オリンピックは特別です!なんて当たり前なことを今更ダラダラ書いてみる
国連はオリンピック休戦を決議した。百八十六ヵ国が賛同して取り決めたものだ。東京五輪の開催期間中と云っても、せいぜい数週間ではあるが、世界各地の紛争地域では「撃ち方やめ!」が下達される。本当に其の通りになる保証は無いのだが、是はオリンピックが「ただのスポーツイベントではない」一つの良い例であろう。ピース折り鶴と広電の「謎のコラボ」オリンピックが平和の為の祭典であることを、此のピース折り鶴が象徴している訳だが、多くのメディアやネット媒体を見る限り、其の崇高な理想も理解されることなく、逆に憎悪の対象にさえなりつつある。はっきり言ってオリンピックも大いなる被害者である。本当に問題なのはコロナウイルスそのものや中国の対応なのであって、怒りを向ける矛先を間違えている。 ロックフェスが中止になってオリンピックが開催されるのが許せないと人は云うが、ロックフェスの中止とオリンピックに、何の因果関係があるのか。イベントの主催者は、様々なリスクを総合的に判断してそれぞれの決断を行なっているのであって、イベントによって開催・中止の判断が割れる事象は、もはや日常の光景となった。結果としてプロ野球や高校野球は実施されてはいる。我々阪神ファンが勝っても負けても連日大騒ぎしていることが槍玉に上がらないのは、ロックフェスと阪神戦の間に何の関係も無いからだ。ところが、人々は何故かオリンピックをわざわざ引っ張り出して叩こうとする。ちなみに、最近の感染者の急増は、残念ながらオリンピックとは何の関係もない。 オリンピック日本選手団の壮行会をニュースで拝見したが、代表選手達が怯えたように言葉を選んで決意表明を語っている光景を見て涙が出そうになった。逆境に耐えるのが仕事になっているかのようだ。結局、怖いのはコロナより人間の方ではないのか。 なんでこう、悲愴感しか無いのか。是では鬱病患者が増えて当然である。しかも、なんでこう、どうでもいいことに人々は怒るのか。例えば、無観客なのに五輪ファミリーが観戦するなんて許せない、だなんて、子供じゃあるまいし。主催者が見学して何が悪いのか。逆に隅々まで全部見ろと言いたい。せっかく関係者の皆さんが苦労して創り上げた作品である。ちゃんと見て正当な評価を下すべきだ。 バッハ会長が高級ホテルに泊まったところで、誰が困ると云うのか。将来に向けて富裕層のインバウンド需要を開拓する足掛かりになるではないか。どうして物事をポジティブに考えられないのか。是では我々の給与はいつまで経っても増えない。 ちなみに、バッハ会長のある発言が「炎上」したのは、新聞社の誤訳が原因だと云うではないか。ポツダム宣言に対する日本側の回答を誤訳したことが原爆の惨禍を招いたと言われている。歴史を狂わす恐ろしい事象だと云うのに、なぜ此の問題をもっと取り上げないのか。 お蔭で、バッハ会長が広島を訪問することに「大ひんしゅく」なのだそうだ。誤訳で被害を被った街で、誤訳で悪者にされた会長が平和へのメッセージを発する訳だ。「誤訳には気を付けましょう」と、嫌味の一言ぐらい言っていい。 そもそも、折角来るVIPをなぜ積極的に利用しようとしないのか。それこそ会長と一緒に折り鶴を百八十六個作って各国指導者に送りつければいい。何処かの反日的な国家指導者も、バッハ会長からのプレゼントなら受け取らざるを得ないだろう。 我が国よりもっともっと大変な思いをしている国は沢山ある。其れでも各国は国を挙げて選手団を送り出しているのだ。国家の庇護を受けられない難民達の選手団が結成されるのも、平和の祭典だからこそ。WHOも事務局長自らが来日すると言っているし、もう世界レベルの協力体制にある。なのに、いきなり国際公約を一方的に破棄しますなどと云う、一国の安全保障にもかかわる判断を、そう軽々しく口に出来るはずが無い。オリンピックは昔も今も「特別」なのである。 皮肉なのは、其れが「特別」であるが故に政争の道具にされ、外交上の駆け引きに使われる宿命を抱えている。だからって、其処から逃げては行けない!逃げて引き籠るのは、江戸時代の鎖国と同じだ。大会関係者から陽性者が出たからってバイキン扱いする風潮があるが、何だか幕末に攘夷を叫んで外国人を斬ったりしていた時代に戻ったかのようだ。是がG7の国と云えるのか。 最近の東京都内は、感染者が再び急増しているから、不安や不満で頭が一杯になる気持ちも分からなくない。コロナ禍は「人間性を判定するリトマス試験紙」と言った人がいるが、上手く表現したものだ。紳士・淑女を気取るなら、ボランティアに敬意を示し、海外のアスリート達に感染させない配慮を示すのが人間の道であろう。大会関係者をバイキン扱いしている人間は、結局のところエッセンシャルワーカーに対しても同じような態度に出ているのだ。「よかど鹿児島」に展示コーナーを発見!聖火リレーのユニフォームやトーチ、聖火の特別輸送機の模型が飾ってあった。雑誌で、女優の若村麻由美さんがトーチを掲げてポーズをとる姿が載っていたが、其の素晴らしさと云うか、独特のオーラは「さすが女優さんだなぁー」と感心させられた。ちなみに、ピース折り鶴は、翼にメッセージを書くことになっている。拙者としては、と行きたいところだ。自作バナーであります