テーマ:神社(398)
カテゴリ:神社
姉貴と天橋立の根本にある籠神社にお詣りした♪
四年前に内田康夫さんの浅見光彦シリーズ「黄泉から来た女」って小説を読んでんね。 この本、僕、凄く好きで、殺人事件が起きる推理小説やのに、「癒されたわぁ」っちゅうわけの分からない感想をブログに書いたのを覚えてる。 この小説は天橋立と籠神社が舞台でね、いつかはお詣りしたいと思ってた。 だけど、こういうのって実際に足を運ぶのんて、なんかもう一つきっかけがないと、なかなか実現せぇへんかったりするやんか。 前から姉貴には籠神社にお詣りしたい話はしててんね。 そしたら、この前、姉貴から 「天橋立には、昔からどうしても一度泊まりたい宿があるから、予約しても良いか?」 と言って来た。 人はみんな、それぞれ、いろんな思い入れがあるもんやなぁって思った。 僕なんか、宿なんかどうでも良くて、スノボに行くときなんか車で泊まるなんてことも普通にやってたもん(^^ゞ でね、姉貴が泊まりたい宿は「文殊荘」という宿で、ここには吉村順三さんが設計した部屋あって、そこに泊まりたかったんだって! この吉村順三さんという建築家が設計した軽井沢の別荘があるねんね。六甲の山荘は、この吉村さんが軽井沢に建てた別荘をイメージして 建てたんだって。 だから、姉貴は、前から吉村さんが設計した建物が大好きやったみたいやね。 その、吉村さんの軽井沢の別荘はこれ↓ 六甲の山荘のイメージが上の写真の別荘なわけだから、『萌空姫様のスノボ道』に出てくるオーストラリアの別荘も、こんな感じなわけよ♪ 右上が萌空の部屋で、大きく明かりのある2階がリビングダイニングで、初日にチーズフォンデュを食べた部屋。 乾燥室がある1階だけはかなり違ってて、コンクリートの壁の部分は開閉できる大きなガラス戸になってる。 そんなわけで姉貴が好きな、吉村さんが設計した文殊荘に一泊という予定で天橋立に行くことになった。 出発の前日の晩に、一応復習しておこうと思って、四年前に読んだ「黄泉から来た女」を引っ張り出して来て読み返してみることにした。 そしたら、四年前に読んだ時は、全く気にも留めてなかった浅見光彦が宿泊した宿が文殊荘やったんよ!(@_@) 文殊荘の社長(幾世さん)も登場してるやん! しかも、この物語のキーになる女性・神代静香を光彦に引き合わせたのが、文殊荘の社長やねん!(^^) キーになる女性というのは、いつも浅見光彦シリーズで光彦が疑似恋愛に陥ってしまい、読者をイライラさせるという、あの立場の女性ね(^^♪ 浅見光彦は取材で籠神社(このじんじゃ)の宮司にインタビューをしたかってんね。 で、籠神社の宮司に光彦を紹介したのが、その神代静香という女性になってる! 光彦が、何故に直接に取材に行かなかったかという理由として、籠神社の宮司という人が少し変わってる事が語られてる。 「マスコミ嫌いの宮司さん」と、静香の父親が言ってる。 そして、文殊荘の幾世社長は静香のことを 「宮司さんのお墨付き」と、光彦に言ってる。 そういうわけで文殊荘に宿泊した光彦は、文殊荘の社長・幾世、そして神代静香を介して籠神社宮司を取材できる運びになるんよ。 ちなみに、文殊荘にチェックインして部屋まで案内してくれた仲居さんに 「こちらの社長さんは、幾世さんてお名前ですか?」と、訊いてみた。すると「そうです」と答えてくれたので、小説の内容は、かなり事実を書いたものやと確認する事が出来た(^_-)-☆ そんなわけで、文殊荘に泊まれることは嬉しかったけど、光彦がもう一泊する事になったときのこんなセリフに、ビビってしまった。 「文殊荘は知り合いの小説家に、天橋立に行くならぜひと勧められて泊まったんですが、正直言うと、僕なんかには贅沢すぎて、もったいない気がするんです。しかし、あそこの温泉はよかったし、料理は旨かったし……悩みますねえ」 浅見光彦みたいな、お坊ちゃんでも「もったいない」なんて宿に、僕が泊まったら肩が凝ってしまって落ち着けへんのんとちゃうのん?って思った(^^; このセリフの「光彦の知り合いの作家」というのは、もちろん作者の内田康夫さんの事やで。 あとで分かったことやけど、内田康夫さんは、天橋立に3日も滞在して取材をしはったみたいだから、文殊荘に何連泊かしはったみたいや。 そんなんで文殊荘に泊まれることは嬉しいような、めんどくさいような、そんな気持ちやったな(^^ゞ まずは籠神社にまっすぐ向かった。 駐車場は、近くに留めることが出来るからいいよ♪ 境内は撮影禁止だから帰りに外から撮ったのがこれ。 でね、拝殿でお詣りを済ませてから御朱印をいただくことにした。 するとね、御朱印が二種類あるんよ。 一つは籠神社だけの御朱印で300円。 もう一つは、奥宮の眞名井神社と籠神社の両社を一緒にしたもので500円。 というのが、奥宮の眞名井神社には、社務所もなく神職のかたが常駐してない神社なんだって。 で、いつも眞名井神社の御朱印のことを訊かれるので、両社をまとめた御朱印を作ったのだそうだ。 で、ひと悩みしたんだけど、眞名井神社にも、あとでお詣りするつもりだったので両社が一緒になった500円の御朱印をいただくことにした。 この御朱印の字の「元伊勢」というのは、倭姫が天照大御神をお祀りする場所を探して伊勢にたどり着く前に祀った所のこと。 