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カテゴリ:Tour
小豆島が正面に見え、四国の屋島も台座のようにしっかり見えた。
小豆島は、俳人の尾崎放哉が最期の八か月を過ごした終焉の地で、その最後を描いた吉村昭の小説「海も暮れきる」(過去の関連日記 別窓表示)は、放哉の「障子開けておく、海も暮れきる」との句によったらしい。曇り空の中、牛窓の高台から一望していると、瀬戸の海とつづく島影が放哉のたかぶる激情を休めたんだと思えてくる。 24吋別窓表示 牛窓は、神話に由来した地名で、古代から永く栄えた港町であったらしいが、昭和に関西の資本が入り、地元とは無関係の開発勢が日本のエーゲ海と称して売り込んだらしい。ペンション、スポーツ施設、オリーブ園などが設けられ、圏外から集客して賑わったらしい。今ではその勢いは消え、水没した開発地域もあるようだ。 地元の寿司屋で聞いたところでは、「ペンションで地元の人がやっていたのは一つきりであとは県外から。エーゲ海というのも外の人がつけた。大勢の人が海水浴にきていたが、今では減った。江戸時代の港町の頃が一番栄えたんでは。」と自嘲気味。 遠くに屋島をみて、あの海面には、落ちのびる平家の船団が拡がり、屋島を占領した義経勢と対峙したんだと思うと、オリーブに囲まれて眺めていることを暫し忘れた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 8, 2024 08:43:37 AM
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