婿予定者のヒノっぴぃ
静止画では貫禄ありそうな23g とりあえず、またオスだな。今度は桜文鳥。 と考え、作戦を練った。今回は、武蔵野線から千葉県に乱入してから、常磐線で亀有へ行くことにし、その前に、川口駅周辺のペットショップを一応チェックすることにした。老舗の日の出屋ペットショップ本店と、リオくんの出身地アリオ内の犬猫屋さんだ。 どちらも期待薄と思えたので、特に何の準備もせず、手ぶらで自転車に乗って南下、行き過ぎて戻ったりしつつ商店街のペットショップへ到着。そしてその店先に、十数羽の桜文鳥とシルバー文鳥が、まさに十{羽}一絡げ状態に大きなカゴに入っていた(「桜文鳥4320円」とあり)。その文鳥たちは、屋外の褒められない環境で生きている猛者たちで、2個設置してあるツボ巣には卵があって、2ペアが占拠し、残りが邪険にされつつ、いがみ合っている状態であった(最近の正しい飼い主の基準で、このようなお店を判断されると、「大部屋」から見出して「レスキュー」感覚を味わう楽しみが無くなってしまうので、嫌な場合は近づかないように!)。 その修羅世界の隣の小さなカゴに、場違いに育ちの良さそうな桜文鳥がいて、とても心惹かれたが、残念なことにメスに見えた。「大部屋」も育ちの良さそうな1羽も、いずれも脚輪などは無い。つまり、店側に雌雄を判別する意図がない以上、オスかメスかの希望があれば、こちらで見定めねばならない。今回は、オスなのでさえずりが確認できれば上々だ。ところが、シルバー1羽と、歴戦のハゲがある頭の小さな桜文鳥しかさえずらない。ハゲは生えてくるので無問題だが、特にオス文鳥は、顔がデカイ方が好きなので、他に注目した。 ところが、結局さえずらず、ごま塩柄的桜文鳥たちの性別は確信が持てなかった。その中でも、胴体の色が濃く、茶色の幼羽毛を残す1羽が、もっともオスらしい姿に思われた。まずは、それを「キープ!」として、反対サイドに置かれた鳥カゴの数々に文鳥がいないか見に行く。いた。シナモンと桜文鳥3羽ほど。ただ、この桜たちはメスに見えた。そして下段の鳥カゴに、シナモン1羽、桜4羽。このうち桜の1羽は彩色がしっかりしている美鳥で、オスに見えた。ただ、やや華奢な感じで、メスと言われても不思議はない。 「せっかくの美形だ。メスならメスで良いだろう」と決めて(本当は、何度もウロウロして大部屋文鳥たちと見比べている)、店内に入り、文鳥が欲しい旨伝えると、今いないと言うので、外にたくさんいると不思議な顔で応じた。お店の人は、ヒナのことかと思ったらしい。その後、「大部屋」に行って、あっちにもいる、こっちにもいる、とこちらが要求して、例の美形を購入した。こちらに値札はなかったが、「大部屋」と同額で、リーズナブルであった。 買い物のポリ袋を左腕に吊るすようにして、あまり揺れないようにしながら寄り道をせず帰宅。体重を量り(23g)、あわてて用意したカゴに入れ、名前は出身ペットショップの名称から『ヒノ』と決めた。今、隣の部屋から、気持ちよさげに唄いまくる鳴き声が聞こえてくるので、オスで正解だったようだ。放鳥デビューが待ち遠しい。