その時に天照大御神が祀られた場所は奥宮の眞名井神社の場所で吉佐宮(よさのみや)と呼ばれてた。 ちなみに、この場所の地名の与謝郡も与謝野晶子の「よさ」も、その元は元伊勢「よさのみや」から来てる。 ここに天照大御神は伊勢に行く前に四年間祀られていたらしい。 神職のかたに御朱印を書いてもらうのを待ってたら、ここ籠神社の御朱印帳が飾ってあるのに目がとまって、その美しさに欲しくなってしまった。 たまらず、いただいてしまった! 表紙には、天橋立と籠神社が刺繍風に描かれてて、天橋立が籠神社の参道であることが分かる。 裏表紙には、元伊勢、籠神社、天橋立の印風の文字と、その下に重文の鎌倉時代に作られた狛犬が画いてある。 で、この御朱印帳をいただくとサービスで籠神社だけの300円の御朱印を書いてくれるんだって! ラッキー! 籠神社だけの御朱印は印だけじゃなくて、書いていただく字も違ってね、実は籠神社だけの御朱印も欲しかったんよ! 上の御朱印の右、表紙をめくった所には「猿田彦大神」と「道中安全御守護」の印刷がしてある。 猿田彦はニニギの尊が天孫降臨したときの道案内をしたんやから、御利益あるよね。 で、御朱印をいただいてから境内の摂社をお詣りした。 その並びの中に水琴窟があって、その横に木の謂われ書きが立ってた。 でも、近寄って見ると、それは謂われ書きじゃなくて短歌やった。 水琴窟 たらたらと したたる真名井 かそけくて はっと○○る 神のみあれか 海部光彦 これを見て、僕、興奮してしまったんよ! 海部光彦宮司が詠んだ短歌やん! 「わぁい!やっぱり海部光彦宮司は実在したんや!」って! この海部光彦宮司こそが、小説『黄泉から来た女』で浅見光彦が取材した相手やってんね♪ お気づきやろうけど、海部光彦宮司と浅見光彦の名前は読みも字も全く同じやってんね。 小説の中で、宮司が「光彦」という名前がいかに素晴らしい名前であるかを浅見に話して聞かせるのは、めちゃ面白かった。 小説の中で、海部光彦宮司は、とっても饒舌なんよ! 神代静香が浅見光彦にこんな風に語ってる。 「(前略)もう、ほんまに天照大神さんのことを信じ切ってはって、そのお話をさせたら、とめどなく喋りはりますよ。途中で逃げ出したくなっても知りませんから」 ほんまに話し好きの人みたい! でね、この海部光彦宮司は第82代の籠神社の宮司でね、その系図が残っていて、その系図は本物だと認定されてて、なんと国宝に指定されてる! 重要文化財ちゃうよ、国宝やよ。 凄いでしょ。 なんせ、初代天皇の神武天皇のお手伝いをしたのは海部の四代目だってんだから、凄すぎる! 天皇家の次に古い家系だと認められてるみたいやわ! でね、この海部光彦宮司の和歌を見つけて嬉しかったんやけど、一部墨が薄くなってて読めないんよ(>_<) 五行目が読めない。 「はっと○○る」 せっかく興奮するぐらい嬉しかったのに、読めないって嫌やんか。 でね社務所の巫女さんに訊いてみたんよ。 でも分からなくて、御朱印を書いて下さった神職のかたも来てくださって考えてもらったんやけど、やっぱり分からない。 でね、この神職のかたが、 「今居らっしゃると思うので訊いてきます」 と言って、拝殿の前を横切って、向こうへ行ってしまったんよ。 僕は、そんなオオゴトになるとは思ってなかったし、えらいこっちゃ、今更「もうけっこうです」とも、よう言わなくて、オロオロしてたんよ(>_<) すると、拝殿前の右端に白髪の神職の人がいつのまにか現れてて、訊きに行ってくれた神職のかたが、その人に訊いてるんよ。 と、姉貴が 「あんた、行って訊いておいで」って背中を押すもんやから、めっちゃ怖かったけど行ったんよ! そしたら、その白髪の人が、ほんまに海部光彦宮司で、お話をいっぱい聞かせてもらえた。 あの読めなかった短歌は海部光彦宮司が十年も前に詠んだ歌で宮司も思いだすのに時間がかかったけど 「はっと思ゆる」だと思いだしていただいた。 「黄泉から来た女」の話になり内田康夫先生の事をいっぱい話してくださった。 内田康夫先生は神社や神道について、大変よく勉強されてるって、感心してはった。 三日ほど滞在されて、籠神社周辺の取材を熱心にされて行かれたと、当時の事を思いだして話していただいた。 あの小説が出版された後の後日談も話していただいた。 小説の中で語られてる、山形県の出羽三山の事で、その後に発見された面白い話を言ってはったんやけど、僕、もう舞い上がってしまってて、ほとんど覚えてない(>_<) スマホで録音しておいたら良かったけど、こんな事になるなんて夢にも思えへんもんな。 面白かったのが、 「『黄泉から来た女』に書いてある私についての記述は、全くその通りでございます」って、笑いながらおっしゃってた。 僕は、ただの読者だって言ってるのに 「内田先生にお会いしたら、よろしくお伝えください」って言いはるから困ってしまったわ(^^ゞ 宮司は内田康夫先生のことがごっつぅ好きみたいに感じたな(^^♪ 宮司の写真を撮らせていただいたけど、僕だけの宝物で発表はしないんでごめんなさいm(__)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年09月10日 18時01分44秒
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