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着物には、多くの工夫があります。 先ず、反物の幅は約38cm。 この反物を直線で断ち、身体の形に添うように仕立てをいたします。 お召しになられる季節により、袷仕立てと単衣仕立てに分かれます。 文字どうり、単衣には胴裏・八掛の裏地は付けません。 必要な裏地は、背伏せという縫い目にかけるテープ状の布と衿の裏に付ける布と、必要に応じて後ろ身頃の腰から裾までに付ける居敷当(いしきあて)です。 袷の着物には、腰から上の部分と袖の内側と衿の裏に胴裏という白い布をつけます。 多くは、絹の羽二重というツルリとした生地です。 腰から下と袖口には、八掛という色物の生地をつけます。 生地は、パレスが主流です。 八掛には、”無地”と”ぼかし”があり、最近では、”ぼかし”が良いとされていますが、八掛の色が表地に透けないのであれば、”ぼかし”より”無地”をおすすめします。 なぜならば、”ぼかし”の八掛とは、色の淡い着物(付け下げ)用に開発されたものなので、表に八掛の色がうつらない着物地に使う必要は、まったく無いわけなのです。 それどころか、裾を裁きながら歩く時に裾から見える八掛の色は、お洒落の象徴ですから、その色に白いところが見えるのは、いかにも無粋というものなのです。 が、八掛は”ぼかし”が良いという業者がいるのですから、困ったことです。 ちなみに八掛は、「上前のオクミ」「上前」「左後ろ」「右後ろ」「下前」「下前のオクミ」の裾と「右袖口」「左袖口」の計8箇所に付けるところから八掛と言われるとされています。 八掛は、着物の裾と袖口からわずかに見えるだけなのですが、この色により、 着物の表情がおおいに変ります。 「着物のお洒落は、裏地に凝る事」だとも言われているのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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