今日の夕ご飯は「防衛糧食:ご飯とシチュー」の巻
先週、ドライブの行程で陸上自衛隊広報センターに立ち寄ったことを書いた。売店コーナーはおみやげ品が並んでいて、携帯非常食とみられる商品は「いかにも自衛隊らしい!」と思って一つ買ってみた。ためしに今日の夕ご飯で食べてしまうことにした。 防衛糧食陸型Ⅲという商品、ご飯とシチューをビニールパックに入れたまま調理できるというのが売りだが、実際に使用されている自衛隊の携帯糧食も、ビニールパックに入ったまま温められるらしい。プロが使っているのは、戦闘糧食Ⅱ型という名称で、Ⅱ型はパック詰糧食、Ⅰ型は缶詰だという。なるほどね。 もちろん、実際の戦闘糧食は自衛隊戦車やヘリコプターの写真なんか入っている訳ない(笑)。廃棄しても目立たないような(敵にバレないような)無地のパックなのは当たり前だ。 さて、調理といっても温めるだけの話。発熱剤を取り出して袋の底に置く。そしてご飯パックとシチューのパックをそのまま放り込み、最後に発熱溶液をドボドボと注ぐだけ。発熱剤が化学反応を起こして蒸気が湧き始める。蒸気はすさまじいぐらい出る。袋の穴から吹き出すので火傷には十分注意だ。こんな感じで30分くらい待つ。1個連隊の隊員達が一斉にこんなことやり出したら、周囲は湯気がもうもうと立ち込めて敵にバレバレだが、これじゃあ一人前でもバレるような気がする(笑)。食事は辛い行軍の中の唯一の楽しみであろうが、なるほど危険度は高い。炊事車が来てくれる時も、少人数ずつ車に接近する決まりだという。コックも命がけだ・・・。 ビニールパックは超熱いのでご飯&シチューパックを出すのは要注意だ。本当はご飯の上に豪快にシチューをかけて食すのだろうが、嫁さんとシェアのため食器に開けた。味はなかなか美味だが、この程度のレトルトパックはいくらでも市販されている。1人前千円は高いが、発熱剤や溶液のコストもかさむに違いない。役目を終えた発熱剤は土に還る物質に変わるらしく、演習場を汚染しないための配慮ならさすが。 さて、この防衛糧食が防災用ストックに適しているかの判断だが、保管場所を取るのが悩みどころ。もっと簡易なレーションを探すとしよう。(→陸上自衛隊広報センターの他の写真はこちらでもどうぞ)