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プロフィール

まつけん7

まつけん7

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2009年02月03日
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テーマ:鬱病(2269)
カテゴリ:躁鬱病とたたかう
俺は製造系システムエンジニアだった。

月に300時間以上働いた。

客先は自宅から50Kmくらい離れているので、
毎日、車で高速を使い、片道1時間かけて客先に行った。

電車で行くと、片道2時間かかるので車通勤もやむを得なかった。

朝、8時に客先に入り、客先を出る頃は次の日付になっていた。

お客さんとの打ち合わせは、夕方からだった。

お客さんは業務中は自分の仕事があるので、
打ち合わせに時間を割くことは出来ないからだ。

打ち合わせでは作るシステムをどうしたいかをお客さんに聞き、
資料をまとめ上げていく。

だが、肝心のお客さんでも、自分自身の業務が判っていない場合がある。

考えてみれば、仕事の全体を知っている従業員ってどれだけ居るんだろう?

自分の仕事がどういう意味合いで、会社を動かしていて、会社のためになっていて、そのメカニズム(人、物を含めて)まで熟知している人って居るんだろうか?

そういう人(一従業員)に業務の仕組みを問いただすのは酷だ。

しかし、そんな担当者から「本当に実現したい機能」を無理矢理にでも聞き出すのが、自分たちの仕事だったりするし、それが出来なければそのシステムは失敗する可能性が高かったりする。

だから、客先から帰れない。
自社に持ち帰って出来るたぐいの仕事では無かった。

そんな感じでお互いを探り合いながら資料を作るが、担当者の上司が来たら「これは仕組みが違うだろ」と担当者をなじり、

仕様は二転三転。

ヒアリング、資料作成、レビュー、駄目出し、ヒアリング、資料作成、レビュー、駄目出し・・・・(以降繰り返し)

