テーマ:日本語遊び(242)
カテゴリ:言葉のこと
「正解」の反対語は「不正解」だけなんだろうか?
なにかほかに分かりやすい「不正解」をあらわす言葉はないんだろうか? この「正解」と「不正解」ねぇ、とっても聞き分けにくいんだよ(>_<) クイズ番組で「ふせいかい」と言われても「せいかい」のように聞えるときがある。 「正解」と「不正解」が逆に聞えたら、もう台無しだもんなぁ(>_<) で、なぜ聞き分け難いのかをツラツラ考えてみたんだ。 「せいかい」と「ふせいかい」の唯一の違う音は「ふ」なんだけど「ふ」は「う段」の音なんだ。 まずこの「う段」の音は弱く聞えるというのがある。 さらに「は行」の音の子音は「H」だけど「ふ」の音の子音だけは「F」で空気が多くて音として弱いってこともあると思うんだよね。 ではあるんだけど、頭に違う音がある言葉なのに、どうして聞き分けにくいのかをさらに考えてみると日本語の音声の持ってる「拍」という特徴にも原因があると思うんだ。 「拍」というのは、日本語の長さの単位で、ひらがなで書いたときの一つの字は「一拍」の長さがある。 だから「せいかい」は四拍の言葉、「ふせいかい」は五拍の言葉だから文字にするとこれは明確に違う言葉なんだ。 ところがね、話し言葉になったとき「ふせいかい」の「ふ」と「せ」を一拍のように発音する人が多いんだよ。 五拍の言葉を四拍で発生するなんてことは、実は日本語ではできないんだ。 なぜなら日本語は必ず子音と母音が合わさって一泊になるという特徴を持ってる。 だから四拍で発音してる人は「fuseikai」が正しいのに「fseikai」、みたいな日本語には無いわけの分からない発音をしてると思うんだ。 日本語は「fse」なんてふうに子音が重なることは出来ないんだもんね。 そうなると「不正解」は五拍の言葉なのに四拍の言葉の「正解」と聞えてしまうのもしかたがないんだ。 しかも元々「f」の音が弱いだけに、「せいかい」と「ふせいかい」の区別がほとんどつかなくなる。 一番ドキドキして「正解」か「不正解」かの判定を待ってるときに「f正解」みたいな頭にちっちゃい「f」が付いてるような付いてないような四拍の「不正解」を言われるとかなわないんだよな。 えっ?えっ?どっちなんだ?って台無しになるんだよなぁ(>_<) でもね、昔のバラエティ番組の製作者の人たちのあいだではこのことはもしかしたら常識だったのではないかと思えるふしがあるんだ。 というのがね「正解」「不正解」という言葉を聞くようになったのは最近のような気がするんだ。 以前はもっぱら「ピンポン」「ブー」が使われてたように思う。 正解だったらチャイム音の「ピンポン」。 不正解だったらブザー音の「ブー」。 これ、めちゃ分かりやすいもんなぁ。 この「ピンポン」「ブー」ってのは元々クイズ番組でチャイム音とブザー音を使ってたんだと思う。 それが擬音語になって「ピンポン」と「ブー」という言葉が生まれたんだろう。 チャイム音とブザー音は今でも普通に使われ続けてるんだけど擬音語の「ピンポン」「ブー」の使用頻度は下がってると思う。 擬音語というのは「オノマトペ」というんだけど「ピンポン」「ブー」ほど、普通に使われてるオノマトペも珍しいと思う。 オノマトペは漫画からたくさん生まれてるけど「ピンポン」「ブー」だけはきっとテレビから生まれたオノマトペだと思うんだよね。 せっかくテレビが生んだこんな素晴らしい言葉があるんだから「f正解」だなんて紛らわしい言葉は使わないでほしいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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