テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:萌空姫様のスノボ道
スキーが初めから上手だった人は、スキーの先生に向いてないんとちゃうやろか?
最初にそんな事を思い始めたのはスキーレッスンやったんよ。 10人ぐらいがゼッケンを付けてスキーを習ってる初心者のスキーレッスンをゲレンデで見かけたんで、近寄ってインストラクターの言う事を、盗み聞きしてんね。 そしたら、そんな言い方でわかるわけないやろうって、専門用語をやたらと使って説明してるんよ。 別に専門用語を使っても良いけど、一人一人について、その人は何が分からないからうまく滑れないのかを、伝えてあげなきゃいけないのに通り一遍の説明しかせぇへん(>_<) その人は特別かもしれないと思って、レッスンを見かけるたびに盗み聞きをしたんやけど、似たり寄ったりやった。 あぁ…、スキーインストラクターになるような人は、きっと子供の頃から、上手に滑ってたんやろうなぁ、って思った。 先生の言うことがすぐに分かって、すぐに滑れるようになったんやろう。 正しく滑ってる人を見たら、すぐに自分も真似を出来て、滑れてしまったりしたんやろう。 じゃぁ、どんな人がスキーを教えたら良いかって言うとね、スキーが下手やった人が良いんやないやろか…。 実は僕はスキーが下手でね、それはもう苦労して、インストラクターが軽く言う「前傾姿勢」とか「外足荷重」とか「谷側姿勢」とか、そういった事の一つ一つに何十日もかけやな、理解をして自分の身体の動きに反映させる事がでけへんかった。 そういった事の一つ一つを実現するために、メモした紙をポケットにいれていつも滑ってた。 「足の裏の母指球の踏ん張り」とか 「膝頭の内側の緊張」とか 「山側のストックを持つ手首のひねり込み」とか そんなんを意識して、滑る。 アカンかったら、また別の方法を考えてメモする。 そんな下手くそ野郎な僕でも10年もやってると、何とか滑れて来た。 そんな僕はね、うまく滑れなくて悩んでる奴の頭の中が、分かる時が、しばしばあったんよ。 だって僕は、多分日本一下手くそやったから、あらゆるタイプの出来ない奴のパターンを経験して来てたからね。 だから、出来ない奴に、 「こんな意識をもって、こうやってみっ」みたいな助言を、身体の細かい部位について細かく言ったりした。 そしたら、一発で出来ない奴の悩みが解決して、うまく滑れたって事がしばしばあった。 でね、僕は思ったんよ。 スキーがめちゃくちゃ下手くそやった僕は、スキーの良い先生になれるんとちゃうかって! で、そういうふうに考えたら、一番苦手なものを一つ一つ克服して上手になった人が一番先生に適してるんとちゃうかと思うようになった。 スポーツだけやなくて、たとえば数学なんかも、出来るものには当たり前の世界やんか。 答えが一つやし、ちゃんと学べば誰でも出来るって思うやん。 でも、出来ない人には、出来ないってのも事実やん。 っちゅうことはやね、出来る人には、出来ない人の頭の中で何がおこってるのんかって事を理解しにくいでしょう。 しやから、数学なんかこそ、一番苦手な人が苦手を克服して出来るようになった人が先生になったら一番良いねん。 って、まぁ、僕の理屈ではそうなんやけど、実際問題として、そんなんを実現するためには、普通の大学出の22歳で先生になるんは難しいかもしれへんし、なんの因果で苦手なもんの勉強ばっかり長年しやなかんねん!ってことになるから無理やわな(>_<) で、どうして今こんな事を書いたかというと、『萌空姫様のスノボ道』の行板は、いきなりスノボが出来たって設定なんだけど、それにはわけがある。 実は行板は、スキーで苦労した僕やねん。 10年以上苦労してものにしたスキーでのノーハウをスノボに全部ほうりこんで、必死に考えて滑った結果、生まれて初めてしたスノボの最初の3秒でカービングのフロントサイドターンが出来てしまった。 板の端に金属エッジがあって、その金属エッジで雪面を滑るって事はスキーもスノボも同じだから、考えればなんとかなった。 もちろん、スノボ独特の違う力学がたくさんあるけど、雪とエッジの関係は同じだから理解することは、そんなに難しいもんじゃなかった。 スキーで苦労して克服したように、 エッジに力を伝えるためには、どの筋肉をどう使えば良いか?、 板の真ん中に荷重をかけるためにはには、具体的に、どういう意識を持って、どの筋肉をどう使えば良いか? そういった事を、具体的に身体の部位単位で意識して考えたら、スキーで苦労した経験のおかげで、上達は早かった。 しやからね、あの小説の中で、行板が萌空に教えたのも、かって物凄く苦労した経験のある行板やねん! 別に、そんな事を小説の中に書きこむ必要がないから書かなかったけど、萌空が行板の具体的な指導で、スノボが上手に滑れた事は軽い表現で書いた。 スキー時代にスキーを教えた感覚で書いた。 スキー時代に、僕の言葉が一番理解できるといつも言ってくてれた人が居てね、その人が萌空のモデルやったんよ! その人は、男性やったんやけどね(^^ゞ でね『萌空姫様のスノボ道』を読んで、その事に触れた感想を書いてくれはった人が居てね、しかも「肉体感覚の言語化」なんて素晴らしい言葉を使って、行板の事を褒めてくれはってん!(^^♪ ひゃぁ! ちゃんと読み取ってくれてはる人が居てるやん!(^_-)-☆ って、僕、もう嬉しくってね、その人に了解を取って、その人の感想文の一部を抜粋してコピペさせてもらうことにしたんよ(^^ゞ↓ (前略)スポーツのコーチングって、おそらくコツのつかみ方、肉体感覚の言語化がもっとも大切なのだろうけど、主人公にスノボを教えるすーさんは、その点において極めて優秀なコーチだ。(後略) この人の感想文の記事は、Facebookでシェアさせてもらったよ(^^ゞ
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最終更新日
2015年06月20日 08時34分44秒
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