十条のジョー
横浜に用事があったので出向き、湘南新宿ラインと上野東京ライン、選択肢が増えて良かったと思いつつ、赤羽で埼京線に乗り換え十条で下車。『十条銀座』の『関和鳥獣店』に行く。 文鳥は・・・。豊富すぎるほどに存在していた。特にごま塩を含む桜文鳥が多く、「手のり」と書かれた、ようするに「手のりくずれ」(ペットショップで給餌を受けて育った文鳥。人間も恋愛対象になり得る「仲間」と見なしているので、いわゆるベタ馴れ状態になる可能性を秘める)らしき若い文鳥たちが、店主の背後のいくつかのカゴに分けて入っており、フゴやらマス箱にヒナもその周辺に大量にいるようだった。 成鳥はペアごとに展示されていて、オス9,000円、メス13,500円らしい。桜文鳥の値段としては、かなり割高だが、不動産その他物価の高い首都のこととて、「東京プレミアム」と考えておくことにする。 ペアの様子を見たが、どれも仲が良さそうで、オスだけ購入するのは気が引けた。それなら、手のりくずれの中のオスを選ぶべきで、その方が若いので、フィンとも釣り合いがとれ、我が家にもなじみやすいだろうと思った。ペアを見ていて、脚輪がある方がオスのように見えたが、自信はないので、店主に相違ないおじいさんに、桜文鳥のオスの購入を希望している旨を伝える。いろいろ説明してくれたようだが、若い方が良いと言うと、ヒナ換羽を終えた頃らしき4、5羽が入った背後の鳥カゴにいる脚輪の付いた2羽がオスだと言う。 1羽が白い差毛が多くてごま塩に近く、1羽が桜文鳥として白い差毛が平均よりやや多め程度で、頬が換羽中でトゲトゲしている。ここで、他の接客のため、おじさんの店員(後継者だろうか?)に代わり、竹製の年季の入った追い込みカゴに1羽ずつ入れ、見比べやすくしてくれた。しかし、こちらの今回の要望は、なるべく濃い、なので、ほっぺたトゲトゲを選び、一目散に帰宅した。 十条からやって来た男の子となれば、名前はジョーしかあるまい。まてよ、女の子でもジョー(嬢)ちゃんは可だな、などと考えつつ、鳥カゴに移して、現在隔離中。ツボ巣の上でじっとしているが、人間の行動を目で追っているので、やはり手のりくずれかと思われる(非手のりは新しい環境では怖がって人間を見ようとしないことが多い)。数時間後には、おそらく生まれて初めて見たはずのブランコにも乗っていたので、順応も早いのではなかろうか。ジョーには、今後、エース級の活躍を期待したい。