ジャラン・ジャラン・パインビレッジ

確か、先週の土曜日だと思う。
ＴＶを見ていたら、渡辺謙、樋口可南子主演の映画の紹介があった。
たった３分か５分くらいの紹介なのに、自分はずっと泣いていた。
カミサンが、月曜日は近所のシネコンが男性１０００円の日だから
いってらっしゃいと言われて、行ってきました。

映画のタイトルは「明日の記憶」。
バリバリ働いていた広告営業マンの主人公。
仕事中毒で、家も顧みずに働いていた日々に変化が訪れる。
人の名前が浮かばない。道に迷ってしまう。
スケジュールしたはずなのに、会議をすっぽかしてしまう・・・

そういう症状に対して、奥さんは医者に見てもらうよう勧める。
診断の結果は、「若年性のアルツハイマー病」であった。

そこから、夫婦の病気との闘いが始まる。
ご老人のアルツハイマーと違い、進行が早いと言われている。
主人公もだんだんと物覚えが悪くなっていき、
その苦悩も激しく、時には家内に当たることも。
会社も辞めることになり、奥さんが働くことになるが、
だんだん家事なども出来なくなる。。。。

これ以上はネタばれになってしまいますので、
映画館などでご鑑賞いただければと思います。

自分はこの映画の８割くらいは泣いてました（T T）
躁鬱と、アルツハイマーは違うだろ！とおっしゃる方もいらっしゃるかも知れませんが、
同じ脳の病気であり、疾患のひとつです。
ですので、頭痛がしたりとか、感情の起伏、表現の仕方は似通っています。
ステレオタイプなのかもしれませんが、渡辺謙が演じる姿、苦しみ、悲しみは
本当に良くわかり、涙が出てしまうのです。

若い医師の診断に対して、主人公は50歳。なかなか自分の病気を受け入れることが出来なかったり。
奥さんに「俺が変わっても、俺が俺でなくなっても、それでいいのか？」と話したり、
奥さんに申し訳なく思い、離婚を考えたり。
自分が情けなくなってしまい、みじめな思いをしたり、
奥さんは奥さんなりに、一所懸命に闘病の手助けをするのだが、
主人公がいらいらしたりし当たりちらしたとき、
サラリーマン時代に家族に冷たかった主人公に対して当たったり。

本当に当てはまることばかりです。本当にずっと泣いてました。
でも、一人で来て良かったと思いました。
だって、自分が見て辛いのはいいけれど、家内に悲しい思いを映画であっても
させたくは無いから。。。

約２時間の映画でしたが、自分としてはとても良い映画でした。
娯楽としての映画とは決していえませんが、名作と言えます。

帰ってきてから、自分で昼飯を作り、食い、食器を洗い、
ご先祖様にお茶を祀り、明日は粗大ごみの日なので、
古新聞をまとめて、ビニール紐で縛ったりなど、
家のことをしてました。

まだまだ人生は長い、出来るだけ多くの日々を家内と過ごしたいと思いました。