仕様書の作成期日は迫ってくる。

当然焦る。

他の人も同じ状況に陥ったりするが、それは次の工程で考えよう。
てな感じで後回しにしたりしていた。

それはそれで有効だったかも知れない。

今ならそれもありだと思う。

でも、あの頃の自分は上手に立ち回れなかった。

家に帰っても何もしたくなかった。出来なかった。

家に居る時間はせいぜい6時間くらいだった。

本当にめし喰って、寝るだけで精一杯だった。

家で資料を作ったりもした。

時には家内さえも資料作成を手伝わせた。

その頃は自宅で書類作成していたので(会社は関知していないだろうが)
土日さえなかった。

自分は本当に不器用だったと今では思う。

でも、あのときはそれしかやりようが無かった。

だんだん同僚が何を言っているか判らなくなってきた。

うつの初期症状、人の話が理解出来なくなる状態だった。

タバコをすっている時も窓の下を見て、

ここから飛び降りたら、うちの会社は取引中止になるんだろうな。。。

とか、馬鹿なことを考えていた。

俺の頭は既にオーバーヒートしていた。

まったく資料が出来ない。

仕様も全然まとまらない。仕様の二転三転が終わらない。

1週間の出張の時に、いくつかのタスク(検討事項)を済ませて貰うように
一緒に作業している同僚に頼んでいたが、

出張が終わって見てみると、作業は全く進んでいなかった。

だんだんと絶望感が募っていった。

結局、資料はまとまらなかった。

マネージャに厳しく追及された。何故、スケジュールが遅れるのかと。

その頃は自分の不手際だと感じていたので、きちんとした説明が出来なかった。

仕事が出来ないのは辛いが、俺の取り回しが悪いと感じていた。


年末年始休暇が近くなり、納会になった。

マネージャが仕事の仕方について、新人に話をしていた。

俺は酒の勢い、調子に乗って、「ここはちゃんとメモ書けよ。いつも持っておけよ」と新人に言った。

それがマネージャの癪に触ったらしく、俺に「おまえがそういうことを言える資格があるのか。納期に間に合わなかった奴が。」と言った。

きっと、マネージャもそれほどの悪意もなく、酒飲んだ勢いだったのだろうし、他の人もたいしたことは思っていなかったと思う。

けれど、俺はその一言で俺自身が崩壊してしまった。

かろうじて保っていた自分の中の堤防が壊れてしまった。

もちろんその場で感情を出すことは無く、きっと「そうですね。へへへ」みたいな態度をしていたのだろうが、立ち直ることが出来なかった。

その夜、まったく眠ることが出来なかった。

体全体がこむら返りを打ったように、ビクビクとエビのように跳ね返るように動いていた。止めることが出来なかった。

うなり声を出したくなるのを必死でこらえた。歯を食いしばり嗚咽した。

隣にはカミサンが寝ていた。起こしてはいけないと思った。

辛い夜だった。今でもたまにフラッシュバックするくらい。

カミサンはずっと前から心配していた。

俺の寝汗が酷いことも知っていた。

毎朝、布団がいつも寝汗でベタベタだった。

既に精神的に疲れていたのをカミサンは気づいていて、

毎日、通販で買った、セントジョーンズワート(サプリメント)をくれた。

客先の駐車場待ちの渋滞中、あんパンを食べながら、サプリを飲んでいた。

栄養ドリンクと一緒に。

だからこれ以上心配かけたくなかった。

でも、これ以上は仕事が出来ないと言うことも自分自身判っていた。

年末に家内に今の体調、気分のことを話し、

年始明けに駅前のクリニックに駆け込んだ。

2001年の正月だった。


こんな経験は真面目に仕事をしている人なら当たり前の話だ。

別に俺だけが不幸だったとも思っていない。

だって、その出来事だって、その人が感じることだって、
断片的だし、すべてを物語り、他人に伝えることなんて出来ないんだから。

同じ状況になっている人はごまんと居るだろうし、

それに堪え忍んでいる人もいる。

だからこういうのを語るのも恥と思う時だってあった。

だけど、そのままため込んでいても何も進展しないと言う思いもあった。

どこかでこの毒を出さないと解決しないと言う気分もあった。

だけど、会社の人に話したところで、同僚や仲間に愚痴ったって、

根本は解決しないんじゃないかっても思った。

だって、担当は違えども、同じシステム屋なら経験することだから。

それが自分を苦しめた。

自分だけが被害者じゃない。今でも思うんだけど。

みんなそれぞれ違う苦労を抱えているんだから。

っていう思い、考え方。

それはある意味正しい、だけど間違っている部分もある。

誰でも苦しみは持っている。だけど、自分の苦しみは他人には本当には伝わることが無いのだと。

その人の痛みはその人でしかわからない。

色々なジレンマがあった。

辛いことがあったら、話せよ。

みんなで苦しみを分かち合えよ。

話せば判る。

一緒にこの苦しみを乗り越えよう。

半信半疑、人間不信に陥る。

正論が必ずしも正しいとは限らない。

正しいということは、時には凶器になる。


2001年から廃人になった。

今では、2001年から3年間くらいの記憶がほぼ無い。

家内と過ごし、一緒に散歩し、テレビを見、

そんな記憶しかない。

俺にとって、仕事って何だったんだろう。

ものすごい真剣に仕事に取り組んだ。

ビジネスとして結果を出せなかったのは確かにまずかったが。
(それは今でもそう思う)

だけど、生活の3分の2を費やし、

それでも年収ベースでたかだか500~600万円。

人生ってそういうものなのだろうか。

精神崩壊して廃人化しても続けるべき仕事だったのだろうか。

でも、システム屋、コンピュータ屋だけでなく、

日本で働く労働者が皆こんな労働状況なのだとしたら、

俺は今、日本で生きることは出来ないかも知れない。

人に疲れ、生きることに疲れている。

やっぱ、死ぬしかないのかな。

そんなことをほざく奴こそ、社会の無駄で、ゴミかも知れないな。

今の日本社会にそんなゴミを救う余裕などないしね。

みんな生きるのに必死だから。

日頃ヘラヘラ笑っていますが、奥底ではまだまだ黒い川が流れています。

これを寛解していると言えるのでしょうか。

長々と書きすぎました。

読んでくれた人、本当にありがとうございました。









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最終更新日  2009年02月03日 10時33分06秒
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