全て
| 報徳記&二宮翁夜話
| 二宮尊徳先生故地&観音巡礼
| イマジン
| ネイチャー
| マザー・テレサとマハトマ・ガンジーの世界
| 宮澤賢治の世界
| 五日市剛・今野華都子さんの世界
| 和歌・俳句&道歌選
| パワーか、フォースか
| 木谷ポルソッタ倶楽部ほか
| 尊徳先生の世界
| 鈴木藤三郎
| 井口丑二
| クロムウェル カーライル著&天路歴程
| 広井勇&八田與一
| イギリス史、ニューイングランド史
| 遠州の報徳運動
| 日本社会の病巣
| 世界人類に真正の文明の実現せんことを
| 三國隆志先生の世界
| 満州棄民・シベリア抑留
| 技師鳥居信平著述集
| 資料で読む 技師鳥居信平著述集
| 徳島県技師鳥居信平
| ドラッカー
| 結跏趺坐
| 鎌倉殿の13人
| ウクライナ
| 徳川家康
カテゴリ:報徳記&二宮翁夜話
二宮先生語録【三九〇】世人書を著はす。多くは是れ空言なり。未だ身を修め家を斉ふる者聞かざるなり。亦未だ荒蕪を墾し衰邑を復する者有るを聞かざるなり。況んや廃国を興すに於てをや。徒に古語を剽掠し、以て空論を拡張するのみ。宜なり。其の実功無きなり。余は則ち然らず。荒蕪を墾し廃家を復して、而る後之を記す。名実全く備る。叔世豈此の如き著書有んや。二三子宜く余が言行を記すべし。余若し自ら記せば、則ち自矜るに似る。二三子之を記せば、則ち仁為り義為り。此を世教と為し、以て千載に伝ふるも、亦何の耻か之れ有ん。
【三九一】俗儒中庸を以て解し難きの書と為す。余を以て之を看るに、人間常行の道、簡易平坦、解すべからざる無き如し。然りと雖も、独り中庸と曰ふ者、猶ほ幼子母に対し何をか賜れと請ふ。辞足らざるに似る。かつ喜怒哀楽の之未だ発せざる之を中と謂ふの語もあり。亦審ならざるに似る。夫れ四極未だ定まらざれば、則ち何の処に中有ん。權の秤星、度の丈尺、未だ定まらざるも亦然り。然らば則ち改め喜怒哀楽未だ発せざる之を元と謂ふ。発して節に中る。之を中と謂ふに、則ち如何ん。伊藤仁斎楽記の錯簡と為すも、亦見非るなり。 【三九二】書を読て身を修めず、徒に口腹の資と為す。索を綯て口腹を養ふ者と、奚ぞ択ん。譬へば農夫鍬を磨て耕さざるなり。仮令万巻の書を誦するも、何の益か之れ有ん。徒に聖人の道を辱るのみ。思はざるべけんや。 【三九三】孔子門弟子の問に答ふる、各々其の器に応ず。譬へば商賈買主の嚢中を察し以て物品を出す如くなり。今夫れ五貫束銭を小児に与へば則ち敢て取らず。必ず曰ふ。百銭を賜へと。苟くも国家を憂ふるの心無んば、則ち之を興国安民の道を説くも、亦何の益か之れ有ん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年05月17日 19時11分49秒
|