丸の内線地上区間が「すずめの戸締り」の聖地になっちゃった件
古風な云い方だと営団地下鉄丸ノ内線なのだが、此の路線がそもそも古い地下鉄なので、トンネルも浅く掘って造られている。東京都心は案外山あり谷ありだから、場所によって地上を走ることもあるのだ。子供の頃から知っているのは御茶ノ水駅の、神田川すれすれを走る区間。拙者のやうな鉄ヲタの琴線に触れるような場所を、映画「すずめの戸締り」の舞台の一つに設定したとは、なかなか憎いことをやる。東京からの帰りに現地を撮影したが、丸ノ内線も半分近くが赤い電車に置き換わっているようだ。最新型の車両だが、敢えて営団地下鉄時代を彷彿とさせるデザインが嬉しい。赤い電車で親しまれた初代丸の内線のデザインを考えた人は天才だと思う。御茶ノ水駅から国電に乗ろうと駅へ行くと、駅前に映画のラッピングを施した自販機とパネルだけがキラキラ輝いていた。くたびれた駅舎建物との落差が激しいが、是が東京のリアルである。新しいものが登場した直後は綺麗だが、直ぐ汚れたり、忘れ去られたりしてお仕舞いだ。人も物も使い捨て状態である証拠。ありがたく株主優待使わせていただきました拙者は鹿児島市内にある「東宝シネマ与次郎」にて映画を鑑賞した。此の映画館で映画を見るのも約参年ぶりか。「君の名は。」の衝撃から約六年、岐阜県の小さな山村で起きた事件が、今度は首都東京全体の事件となり、今度は日本全域を股に架けたような事件で、まぁ最後は宇宙滅亡みたいになるんでしょうかねぇ。来場者特典があって、何と新海先生執筆のスピンオフ小説が配られたのだ。そのとき環さんはこんな状況でした、とでも云うべきストーリーで、お蔭様で映画の予習をすることが出来た。大震災当時は札幌在住だったので、九州の状況はよく分からなかったが、九州新幹線開通の御目出度いムードが吹っ飛んでしまったことがリアルに描かれていた。いやいや、東北の人間がたった十年で九州弁になりゃーせんよと思ったが。それと、ストーリーを創るためなら仕方ないことだけど、ご両親にお隠れいただく設定が安易なんだよなぁ。まぁ拙者の処女作だってそういう設定にしてしまっているところがあり、人のこと云えないのだが。ストーリーとは違う感想だけど、扉の向こうのまだ見ぬ景色を求めて「やはり人生は旅である!」と思ってしまうのであります。↑のサイトはこちらから・・