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ドラゴン山田の研究室

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2014.05.05
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カテゴリ:Works
いやはや、いったいいつから書いていないのか。久方ぶりにアクセスしたら、ログイン画面が出たぞ(汗)。

あさって5月7日必着の、Carole Pateman, The Disorder of Women 訳の再校を、今日やっとコンビニから発送した。初校よりも苦労したと言っていい。頭は冴えないし、何か、間違っていない箇所にアカを入れたんじゃないかとか、心配な面もなくはない。4月から、新設の国際教養学部で教鞭をとり始め、多事の中ものすごい速さで時が流れたので、慢性疲労の中で時間をやりくりすることが戦いだったにゃあ。

それにしても・・・
・原著の刊行が冷戦終結の1989(H. 1)年だから、今年でちょうど25年。四半世紀である。
・この原著を改めて手に取ったのが、シェフィールド留学を開始した1994(H. 6)年のはずだから、今年で20年。もちろん当時、私がこの本を訳すことになるなど想像もしていなかった(Pateman の参加デモクラシー論だって、先輩から教わってそんなに時間が経っていない頃だったし)。まぁ、その翌年に、初めてフェミニズム関係の論文を書いたのだが。
・この本の翻訳計画が決まったのが2006(H. 18)年だから、8年はかかったことになる。ウェールズのカーディフ大学に滞在中だった Pateman 氏を訪ねたのが、その年の暮れだったし、そのことはこのブログにもかつていろいろ書いたが、いくらその後体調を大きく崩したとはいえ、時の流れには驚かざるを得ない。
・Pateman 氏ははやばやと2007(H. 19)年には「日本語版への序文」を寄せていただいた。にもかかわらず訳出は遅々として進まず、病の間はまるで進まず、ようやく再校までたどり着けたのが不思議だ。その間、日本は3・11も経験し、Pateman 氏には昨年2013(H. 25)年に「日本語版への序文」を書き直していただいた。今年に入ってからは、不明な点について何回か、メールで答えていただいたなぁ。
・ちなみに、私が結婚したのが2007(H. 19)年で、この翻訳作業は結婚当初からずっと続いていたことになる。病に倒れた時期を含め、妻にはずっと支えてもらった。

1989年刊行の本といっても、著者が1975~1988年の間に書いた論文を1冊にまとめた論文集だから、一番古い論文はもう40年も前のものだ。その後の時代の流れ、論点の変化は、読む際には当然考慮しなければならない。しかしやはり、踏まえておく必要のある本だろうとは思っている。

さて、私自身のことだが・・・この翻訳は間もなく終わるが、次はどこへ向かうのか。病の渦中、およびそこから立ち上がる2年あまりの日々は、とても言葉にできないプロセスだった。多くの能力や可能性を失った気がするし、「もともとなかったのだ」と気づかされた面も少なくない。それでも、まだなすべきことがあるから生かされているのだとしたら、ゼロから(いやマイナスから?)再出発する私は、どこに立脚すべきか。「自分のやりたいこと」から始めるしかないものの、過去の延長では価値を生むのが難しくなってきている。だからといって、「何が要請されているのか」に応えようとするのでも、結局は自分を活かせないから価値が生み出せない。すでに40代も後半なのだが、「惑わず」どころか惑いまくっている。まぁ、今の目の前にある仕事を誠実にコツコツ続けていく以外に、新たな道が見えてくるはずもないのだが、しかし日々のザッヘに埋没していいことにもならんにゃあ。





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最終更新日  2014.05.05 13:29:41
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