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テーマ:農業(990)
カテゴリ:農業
柚子の香りで、食が爽やかに美味しくなり、気持ちも明るくなる。蕎麦も、風呂も香りたち、寒さが身にしみてくる季節に有り難い果実と思う。その収穫を手伝ったところ、その大変さに、香りを楽しめることの有り難さがよくわかった。
数メータ、すっくと伸びる大きな枝振りに柚の実がたわわになる姿は、鮮やかな黄の珠がデコレーションされたかのようで、見た途端、楽しくなった。特に道法正徳さんのDOHO STYLEで育てられた木は、高く立派にびっしりと実がついていて、なるほどと得心したのだが、収穫するとなると、一本に二人で半日仕事となった。高枝切り鋏、革手袋、帽子、メガネ、厚底靴の出立で、高枝に翻弄される羽目に。 最初は、切っても実のついた枝を掴んで落とさぬ高枝切り鋏の鋏の出来に感心するも、柚の枝の硬さには一苦労で、目一杯伸ばした竿の先の鋏で、実をつける細い枝を挟んで切るのだが、狙いを定めても長い竿がぶれて一苦労だった。切った実を下に置くのも長い竿を寝かせる動作の繰り返しとなり、切った実の数分だけ繰り返す運動量は予想外だった。 その上、棘の凄いこと。実を護る武具のようで、全ての枝は、硬く長く鋭利に尖らした五寸釘のような棘を規則正しくまとっている。言わば凶器で、果実は、針山ならぬ棘山の奥にある。収穫中は、イデとのうめき声がそこかしこで散発。厚手の革手袋が必須だが、うっかり手を伸ばすと服の上から突き刺さる。厚手の作業着も欲しい。 冬場は、ワークマンのノルディックブーツが、軽く暖かく頑丈で農作業にもってこいだが、柚の棘はその厚い底も貫通。枝の始末は、木の根元に纏めてしっかり除けておくようにと言われていたが、高い所から自分で落下させた除け残しを踏み抜いて痛い思いをすることに。 午後の作業からは底の硬い作業靴に履き替えた。帽子にも棘が刺さっていたので、次の日は帽子の内側にミドリ安全のインナーを入れた。 柚子は香しく恋しくなるが、あなどれない護られた果実だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 5, 2021 10:38:16 AM
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