労働生産性が主要国で最下位!我々はそんなにアホなのか?
5月23日付朝日新聞の「先進7カ国中、労働生産性は最下位」という記事に波紋が広がっているようだ。統計が発表された途端、「我々はそんなにアホなのか?」と問い合わせが殺到したという。またこのことが、残業代ゼロ法案を推し進める財界に都合よく利用され、「過労死は自己責任」と主張する奥谷ザ・アール社長らの暗躍を許すことになりそうだ。 新聞記事によると、サービス業の生産性の低さが顕著であるという。日本の産業の多くはサービス業だ。サービス業で働く人は、パート労働者が多いから生産性が低いんだ、という分析もある。何だかパート労働者がサボっているかのような印象を受け、不愉快だ。別の分析によると、「日本ではサービスがいいのは当たり前のこととされ、価値として認識して無いからでは?」という。何だかこっちの方が当たっているような気がした。 例えば、このまえ中央線に乗ったとき、駅員が発車ベルを操作しているのを見て、親の知人が「フランスって発車ベルもなく発車するから参った」なんて言ってたことを思い出す。スーパーの交通誘導のバイトしてたとき、お客の外大教授が「外国にそんな職種ないんだよ」なんて言ってたことも思い出す。発車ベルも、ぼくの下手クソな交通誘導も、日本ではサービスと認識してくれない(と思う)。安全の為のコスト、悪く言えばクレーマーを恐れるが故のコスト、というネガティブな発想の意味合いが強いのではないか? 海外と比較するというのだから、海外との認識の違いも考慮に入れるべきだと思うんだけど、数値に直すのは難しいのだろう。 今日の新聞で、タクシー業の新規参入を地方に限って制限する、とかいう記事を見た。規制緩和による新規参入でタクシーが増えても、お客が増えないとどうしようもない。駅前に並んでるタクシーの「待ち時間」が増えるほど、労働生産性が下がると思うんだけど、こういう考えは当たってるのかどうか・・・。 それと、さっきの「フランス行った○○さんの話」によると、レストランの店員は東芝テックの端末なんか持ってなくて(笑)、舌をかみそうな料理の名前(あっちの人は舌かまないでしょ!)もワインの銘柄も全部暗記してるという。どうやって何人もの注文を覚えられるのか不思議だったという。やすもんの店だったそうで、それでもそこまでの熟練がいることに「労働生産性の高さ」が読めるのかな?でもそんな熟練さんが育つまで、息の長い修行が要る。日本のファミレスだったら「店の寿命の方が短い」なんてことも・・・。 ヘンな考え方も出来る。フランスのレストランが「暗記力の優れたこの道のプロ」しか雇わないなら、東芝テックの端末が売れない。東芝テックの売り上げが伸びる為には、端末に頼る店員でないと困る訳で・・・おかげで製造業の労働生産性の向上に貢献していることに??