テーマ:本のある暮らし(3284)
カテゴリ:萌空姫様のスノボ道
何をとち狂ってもうたんか、僕、『萌空姫様のスノボ道』なんて小説を出版してもうたやんか。
するとね、いろんな人が、言葉についていろんな考えを持ってはることが分かってんね。 いろいろ細かいことは、あとで書こうと思うけど、一つだけはっきりしたのが 「年寄は日本語が下手」だってこと。 「下手」とするわけはね、大きく言うと次の二つ。 *最近使われてる言葉を知らない* *知らない言葉を受け入れる能力が低い* あのね、若い人と年寄では当然使ってる言葉は違うでしょ。 だから互いに分からない言葉の使い方をしてたりするのんは当たり前なんて思うでしょ。 で、年寄は若い人の言葉を「乱れてる」とか「汚い」とか「間違ってる」とか完全否定をしたりするやんか。 だけど、若い人が年寄の言葉を否定したりせぇへんやんか! そりゃぁ「古っ!」とは思うやろうけど批判したり否定したりせぇへんやんか。 この事だけでも年寄の負けやね。 「今どきの若い人の言葉は分からん」なんて年寄はすぐに言うけど 「今どきの年寄の言葉は分からん」なんて事を言う若い人は少ないでしょ。 それって、どういう事かと言うとね、 例えば昭和の言葉ってのは27年前以前の言葉やんか。 その言葉ってのは、文学作品、名作マンガ、映画、アニメ、ドラマ、なんかでTSUTAYAでも本屋さんでも、古本屋さんでも、いくらでもあるんよ。 そりゃぁもう、あふれかえってる! だからね、若い人は、使わなくても年寄の使う言葉を知ってるんよ。 つまりね、言葉の情報戦争をやれば年寄には勝ち目はまったくもってないんよ。 しやのに偉そうに言う年寄って、ほんまアホみたいやと思うわ たとえば「ら抜き言葉」なんてのもいっときは年寄がうるさく言うてたやんか。 言葉が変わって行くことに堪えられへんねやろね。 だけど、今の言葉だって、テレビでもネットでも流れまくってるから、年寄だって知ってるだろう!って思うでしょ。 そう! 僕もそう思ってた。 良く耳にする年寄の言葉に 「NHKしか見ない」とか「ニュースしか見ない」ってのがあるやんか。 NHKとか、民放でもニュース番組って、市民権を得ていない新しい日本語は放送せぇへんやん。 しやから、そういう人は全然アウト。 テレビでも民放のバラエティとか「街ロケ番組」が好きな人ってのは、知らずに今の言葉が入って来てる。 街ロケ番組ったって「家族に乾杯」はアカンで! NHKやし、鶴瓶さんは年寄に分かる言葉しか、あの番組では話してないもん。 何でもOKの深夜の低俗バラエティー番組が一番良いけど、あんなん年寄は見ぃひんもんね(^^; それとネットという媒体やねんけど、ネットというのんは、自分の必要とするところに自分の意思でもって、ずんずん行くって、そういう所やんか。 そして、年寄がずんずん行くところで、新しい言葉を知る機会は少ないと思うねんな。 しやからね、『萌空姫様のスノボ道』を年寄にも違和感なく読んでもらうためには昭和の言葉で書いたら良いのんは分かってたんやけど、そんな不自然な文章、嫌いやねんからしゃぁない。 そんなんしたら、僕の嫌いな「純文学」みたくなるやんか(>_<) 「純文」好きな人は気分悪いかもしれへんけど、人の好き嫌いは仕方ないやんか。 純文で思いだしたけど、又吉さんのおかげで純文人気が上がってもて、純文関係の人は喜んでるやろうなぁ。 だって、今まで、純文と縁のなかった多くの人たちが又吉さんの名前だけで読みはったわけやんか。 で、純文の世界に魅力を感じはった人も少なくないと思うもん。 人間の内面を昭和の言葉で語るのが「純文学」って僕は思うねん。 あぁ、めんどくさ!(>_<) 純文好きの人、ごめんなさい…m(__)m それとね、一人称で書かれた文章が昭和の言葉で書かれてるなんて、そんな気色の悪いことないでしょ。 ってか、神目線の三人称で書かれるものでも、昭和の言葉なんか気色悪いことには変わりはないんやけど、不自然さは減るよね。 言葉の意味も変遷するし、 「90%の人が間違った使い方をしてる」なんて事を、テレビのクイズ番組で偉そうに言ってるのんをよく耳にするけど、それってもはや言葉の意味が変わってしまったってことでしょう! それって、 「10%の人が、言葉の変化についていけてない」って事やんか! そうやって、言葉って次々と変わって行くのに、古い言葉に固執する人は古文でも読んでたら良いって思うわ。 ほら、言葉も身を飾るものの一つでしょ。 そしたら、古い言葉に飽きるのんもしゃぁないやん。 服も車も、すぐに新しいファッションに合わせて買い換えるやんか。 言葉だけ、ずーっと一緒っちゅうのんも無理やと思う。 フランスなんかは国を挙げてフランス語を守る方向で法整備もやってるけど、あんなんおかしいと思う。 世界一のファッションの国やのに、言葉を飾ることは許さへんっちゅうんやから、けったいな話やわ。 ただね、日本語の変化の中で一つだけ残念な事があるんよ(>_<) 日本語ってね、世界の言語の中でもトップクラスの造語力があるんよね。 