悠長にペアリング
美男美女の桜文鳥が大好きなシキ 朝、ならばどうだと、アトをニチィのカゴに入れてやった。アト、すぐにブランコに乗って揺らしつつどんぐり鈴を鳴らす。懲りない奴め、と飼い主はあきれ果てつつ見ていたが、ニチィの方は完全に無視。しかし、いつまで経ってもブランコから離れないので腹を立てたようで、「私のブランコ!降りろ!どけ!」とツボ巣からつつき始めた。ニチィの怒りがさらなる大爆発を起こす前に、アトを自分のカゴへ戻す。・・・「だめんず」だなぁ。 我が子の不甲斐なさにがっかりした気分を変えるため、可々王(自転車)に乗り、先日、蕨駅に行きながら、さっさと電車に乗ってしまい、心残りとなっていた蕨駅の西口へ行ってみた。 ペットショップというより小鳥屋さんの表現が似つかわしい『わらび園』は、駅のごく近くにあった(三井住友銀行の裏手)。昔は駅前に小鳥屋さんが多く見られたものだが、このロケーションも珍しくなった。せまく薄暗い店内には、結構多くの小鳥がおり、文鳥は白が4羽ほどと、シナモンが2羽確認できた。「1羽 桜7,500円、白8,500円、シナモン9,500円」と紙切れに書かれていたが、桜は売り切れ中のようだ。この価格は、桜と白の価格としてはずいぶん高いが、同じものを食べているシナモンが9,500円なら、他は千円ずつ安くすれば良い、といった感じの設定かもしれぬ。それなら、アバウトでむしろ潔い。 せっかくなので、駅前通りの小さな商店街(蕨ピアロード商店街)のパン屋さん(『パンの樹』)と鳥肉惣菜屋さん(『鳥勇』)で買い物をして帰った。パンは、街の小さなパン屋さんが、素朴に真面目に造っている味わいで、私の好みであった。手羽先にいたっては、ビールのつまみとして、最強の類だ(甲焼きがあればなぁ)。たまに行って買って損はない。 気分を良くして、夜の放鳥。 シキは無茶飛びすることもなく、早くも文鳥社会にまぎれこんでしまった。しかし、仔細に観察すると、綺麗な桜文鳥には男女の別なくにじり寄っていき、気味悪がられて逃げられる。たまに、オスがさえずりつつ接近すると後退し、交尾しようとすると逃げる。・・・基本的に、まだお子様なのだろう。 シンさんは相変わらずツボ巣に誘っていたが(シンさんはアトの父親)、白文鳥には興味がなく、お子様なのでツボ巣にも興味が無い様子であった。 ・・・シキがブランコに慣れたら、ブランコをアト仕様(黄色にどんぐり鈴)に変えて、それにも慣れたら、今度はアトをニチィの姿が見えないシキのカゴに入れる。それまでの間に、ヨボヨボになりつつあるシンさんが頑張ればそれも良し、サカ坊が更生しても良し、といった感じで、1〜2ヶ月の猶予を見るしかないか・・・。しかし、繁殖モードになったら、そう悠長にしていられようか? ま、とりあえず、慌てても始まるまい。