お客様に自作ケーキをお出しするのはさすがに緊張
去る10月X日、北海道開拓時代にお世話になったS氏と、S氏が大宰府長官時代にお世話になったA女史を招いて、ちょっとしたお茶会みたいなのをやった。家族以外でお客様をお招きするのは初めてとあって、改めていろいろやることあるなーと感じた。とにかく前日にケーキを作ること!当時はまだ蒸し暑かったので、さっぱりとアプリコット風味でやるつもりだった。ケーキの1層目と2層目の間はアオハタのあんずジャム~砂糖を使わない天然のジャムで酸味を出し、デコレーションはアプリコットの缶詰を使う予定だったが、この缶詰がなかなかスーパーで見つからず、やむを得ず冨澤商店でネットで仕入れることに。ケーキは前日の夜に作った。スポンジ部分はちゃんと膨らんだのでまずは安心。ところが生クリームをナッペするところで予想外に苦戦。生クリームはメーカーによって泡立ての仕上がりが全く違う。今回買ったのは、モノが良すぎたのか、すぐ固まってしまう。ナッペの仕上がりがイマイチで、さらにデコレーションするには量が足りない・・。結局、アプリコットや解凍いちごを並べて誤魔化すという体たらくだ。 早くもトホホ感が漂い始め、とうとう本番の日を迎えた。早朝からラパンの掃除だ。特に後席は念入りに・・・軽自動車で接待とはしょぼいものだが、こういう時の要領として「あり得ないほどのキレイさ」を表現。とにかくお客様を迎える気持ちが大事!駅で二人と待ち合わせた。鉄道の造詣が深いS氏は、多摩の辺境に来たのをこれ幸いとばかり、早く家を出て遥か奥多摩まで行って戻って来たという!A女史は、田舎々々っていうけど電車を降りる人の多さに驚いた、という。一体ここへ何しに来るのか住民でも不思議に思う。クルマで駅を出て数分も走れば、畑も点在するド田舎だ。ここで国木田独歩の武蔵野の話になったが、嫁さんが愛読する婦人画報を創刊したのは独歩だということを、拙者は最近知った。しかも、モデルとして時折誌面を飾る国木田サイラさんは独歩の子孫であることも最近知った。世の中、知らないことはまだまだ多い。ケーキを切り分けて・・・このクソみたいな仕上がりは何なんだ!と自分で突っ込みを入れたくなるが、味は思ったよりマシ、という評価をいただいた。嫁さんに言わせると、これまでで一番美味しかったとのこと。ケーキがうまくいかなかった時を考えて、宝塚で買ったお菓子を残しておいたのだが、既にケーキで腹一杯となり、お菓子は余ったので持って帰ってもらうことに。BGMは、「ウィーン版ミュージカル、エリザベート」以下、ヨハンシュトラウスのワルツとか。S氏も宝塚観劇の経験をお持ちで、なんと元ジェンヌのご家族に知り合いがいるとか!「うらやましい!」と一同、感嘆の声を上げた。 うーん、拙者は池田泉州銀行の定期預金を増額させるか検討中!嫁さんはカドヤのゴマ油を買うか検討中!あの手この手でタカラヅカの抽選権と狙う戦略だ。 よく晴れた心地よい秋の一日~これぞゲミュートリッヒなひとときだ。とにかく、このような多摩の田舎町まで御足労いただいたゲストのお二人には心から感謝。