|
テーマ:小説を書いてみる。(199)
カテゴリ:カテゴリ未分類
人は何処からやって来て、何処へ行こうとしているのか?
生きている意味はあるのか?忙しい日常、そんな事いくら考えたって答えが 出る訳じゃない。。 もし、戻れるならば。。あの日に帰りたい。。 そんな日が、長い人生の中にあるだけ幸せに思いたい。 先日、父が他界した。悲しく無いと言えば嘘になるが、突然じゃなく、一年もの間 準備をさせてくれた、神様に感謝している。 世の中には、不本意に、他界する人だってたくさんいるのだから。。 そういった意味じゃとても幸せだ。 僕は父の棺の脇で一晩中、辻 仁成の白仏を読んだ。。 死と見つめ合う事は決して忌まわしい事では無い。。 真剣に生きる為にも、必要な事だ。。いずれ、当たり前だが、人は土に返る。 今更ながら、DNAを繋げると言う動物の運命の大切さと云うものを考える。 金よりも、名誉よりも、どんな事より、このシンプルな営みこそ、如何に大切な事か、 この年になって思い知る。。 僕の家を建てよう。僕の墓を作ろう。。僕の家族を作ろう。 これからの人生は、残りの人生はとてもシンプルに思えてきた。。 だから、今まで以上に生きよう。。今まで以上に全身全霊で働こう。。 どんな困難が襲い掛かろうが、この命は燃え尽きるまで。。 そんなささやかな覚悟をする。 葬儀が終わり僕は母と墓を探しに出掛けた。。 離れ離れになった、祖先達や、父や、いずれは土に返る母や、僕が戻る場所を。。 実家から近い場所に、母に連れられ出掛けた。。 そこは、学生時代僕にとって思い出深い場所であり、20年ぶりにその場所へ行った。 懐かしくて、涙がこぼれた。。 悔しかったり、悲しかったり、嬉しかったり、全ての想いが凝縮された土地。。 全てはそんなどうしようもない気持ちから今の自分が始まった。 フッと、近くの墓石を見ると。。美しい文字で、感謝、と書かれていた。 その墓石の脇には赤い文字で懐かしい知人の名前が書かれていた。。 母の希望で墓地も決まった。。 世界中何処にいっても、どんなに遠くへ行ってもきっと僕はここへ帰ってくる。 僕にとっても、思い出の地へ。。 人生なんて、思いのほか、長い様で短い様な気がする。 父の死を境に、僕がこれから何をしなければならないのか? わかって来た。。 感謝。。そう、全ての物に感謝。。僕に命を託してくれた、苦しい時代を生き抜いて来た 先祖や、父や母。。。そして僕と関わる、関わった全ての人に感謝。 そう考えたら、今まで以上に生きる力が沸いてきた。 もっと、もっと、まっすぐに生き抜いていかなければ。。 そして、全てが終わった時。。。僕は、きっと、あの日にもう一度戻る様な気がする。 その日まで。。。 梅吉屋 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.03 23:38:59
|