テーマ:本のある暮らし(3316)
カテゴリ:ミステリー
おとといの記事で字数オーバーになったために泣く泣くカットした項目を載せるね(^_-)-☆
◎スープレックスクルーズ420号室の仕掛けから思った事。 あの仕掛け、工作の経験のない人には 「そうなんだ」って簡単にスルーしてしまうかも知れないけど、部屋の様子を知らないで、あの仕掛けの準備をするのは無理だと思う。 僕は、昔のまだいじれるスペースがいっぱいあった自動車になんやかんや装置を付けるのが趣味だったし、アマチュア無線をやってて屋根の上に高さ6mのアンテナタワーを一人で建設したこともあったりして仕事に行かない日はあってもホームセンターに行かない日は無いみたいな日々を送ってたこともあるんだよね(^^ゞ だから、あの仕掛けは僕にも作れるだろうけど、少なくともメジャーとメモを持って下調べをしなければ、とても自信はないな…。 で、部屋にある物の材質や強度を調べながら、どんな細工をするかを考えたと思う。 あの仕掛けで一番重要なのは椅子の強度と材質だと思う。 椅子の上の部分と脚の先の部分とに逆方向に100キロ近い力で引っ張られた状態でももつんだろうか? 伊野部が消えてからマリカが420号室のドアを開けるまでの27時間ぐらいはもってくれなきゃいけないんだもんね。 船だし振動もあるだろうし、変形したり壊れたりしないかは心配だっただろうな。 ”椅子の脚に、L字に曲がった金属プレートが打ち付けられている(370ページ)”となってたよね。 ”打ち付けられている”ってなってるから椅子の材質は木製で、釘を使って金槌で打ったのだと思う。 これ、もし椅子の脚が金属製だったら、それだけでもう細工できないんだ。 ”L字型”となってて「コの字型」じゃないことから、金属プレートを打ち付けた場所は脚の底の部分だということも分かる。 これは余談なんだけど、僕なら「コの字型」の金属プレートを使って椅子の脚の下に踏むようにして椅子の内側から外側に向かって釘で打つと思う。 何故なら、椅子の背中の上の部分の金属プレートから対角の部分に向かって、斜め上方向に引っ張られる力がかかるのだから、脚の底から上向きに打ち付けられた釘は抜けやすくなると思うんだ。 脚のサイドに横方向から打ち付けたほうが抜けにくいし、もっと言うなら木ネジで固定しただろうな。 さらに言うなら脚に電機ドリルで穴を開けてボルトとワッシャーとナットで固定したと思う。 証拠が残るのが嫌ならドリルなんかナイル川に捨てたら簡単に証拠隠滅できるもんね。 はい!ここまでは余談でした(^_^;) 次に、どうしても前もって知っておきたい事はドアとフロアの隙間が何ミリあるかなんだ。 金属プレートは100キロ近い付加がかかった状態で振動しても変形しないだけの強度が必要なんだよね。 だったら、それなりの厚みがある物が必要だけど、ドアとフロアの隙間に金属プレートが入らなければ、それでもうダメだもんね。 逆に隙間が広すぎてL字型のドアの外側に引っかかる部分が引っかからなかったら、用をなさないしね。 ドアの厚みも知る必要がある。 L字型の金属プレートのL字の長い方の長さを何センチにするかは結構微妙で、椅子の脚はなるべくドアに近い状態にしておいた方が安定が良いし振動にも強いと思うんだ。 370ページのイラストでは金属プレートの端がちょうど椅子に踏まれてるように見えるから、ドアの厚みを踏まえた上で用意された金属プレートだと考えられるよね。 そういった事を鑑みて、 ”スープレックスクルーズ420号室の仕掛けは、初めて部屋を訪れた者には作れなかった” と僕は断定したんだ。 であるからして、スープレックスクルーズ420号室の仕掛けは伊野部自身が作ったものだと考えたんだ。 ”なんで伊野部が自ら殺される手伝いをするんだ?”って思うだろうけど、伊野部は自らの死を偽装するつもりだったんだ。 このことは去年の10月に「アンクの書」も含めて『Rの刻印』を一度通して読んだあとに思い至ったんだ。 で、そう思ったら、ドヤドヤドヤ~!ってストーリーが見えて来たんだ。 伊野部はどうして自らの死を偽装しようと思ったのか? 麻子がWEBカメラで撮影した盗掘未遂事件の現場の映像はDVDに焼かれて園咲が警察に持って行った事は、伊野部も「アンクの書」のチャットで知ってたよね。 その中には覆面をしていたけど声で伊野部だと分かる映像が入ってた。 東和大学の者も関南テレビの撮影クルーのみんなも、断定こそしなかったけどほぼ伊野部だと思ってたでしょ。 そんなDVDが警察の手にあったら、伊野部に警察の手が伸びるのは、もう時間の問題だと伊野部も岸も栗山も思ってたに違いない。 「アンクの書」の中で岸は ”伊野部さんが捕まれば、栗山さんも私もあぶないことになるわけですから”と言ってるし! 伊野部は死んだことにするのが一番で、伊野部自身以外に、岸も栗山も伊野部が存在することはとても危険なことだと思ってたと思うもん。 伊野部の死の偽装は伊野部の発案であると思うけど、岸や栗山も望むところだし、岸あるいは栗山が考えたことかも知れないし、3人の共謀だったかも知れない。 だけど、実際には誰かがその偽装の仕掛けを使い伊野部を本当に殺してしまったってのが真相だと思う。 そう考えれば岸か栗山を犯人とするのが自然なんだよな。 去年の10月に一度読んだときの思いを大切にして、栗山か岸で押し通せば良かったと今では後悔してるんだ。 岸の「カイロに出張中」というアリバイも一昨日書いた無茶苦茶無理のある考えではあるけれど ”昼頃にレンタカーを借りる依頼をした場所はカイロだった”って考えで一応崩せたし、栗山の考古学会出席というアリバイにしたって、虚仮の一念でどうとでもなったような気がするんだよな。 伊野部が捕まることで、岸のキャリアは完全に終わるだろうけど、『女王のプレート』の文章まで考えた栗山に至っては、自身は大学教授という地位を失い犯罪者となるだけにはにとどまらず、東和大学はエジプトでの発掘調査からも締め出されてしまうのも必至だろうからね。 これでもう『Rの刻印』についての記事を書く事はないと思う。 この記事も、おととい、字数オーバーで載せれなくて、もういいか! って思ってたんだけど、酒好きさんのコメントの ”輪島亮次はスープレックスクルーズで一人きりの時間が無いから、420号室の工作をすることができない”というのを読んで、今日書いた、記事の理由で僕は最初からその事をまったく考えに入れてないわけで、やっぱこの『伊野部の偽装説』だけは書いておこうと思ったんだ。 最近のみなさんのコメントで分かったんだけど、意外にみなさん、前から僕の『Rの刻印』ネタを読んでいただいてた事にびっくりしてるんだよね! こんな妄想記事に長いあいだお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m それでは『Rの刻印』仲間のみなさん、さようなら。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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