テレ東化したNHKと地震保険料
本日、東北地方で大きな地震がありました。現在も余震が続き、被害の全容も明らかとは言えず、行方不明者の安否が気遣われる状態にあります。 で、ありながら、先ほど(17時30分頃)1チャンネル、NHKを視聴したところ、プロ野球中継(埼玉ライオンズ対広島カープ)をしていました。・・・唖然としました。これはどういった了見なのでしょうか?地震発生以来関連のニュースを続けて飽きたわけではないでしょうが、なぜ野球中継なのでしょう?私にはまったく理解できません。 日本の一地方に激甚災害が起き、日常生活を送れず、もちろんテレビも見れない人があふれ、生死が危ぶまれる人もいる状況で、たかが一部の趣味人の娯楽に過ぎないプロスポーツの中継など、どういった頭の構造を有していれば放映出来るのか、思わず苦情の電話を入れようと思ったほどです(おそらく私よりアクティブな人から、山ほど苦情があったはず)。 確かに、民放を含めて各局が同じような緊急ニュースを放映されても、横並びでうんざりするかもしれませんが(いやな人は黙ってTSUTAYAへ行け!)、そのために、関東地方には12チャンネル(テレビ東京)という輝かしい存在があります。おそらく、たんに全国ニュースをカバーするほどの取材力もネットワークがないだけでしょうが、この局は、何があっても緊急特別番組など組みませんから、それがアニメであれ、演歌番組であれ、必ず番組表どおり粛々と放映してくれるはずです。天災に遭った昔風に言えば同胞である国民に背を向け、娯楽番組を放映したい「どちら様のNHK?」でありたいなら、国営放送などやはり無用の長物だと思えました。 さて、関東地方、特に私の住む南部は、60年に一度は大きな地震が起きると言われています。前回の関東大震災は1923年でしたから、すでに80年以上過ぎており、明日起きても不思議はないというのが、もっぱらの評価です。 何十年のずれなど珍しくないとは言え、いつ起きてもおかしくないのは本当でしょう。しかし、関東大震災にせよ、東海地震にせよ、海洋プレート型の大地震の脅威ばかりを強調しすぎているように、私には思えて仕方がありません。何しろ、今回も、昨年の能登半島地震も2004年の新潟中越地震も、1995年の兵庫南部地震も、すべてプレート内部の活断層による地震です。つまり、日本には近くに活断層がない地域などまずないので、本来どこに住んでいても、いつ自身に遭遇するかわからないのが現実です。 しかし、何となく安全だと思わされてしまっている地域が多いようです。気づかないだけとも言えますが、例えば地震保険料の地域偏差を見ると、「思わされている」ような気がして仕方がありません。 財務省「地震保険制度の概要」 http://www.mof.go.jp/jouhou/seisaku/jisin.htm#04 東京都・神奈川県は非木造でも年16,900円ですが、兵庫県も新潟県も6,500円で、昨年の石川県や今回の盛岡県などは5,000円です。活断層についての研究などまるで不十分な状態で、何を根拠に保険料を決めているのか知りませんが、とりあえずこれを見たら、保険料の低い地域の人はまだ安心だと(少なくとも危険性は三分の一以下?)、かえって誤解してしまうような気がします。 そこが日本である限り、どこの地域でも明日はわが身と思って考えたいものだと思います。