一人時間
久しぶりの 一人の午後マグカップにコーヒーを入れて両手で抱えるようにしておおきく香りを吸い込んでゆっくり ながい 息をはく慌ただしい時間を はきだすコーヒーを のんびり頂くベランダの洗濯ものが派手に揺れて音をたてたハンガーが悲鳴をあげているのだプラスチック製のそれはもうすぐ割れてしまうかもしれないそんな事を ぼんやり考えながら明るい日差しに 目を細めるガラス一枚隔てた世界は澄んだ色彩に満ちていてTシャツ一枚で くつろげそうだ。。。実際は底冷えのする冷たい空気が 肌をさす『・・・』サッカーの練習に行った息子と夫の為にぜんざいでも作ろうかな?暖房を切って マメを煮る?昭和の 母のイメージそのまんま?苦笑しながら飲み残しの コーヒーをキッチンに移動させた小豆を取り出し 洗う水の冷たさに また 息子と夫を思う主婦に 一人時間 は 無いらしい小豆を 火にかける頃には喜ぶ顔を想い微笑んでいた