漢字の熟語による新語がいとも簡単に作れて、しかも漢字の特性上、一度聞いたら死ぬまで意味を忘れないっちゅう特徴があるねん。 子供の頃から覚えた3千個ほどの漢字の意味を知ってるから、初めて聞く新語であっても一度聞くだけで意味を覚えられるねんね。 ところが、今の新語はアルファベットの略語とカタカナばっかりやねん。 これってね、意味のない字の羅列やから一度聞いてもすぐには覚えられへん(>_<) そんなん、英語の単語を覚えるのんと同じで、意味のない記号を丸暗記してるだけやもんな(>_<) 日本語が持ってる、世界でも珍しい素晴らしい機能が活かされてないのんが、もったいなくてしゃぁないねん(>_<) ってか、そんな話はどうでも良くて『萌空姫様のスノボ道』の中で普通に使ってた言葉について言われた、あまりにもズレた感覚にびっくりしてしまった言葉を二つだけピックアップして書くね。 ********************* 一つ目。 【ってか】 この「ってか」について最初に突っ込まれた時は、まったく意味が分からずに、僕は「はぁ…??」ってなって、相手の口をしばらく見つめてもた。 それを言ったのは友人なんだけど、 「鶴太郎入ってるやろ?」ってだけ言われたんよ(>_<) ↑これ、意味分かる? 僕には、まったく分からなかったんやけど、もう一人の友人が 「【ってか】って今どき言わんやろう」 と、口を出してきて説明してくれたことによると、どうやら昔、片岡鶴太郎さんが芸人やった頃のギャグに【ってか】ってのがあったらしいんよ。 「俺たちひょうきん族」なんて番組が昔あって、僕も見てたと思うけど、そこで鶴太郎さんが頻繁に言ってたギャグなんだって。 僕は覚えてなかったんやけど、二人に言われて、そうなんや…【ってか】って今は使わない言葉やったんや…、って、かなりのショックを覚えた。 だけど、【ってか】って、みんな普通にかなりの頻度で言ってるんとちゃうのん? 例えば、フット後藤かてチュート徳井かて【ってか】なしでトークでけへんやろう! くりぃむ上田だって【ってか】は常套句とちゃう? (※今の売れっ子お笑い芸人たちが、新しい日本語表現を次から次へと生み出してることは今度書きたい) で、調べてみた。 そしたら「知恵袋」にこんなのがあった。 2014/2/2219:51:34「てか」って何ですか?ここをクリックすると別ウィンドウで開くよ。 下に抜粋してコピペする。 去年の知恵袋だから、現在の情報だと考えて良いでしょう。
↑↑↑ほらぁ!市民権を得てる今の言葉やんか!!↑↑↑↑ 7年前の国語辞典には載ってなくて、去年の国語辞典に載ってる言葉やねんで! まだ若い言葉やけど、市民権を得た今の日本語だと言っても差支えないでしょ。 友人から「鶴太郎入ってるやろ」と言われた帰りの電車ではかなり落ち込んでんで! もう、僕、年寄の言葉に耳を傾けるんは止めようと思うたわ。 だって、その時三人居た友人の中の二人までが、 「【ってか】は今では使わない日本語」と言うたんやで! そりゃぁ落ち込むよ(>_<) 因みに、その時にこの話題に口を挟まなかったもう一人は女性だけど、彼女がバラエティ番組をよく見てることは、この日の会話で分かった。 だから、彼女には、【ってか】に対する違和感はなかったんやろね。 違和感がなかったけど、間違った感覚を持ってる二人に対して反論をしてくれなかった理由は後日談で説明できる。 その後日談なんだけど20代の友人に 「【ってか】ってのは片岡鶴太郎が昔言ってたギャグで、今はあんまり使わないんだって」と言ってみたんよ。そしたら 「ふぅ~ん…」とだけ言って、黙って何かを考えてるふうやった。そこで 「でも、それって違うやろうと思って調べたら、【ってか】は新しい言葉だけど、今では普通に使われてて、最近の辞書には、ちゃんと記載されてるんだって」と伝えたら 「やっぱり!そうやよなぁ、みんなめっちゃ使うのにおかしいと思った」と、合点がいったみたいやった。 つまり、これがどうゆうことかと言うとね、若い人で昔から普通に使ってる人には、その言葉が古いと言われても、ずっと使ってた自分が古いのか新しいのかの判断がつかへんねんね。 ちなみに、「【ってか】=鶴太郎」事件の事を姉貴に話したら、姉貴は聞いた瞬間に 「そんな事あらへん!【ってか】は今の言葉や!」って、僕の友人たちの論は間違いだと怒ってくれた。 姉貴のような、年寄やけどドラマやバラエティが大好きな人は最強や! 昔も知ってるけど、時代の変遷も、今も全部分かってる!(^^♪ ってか、そんな姉貴みたいなスーパー年寄は、あんまりおれへんやろうけどね(^_-)-☆ (文字数オーバーになってしまったので、二つ目の言葉【みたく】は次の記事に書くね) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年05月30日 03時24分56秒
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