歯科医療事務管理士への道~やってみたらこうなった「1」
X年前のある日のこと、急に奥歯が痛み出した。どうもおかしいと思って近くの歯科医院を訪れた。歯医者なんて何年ぶりのことだろう。恐らく20年ぶりぐらいかもしれない。今更何が起こったのか、不安で仕方が無かった。 そこの歯医者さんは、香山リカ先生のような雰囲気の女医さん。まずは歯の検査となり、先生は横に控える助手さんに歯の状況を逐一伝えている。助手さんはカルテだか何だか知らないが、何か書類にスラスラと記述しているようだった。思わず苦笑いが込み上げた。先生が助手さんに伝えているセリフ、いくら聞いてても全く意味が分からないのだ(笑)。 後で先生が、さっきのことを噛み砕いて説明してくれた。要は、親知らずが虫歯にかかってて抜かなければならないことと、それ以外にも若干虫歯があって、治療をせねばならない、ということだった。へぇー、拙者にも親知らずが生えていたなんて。 そら、20年ぶりの歯医者なのだから、歯の治療に無知なのはやむを得ないが、拙者は自分の歯のこともろくに理解していなかった。親知らずどころか、子供も知らないってどうよ。歯科助手って何だ? ネットでいろいろ調べていると、歯科助手という資格の話が目につく。なるほど、先生の横に控えて補佐をしたり、受付で案内をしたり、いろんな雑務をこなす人たちだ。ある大手通信教育機関のうたい文句によると、「試験は在宅で本見てOK」 「1から学びたい人も安心」などと、何やらうまいこと言ってる。 通信教育か・・・。これまで社労士やらFPやら、いろんな資格に手を染めてきたが、いつも自分で本を買って勉強するというのが伝統のようになっていた。だから 「歯科助手」 についても、まずは書店で調べることにする。 調査は難航した。患者さんの立場に立った歯に関する本は数多くある。ただし、歯科医院の事務に関する本となると、よほど大きな書店でないと取扱いがない。歯科助手の試験のほとんどが診療報酬明細書 (いわいるレセプト) に関するものらしく、それを分かりやすく解説したものでなければならない。なかなかちょうどいい本が見当たらない。 ようやく探し当てた本が 「歯科保険請求マニュアル」 という、ちょっと分厚い本だった。5700円だったが、思い切って買ってしまった。歯とは何ぞやから始まり、歯の治療説明、レセプトの説明、けっこう網羅されてる?と思ったからだ。何とかなる?とその時は思ったのだが、それがいかに甘い考えなのかはこれから散々味わうことになる・・・。