アラビアのロレンス」でのヴィジュアルイメージは皆さんきっと鮮明でしょう）　またすでに今月旅立った日本聖公会東京管区シャローム・パレスチナの一行のイスラエル平和訪問も。よき旅と無事をイザラ書房officeから祈ります。　

  2005/07/21

• ダニエル・モロー著『光が形態を創造する』（この秋発売予定）ただいま新刊準備中

  　アントロポゾフィー（人智学）の画家として日本の皆様にも大変親しまれていますダニエル・モロー氏の色彩形態論＆絵画実践書『光が形態を創造する』が制作追込中です。イラストレーターでもある青い林檎社代表のみやがわさんの造本コーディネートにより、すっきり素敵な本になりそうです。内容は大変濃いもので、アーティスト必見といえるのではないでしょうか？梅雨の季節も、真夏の暑さの中でも、修道女のように翻訳＆編集に頑張りますというスマイルが目に浮かびます。翻訳は３人、編集は2人のチームで行われています。　　☆　　　　　　　　☆　　　　　　　☆　　　　　　☆　同時期にシュタイナーによる『色彩の本質と秘密』西川隆範訳の発売も予定しています。敬愛する西川さん、モローさんという魂の兄弟の絆で、なんと特別に「色環」「色の霊性」他描き下ろしてくださることになりました。白黒の説明図しか見ていない私にとって、これだけのキャリアの画家が真剣にシュタイナーの色彩の霊と向き合うとどうなるのか・・・。これを目にできることの幸せをひしと感じています。　私も頑張って編集に精出そうっと！

  2005/07/20

• 新田先生講演会！イザラ書房も出張販売いたします。よろしく☆

  　大変貴重な、新田義之先生の講演会が７月末開催されます。主催は、日本神道神主の奈良先生代表「にっぽん文明研究所」。　そしてゲストが陽明学者の林田さんという組み合わせなので、いわゆる人智学およびシュタイナーの集まりとはまったく趣の違うユニークな講演会となる見込みです。　新田先生の独特なユーモアと暖かなお人柄には日頃から親しませていただいていますが、その慈父のような雰囲気を皆様に感じ取っていただければ幸いです。　私も当日先生の訳書販売に励みますので、どうぞお声かけくださいね。

  2005/07/20

• クラヴィコード

  スイス、ドルナッハの丘に建つゲーテアヌム大学の初めての日本人卒業生、北川雅子さんプロデュース/ハウスゾンネンシャイン７月の演奏会で使われるクラヴィコード（フランス語で clavicorde）は、主に16世紀から18世紀に使われた鍵盤楽器です。ピアノはフェルト付ハンマーで弦を叩き、チェンバロは鳥の羽で弦をはじき、オルガンはパイプ管に風を吹き込んで音を出しますが、クラヴィコードでは金属片で弦を直接突き上げます。それゆえクラヴィコードは、弦が奏者の指に最も「近い」鍵盤楽器、と言えるでしょう。チェンバロやオルガンと違って、音の強弱や音色の変化をつけられるため、あたかもリュートのような微細な音楽表現が可能です。ヴァイオリンのようにヴィブラートをかけることも可能です。　一方、コントロールが非常に難しいことから、もともとクラヴィコードを想定して書かれた作品群は、コンサートではもっぱらチェンバロで演奏されてきました。　楽器のサイズが小さいばかりでなく、音も小さいので、大きなコンサート会場にはにはあまり向きません。　伝記作家のフォルケルによれば、あらゆる楽器の中でバッハが最も愛奏し、幼い息子達に手取り足取り教えたのが、このクラヴィコードでした。高価なチェンバロや、ふいご手を雇わねばならない教会のオルガンよりも、家庭用楽器として普及していたこともあるでしょう。温かみを感じさせる、繊細で澄んだ音色は、他の楽器にはない美しいひびきを持っています

  2005/07/12

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