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1月6日、母が倒れた翌日の朝。久留米に住む従姉妹に電話をした。
母はふたり姉妹で、妹、僕にとっての叔母は久留米に住んでいる。 叔母は姉思いで、母が認知症の症状を見せるようになってからは気にかけてくれて、よく電話をくれた。 母は電話に出ることが出来なくなっていたので、まずぼくが出て、「叔母さんから」と言って母に受話器をわたす。 母はもう相手が自分の妹であることを思い出せず、電話に出ても会話にならない。なので、叔母は母に電話をするかわりに、ぼくの姉に母の様子を尋ねるようになった。 年末には年越しのお小遣いとして母にお金を送ってくれていて、昨年の暮れに送ってくれたお金は、母の電気あんかと、監視用のカメラに使わせてもらった。 熱を出して入院するまで、母はベッドをイスがわりに机に向かって座り、日々を過ごしていた。 在宅の際、ぼくは二階の部屋にいる。すると、なんだかんだと母の部屋から音がする。ほとんどは本を読み上げる声だったり、トイレに立ってドアを開ける音だったりなのだけど、時に妙な物音が気になり降りて行くと、ベッドと机の間に落っこちていていたりした。 足腰の力が落ちていて、一度座り込むと立ち上がれない。 また落っこちているのではないかと気にかかり、物音がするたびに下へ降りて行く。それが日常になっていた。 叔母が送ってくれたお金で買ったカメラは、机に座った母に向けて本棚の縁に取り付けた。映像はiPadで見ることが出来る。画像はかなりクリアで、わずかな明かりでも映るので、夜、電気を消した部屋の様子もよく分かる。 母の部屋で物音がするとiPadでその様子をちょいと拝見。ベッドに入ってからも声を上げたりしたら、画面を見てどんな風かを確認することが出来るようになった。 おかげで、二階から降りていく回数が格段に減った。 そのカメラも、母が熱を出して入院するまで、実働はわずかに半月ほど。 叔母の心遣いで購入した電気あんかは、三晩しか使わなかった。 6日の朝、従姉妹には、母が倒れて入院したこと。今のところ意識はもどっていないことなどを伝えた。 姉思いの叔母は、さぞかし驚き、落胆しただろう。 翌日、叔母はもうひとりの従姉妹に連れられて、病室の母を訪ねた。 ぼくは同行できなかったけれど、ベッドの脇に座り、眠る母の頭をずっと撫でていたという。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.05.13 22:09:01
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