カテゴリ:ドキュメント
今週から始まった『知るを楽しむ』の新シリーズの火曜日は伊丹十三さんを取り上げてたので見てみた。
番組ホームページはこちら。 僕は今までに身も心も捧げつくすほどに真髄してしまった人が5人ほど居てる。 伊丹十三さんは、その最初の一人で昔の一時はもう伊丹十三さんの言う事は絶対で、伊丹のように生きたい!伊丹のように生きることが出来ない人生なんて無意味だ!みたいなほどに憧れてたんだよな。 でね、このNHKの番組を見た人は一人もいないと思うけど、この番組は、そらもう伊丹十三礼賛番組で、伊丹十三って人はどんだけ優秀で、どんだけかっこ良かったかってことをこれでもか、これでもかって具合にいろんな人の証言で礼賛しまくってるんだ。 多分、伊丹=神様と思ってた頃の僕が見たら、めちゃくちゃ納得して見れただろうし、伊丹十三さんの凄さにただただ恐れ入ったと思う。 だけどね、この番組を見て、僕はずっと顔をしかめて見てたように思う…。 伊丹十三って人がとても優秀な人で、遊び人としても物書きとしても役者としても映画監督としても、それはもうとんでもない能力を持った人だということは間違いない。 でもね、この人、日本人を馬鹿にしてた人だと思うんだよ。 日本という国になんの価値も見出してない人だったように思う。 日本人ごときを夢中にさせる本なんか片手間に書けると思ってたに違いない。 実際に僕を含めてたくさんの人が夢中になってしまったんだから情けない(^_^;) 日本人ごときを夢中にさせる映画など、片手間で作れると思ってたに違いない。 実際に僕を含めてたくさんの人が夢中になってしまったんだから、これまた情けない(>_<) まぁ、日本人ごときは伊丹さんの手のひらの上で遊ばれてるだけだったんだろうな。 悔しいなぁ…(^_^;) ヨーロッパに行き、日本人が聞いたこともないブランドへのこだわりを、さんざん語ったり、南フランスの別荘で1年も暮らしたり、ヨーロッパの食文化のことを”これぞおしゃれな食文化だ”みたいなスタンスで語られても、今の僕は顔をしかめるだけだもんな。 イギリスが大好きでイギリス車のロータス・エランをメンテナンスに苦労しながら乗り回したりしてることを自慢してるのも、今の僕が聴いても”馬鹿じゃないの!”って思うだけだよ。 ほんの1週間ほど前に『北京の55日』という記事を書いたんだけど、この映画はアメリカ映画だけど伊丹十三さんが重要な役で出演してる。 陸軍中佐・柴五郎役なんだけど、映画の主人公ではないけど、史実的には『北京の55日』が描いてる「義和団事件」の主人公と言われてる人物なんだよね。 柴五郎という人は英語、フランス語、中国語に堪能であったというとんでもない軍人だったんだ。 伊丹さんが演じるに値する才気あふれる人物だったみたいなんだよね。 当時、日本の映画スターが、アメリカ映画に重要な役で出演するのなんて、三船美佳さんのオヤジさんの三船敏郎さんと丹波哲郎さんと伊丹十三さんぐらいしか居なかったんじゃないかなぁ。 これだけをとってみても伊丹十三さんという人の凄さは分かる。 あんなに凄い人だったのに、今、伊丹さんの書いた文章を読むと、そのシニカルさばかりが鼻についてしまうんだよな。 あんな女性問題なんかで自殺したりしないで生きていてくれたら、あんなに賢い伊丹さんなんだもん日本にも価値を見出してくれたんじゃないかと思うんだけど残念だよ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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