テーマ:本のある暮らし(3285)
カテゴリ:ミステリー
今まで妄想ですらでっち上げれなかった事件の全容が少しは見えてきたんだよな。
全然正解とはほど遠いかもしれないけど、『スープレックスクルーズ』420号室の仕掛けと、『セント・ジョセフ』からアスワンに上陸して消えた赤茶色のトランクの両方を同時に説明する方法だけはとりあえず思いついたんだよ♪ アスワンからエスナの絶望的な距離を解決するのはこれしかないんじゃないかなぁ…。 それと関連してどうしても分からなかった昇平からの絵はがきの絵柄が示す「アスワン→コムオンボ→エドフ→コムオンボ→アスワン」の意味もどういう事か分かったと思う。 昇平が伊野部のパソコンから知りえた情報については、捏造事件の事以外は情報の価値としては充分に吟味する必要があることに、やっと気が付いたんだよな。 どうして今までそのことに気がつけなかったというと、アンクの書の最後に書いてある昇平の言葉のせいだったんだよ。 「しかし、伊野部さんの旅は終わらなかった。彼はナイルに残ったのだ。いや、取り残されたのだ。殺人という残酷な方法で」 この昇平の言葉は、一見なんとも思わなく読んでいたんだけど、この一文は読んだ人に意地悪な刷り込みをやっちゃう効果があるんだよね。 この本、上手な本だよなぁ~! 思い切り情報をくれてるんだけど、その情報に振り回されてると何が何やら分からなくなっちゃうんだよ(>_<) そもそも推理小説というのはそういうもので、何がフェイクで何が重要なのかを読み違えると何にも真実は見えて来ないんだろうけどね。 ただ、この本の場合、証言や状況を逐一箇条書きにして示してくれてるから、よけいに要らない情報に引っ張られたりするんだと思う。 そんなこの本の特長にも慣れてきたので、これからは少しは推理が良い方向に向いてくれるんじゃないかと思うんだよね(^^♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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