後継を育てるのが身の誉れ
ウチの若様トーク 先日、アメリカ大統領選の討論会があり、現職バイデン氏(81才)と前職トランプさん(78才)が相まみえた。そして、CNN始め民主党シンパは大混乱状態に陥っているらしい。バイデン氏があまりにも弱々しく受け答えに精彩を欠き、共和党のトランプさんに対抗できないと思えたからである。 アメリカ大統領選では、テレビ画面上で弱みを見せてはならないとされている。古のニクソン大統領は、討論会のテレビ中継の印象でケネディに大きく差をつけられたがゆえに敗れたとされてもいる。となれば、たまたま体調を崩していたであろうバイデン氏は、お気の毒ながら、アメリカ的にはもはや失格となってしまったのである。 ご高齢の人を候補者にするなら、明日死んでも対処できるくらいの心の準備をしておくべきだと思うが、CNNなどアメリカの民主党の人たちは、その点で想像力を欠いているらしい。例えば、90才を越えて最高裁判事を続ける人を称え、もしその人が亡くなればどうなってしまうかを考えない。結果、天寿を全うした際の大統領が共和党のトランプさんだったため、後継者は故人と真逆の考え方をする人が選ばれることになってしまった。大統領が最高裁判事を指名するのはわかっていて、民主党の大統領が永続することはまずあり得ない以上、民主党シンパの最高裁判事がご高齢になれば、民主党の大統領が在任中に引退し、自分の意にかなう人を後継者として推薦すべきなのに、そうしたリアルな考え方をせず、「元気なおばあちゃん、ステキ、がんばって!」などとその場の情緒に流れてしまっていたのである。 バイデン氏は有能な人で、意外なことに親日派に相違ないので(オバマ政権期に親中的な行動や言動しかしなかったライス氏が国務長官候補の有力者だったが、バイデン氏はそれを認めず、ブリンケン氏を指名した)、個人的には続けて頂きたいのだが、討論会のカメラ映りがすべてなアメリカでは取り返しがつくまい。可及的速やかにご引退されて自分の意にかなった後継者をご指名になられることをお勧めしたい。 と、私は、人間の高齢者が社会的に枢要な現職にしがみつくのは、その人が自分の後継者を育てられなかっただけ、だと思っている。 一方、文鳥には後継者の心配は無用だ。系図を見て理解している飼い主の頭の中だけの問題となる。私の場合は、血統などまず無意味と思っているので、DNAの直系継承などどうでも良いのだが、初代から続いているので、わざわざ断ち切る気にもならない。 で、ご当代の若大将様は19代目のトクだ。彼は、実に素晴らしいことにヒナ羽毛残し、つまり初代ヘイスケ以来の姿をしている。ただ、妻のコジマは少々アレなので、20代目の父になるかはわからない。それよりも、このヒナ羽毛が残ることを祈るばかりだ。