年寄りの冷や水
ノコリへのライバル心から水浴びを始めたオッキ 年寄りの冷や水と言えば、あの怜悧な直江兼続を、何だかよくわからないフニャラけた男に描いているNHKの大河ドラマ『天地人』が、まったく触れていない前田慶次を思い出す。この人、加賀百万石の前田利家の甥だが、ずいぶんと自由奔放だったらしく、お堅い叔父の小言に我慢ならず、ある時自宅に招いて、欺いて真冬の水風呂に叔父を放り込んで出奔したそうで、その後上杉に仕えて最上氏攻めでも活躍している。 我が家の文鳥オッキは、実は6歳未満でまだ年寄りとは言えないが、行動の不自由さは老体と言って良い。しかし、水風呂には進んで入っていくのだから、なかなか大した女傑と言えるだろう。今日は日々エサを掠め取る大嫌いなノコリがいたので、むきになって水浴び器に入っていた。 もちろん自力で乾かせないので、テッシュペーパーで包んで、しばらく手の中に置いておかねばならない。やはり年寄りの冷や水であろう。