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だいちゃんと初めて出会ったのは 我が家がここへ引っ越した年の初夏のことでした。 東海地方を大型台風が直撃したその日 庭の廃材置き場のテントの中で 大きなにゃんこが雨宿りをしていた それがだいちゃんだったのです。 その日ごはんを少しあげたら その後毎日ごはんを食べにやってくるようになりました。 相方が『だいちゃん』と名付けたのは それからしばらく経ってからのことでした。 だいちゃんはとても人懐っこく とても『ノラにゃん』とは思えないほどでした。 だいちゃん専用の新築物件が完成したのも そのころだったと思います。 ちいさな命が逝ったり来たりして… にぎやかになったり そして静かになったり そんなふうに一日いちにちが 過ぎていきました。 それからだいちゃんは 奥さんを連れてきて そして子供たちも連れてきて 我が家の庭が急ににぎやかになりました。 だいすけはなこ夫婦の子育ては 実に楽しくほのぼのとして 見ているだけであたたかい気持ちになるのでした。 おっぱいを飲ませるイクメンだいちゃん(笑) 奥さんと子供たちを守るため 庭に侵入してくる敵と大喧嘩して 顔に勲章をつけていただいちゃん。 だいちゃんにしっかり守られて こどもたちは すくすく大きくなっていきました。 そしてこの春、 全員『さくらみみ』の地域にゃんことなり ここでゆっくり楽しく 平和に暮らしていけると誰もが思っていました。 一週間ほど前のこと。 前日から激しく降り続いた雨が 明け方ようやく小やみになってきて 早朝にいつもどおりに 散歩に出かけた たろぅくんが 道端で見つけたのは… びしょ濡れの小さな 痩せ細った子。 うずくまって… 動けず… イタチと見間違うほどの 小さく痩せ細ったその子は ここんとこ、ぱったり姿をみせなくなっていた だいちゃんでした。 見覚えのあるしましま柄とさくらみみで だいちゃんなのだとわかりました。 相方が『だいちゃんか?!』と声をかけると やっと、やっと顔をあげて にゃ…と鳴いたそうです。 たろぅくんの散歩コースを知っていただいちゃん。 最後の最後に、力を振り絞って たろぅくんに見つけてもらえるところまで でてきてくれたのでしょうか。 でも、相方が私を起こし、 箱を持って再び駆け付けた時には だいちゃんはもう逝ってしまったあとでした。 雨の中草むらをはい回っていたのか だいちゃんの体は濡れた落ち葉やごみで汚れて かわいそうなぐらいびしょびしょでした。 相方とふたりでだいちゃんの体をそっと拭いて 毛並みを整えてやわらかいタオルで包んで… 庭に咲いた花で飾り お弁当のかりかりごはんと煮干しを持って はなちゃんとこどもたちに さよならをして やさしくたくましく 気高く生きたのらねこだいちゃんの魂は 虹の橋を渡っていきました。 そしてだいちゃんのカラダは 浜名湖のほとりの住み慣れた場所、 湖を見下ろす大楠の木の下で 土にかえっていきました。 だいちゃん。 『ちっこいにんげん みゆちゃん』のパパがね だいちゃんを見習っていいお父さんになる… と言っていたよ。。。 ありがとね。 だいちゃん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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