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2006年02月25日
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カテゴリ:映画・TV


孤独な休日はDVD鑑賞に限る。

古くからの本好きの子供には「チョコレート工場の秘密」という題名で知られている、子供向けファンタジー小説。

チャーリーとチョコレート工場 特別版

2度目の映画化では原題通りの「チャーリーとチョコレート工場」で公開された。

この原作は、ロアルド・ダールという人が書いたもので、ミステリ幻想文学や「チョコレート工場」を代表するちょっとブラックな児童文学を数多く手掛けている。

児童文学としては、この「チョコレート工場」の続編の「ガラスの大エレベーター」とか、映画になったものでは「ジャイアント・ピーチ」「マチルダ」なんていうのもある。

また、映画脚本も手がけており、「007は二度死ぬ」や「チキチキバンバン」は、ダールの手によるものである。

しかし、彼の作品の中で、私の記憶に痛烈に残っているものがある。

それは、子供のときに「ヒッチコック劇場」というテレビで見た「指」の原作、「南から来た男」だ。

ある酒場で、男が酒を飲んでいると、隣にいかにも大金持ち風の紳士が座ってくる。
で、男がライターでタバコに火を点けるのを見ると、急に、
「君、賭けをしてみないかね?」
と話しかけてくる。
「そのライター、10回連続で火が点いたら、君の勝ちだ。私の、外に止まっている、キャデラックをあげようじゃないか」
「え?じゃあ、オレが負けたら?」
「君の小指をくれ」
という異様な賭けに、ついに男は乗る。
1回、2回、3回と、ライターは確実に点灯する。
男と、紳士の奇妙な駆け引きが、単なる酒場のカウンターで、ライターに火を点けるだけのドラマに、異常な迫力を感じたものである。
4回目、5回目、6回目と続けて火はついていく。
そろそろ、男も汗がにじんでくる。
手が滑ってもおしまいだ。
紳士は、キャデラックの一台くらいは、という様子で、落ち着いたもんだ。
しかし、男の方は負けたら、小指が一本なくなってしまう。
7回目、8回目・・・
なかなか、自信が増えるどころか、次はつかないかもしれないという恐怖が襲ってくる。
9回目!!!
ついた!!!
最後の一回、
10回目・・・
男の手は震え、その瞬間がやって来ようとした時・・
「なにをやってるの!!!!」
紳士の奥さんらしき女性が酒場に駆け込んでくる。
「また、あんた、こんなところで、変な賭けをやっているのね!!」
「ごめん、ごめん、ただのジョークだよ」
「何を言っているの!!あなたも、こんな奴のいうことを聞かないでちょうだい。悪かったわね」と、紳士のグラスをつかんだ
その紳士の妻の手の指は3本なくなっていた・・・・

というオチなんだが、さらに、紳士とその妻が去ったあとに、やれやれ・・と、男がタバコを取り出して、ライターに火を点けると・・・

と、二重のオチがあるわけですね。

さすがに、イギリス作家らしい、ブラックなテイストを大切にした作家の代表短編です。


でも、「チャーリーとチョコレート工場」の結末は、素直なもの。
当たり前だ。子供向けだから。
とは言いながら、現実に照らし合わせてみると、オイオイ、それはヤバいだろうという光景も多い。

しかし、それがファンタジーである。

童話である。

ロアルド・ダールが目指した現代の童話(1964年作)に、さらに21世紀の味付けを加えたティム・バートンはさすがと言えるであろう。(父親のエピソードは原作にはない)

それにしても、ジョニー・デップと言う俳優は器用である。

このすべすべした青白い紳士然とした奇妙な青年実業家が、あのキャプテン・ジャック・スパローと同じ人間だとは思えない!!


(ちなみに、前述のヒッチコック劇場、ライターに火を点ける男は、スティーブ・マックイーンが演じていたのである)







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Last updated  2006年03月01日 00時20分34秒
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