和泉的視点におけるカード解釈 『恋人達』
恋人達 草木がほとんど生えていない荒涼とした大地。そこにある窪地へ半分身を落としながら、のけぞる様にして絶命している茶褐色のドラゴン。ぱっと見、トカゲ風にも見える。ドラゴンののど元には1本の剣が刺さっており、そこから血が流れている。流れた血液は、窪地にたまった水を赤く染めている(もしかするとドラゴンの血液で池ができたのかもしれない)その赤い水の中に立つ男性が一人。このドラゴンを倒した男だろうか?男は全裸で頭から真っ赤に染まっている。返り血を浴びたというよりは、この血の池で自分自身を赤く染め上げたのだろう。男の背後、カード右後方の大地には、(見えないが)1本の木が立っている。その枝のみがカードの中には描かれていて、緑の葉が生い茂っている。男の右肩にその木から落ちた葉が1枚ちょこんと乗っている。とはいえ、その葉は男の顔位ある大きさで。大地の向こうには、岩山がそびえたち、空はこの惨状を知らないかのように青く澄んでいる。目を開けたまま絶命しているドラゴンは、何か言いたげに空を見据えている・・・そして、それとは全く正反対の空を、男は見上げているのだ。男は何かをかんがえているような表情を浮かべている。カードの印象は、決断、判断、迷いから晴れる、理解・納得。構図としては、非常に惨劇的なのに、そこに凄惨さや恐ろしさはあまり感じられず、自分自身が納得しての行動だったようにも思える。逆に、その凄惨さが非常に感じられてしまうときも、鑑定中にはあったりする。実占において、非常に解釈の範囲が広いカードに思う。