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江坂紗夜は天王寺の腹違いの妹であり、安楽椅子探偵の物語には天王寺以上に父親の話に思い入れを持っていた。
そこで、兄の天王寺の劇団に参加したのだが兄の作る物語は、楽太と安夫のペンネームである「安楽キコ」が書く酷い物であった。 安夫と楽太は、仲が悪いようにふるまってはいるが、それはゴーストライターに徹するためのカムフラージュ。 紗夜は、天王寺にそんな酷い舞台は止めるようにお願いするが相手にしてくれず、飛ばし携帯で脅迫文を送るが無視される。 兄以上に狂信的に安楽椅子探偵に思い入れがある紗夜は、酷い物語を書く楽太と安夫に強い恨みを持つようになる。 安楽椅子探偵を穢し続ける事に対する恨みから、安楽椅子探偵の芝居を穢す形での楽太の殺害を考える。 元々脅迫状に書いていた「安楽椅子探偵を舞台上で殺す」を実行する方法を前もって考えていた。 それが、舞台上の椅子に座ったままの毒殺だった。 殺害に使う毒は、安夫に購入させた。 安夫がプランターで花を育てていて害虫に困っているのを知り、強力な害虫駆除剤があると裏サイトを教えてラニシンを買わせた。 これには、楽太殺害の犯人を安夫にする意図もあった。 そこで、自分の植木鉢にも害虫がついて困ってるからラニシンを貸してほしいと、安夫を資料室に電話で呼び出した。 その電話を聞いていた楽太は、安夫が恋人と会うのかも知れないと興味本位で資料室に行く。 そこで、面白半分の楽太に気分を害した安夫が楽太を突き飛ばし、喧嘩になってしまう。 その時、ネックレスがちぎれてビーズが部屋中に飛び散る。 楽太が転倒してボックスに入ってる安楽椅子探偵のブロンズ像に後頭部をぶつけて意識を失ってしまう。 安夫は、楽太が死んだと思い込み、気が動転する。 そこに紗夜が入って来て、ここは自分にまかせろ。 安夫がやったことにならないようにするから、安夫は劇場に帰り安楽椅子探偵を楽太の代わりに演じるように説得する。 ネックレスはビーズを集めて修理してあとで楽屋に届けると言い、ラニシンを受け取る。 気が動転してる安夫は紗夜の言いなりだった。 紗夜にとって、資料室の出来事は偶発的な出来事だった。 そこで、楽太を資料室で殺害し、安夫は舞台上の椅子の上で殺害することに切り替えた。 意識を失ってる楽太の前頭部を、後頭部をぶつけた同じブロンズ像で強打し絶命させた。 タオルで床の血痕をふき取り、ロッカーにブロンズ像とタオルと楽太の遺体を押し込む。 事務所からコンセント式の古い掃除機を持って来て、棚の下とか部屋中に飛び散ったビーズを掃除機で吸い取って回収した。 この日の午前中に届いた充電式の掃除機も事務所にあったが、紗夜はその事を知らなかった。 掃除機のプラグをコンセントに刺すために、棚の一番下のDVDを除けて、デジタル時計のプラグを抜いて掃除機のプラグを刺した。 掃除機の紙パックを取り換え、ビーズの入った紙パックを持ち帰り、ネックレスを修理した。 少しビーズが足らなくて、若干短くなった。 ネックレスを楽太の楽屋にいる安夫に届ける。 この時、マントの形状が安夫に合ってない、このマントでは楽太でない事がばれる恐れがある、と言い、あとで安夫の身体に合ったマントを届けると言いおく。 午後8時頃、前もって用意してた針を仕込んだマントの針にラニシンを塗布して安夫の楽屋に届ける。 この時、マントの形が崩れるから、舞台の椅子以外にはもたれないように念をおす。 マントに仕込んだ針はマントに垂直に立つように固定されてて、椅子にもたれると、椅子と安夫の体の両方に垂直に刺さるようにセッティングされていた。 身体と椅子に刺さった針は、身体を外すと、固い椅子の方に自然と残る。 プラスティックの椅子では針が刺さらないので、木と布で出来た前回公演の椅子に交換させるためにペンキで汚した。 14日の夜、芝居がはねる前、劇場主の戸越が来る前に、紗夜は着登板を帰ったしるしの赤にした。 芝居がはねる前に、これが出来るのは、芝居に出てない紗夜と吹子と笛美と天王寺だが、吹子と天王寺は戸越の目の前で着登板を赤にしてるから、語り部の笛美を除けばば紗夜だけである。 そして、劇場内に隠れて戸越が帰るのを待った。 そして、プラスティックの椅子にグラスを使ってペンキを流し椅子の下にグラスを置いた。 そのまま劇場内で一晩を過ごし、仕事についた。 戸越の居る場所から小道具のテーブルが見えるので、逆に言えば小道具のテーブルから戸越の様子を伺う事が出来る。15日の到着のしるしの板の返しも紗夜は小道具のテーブル付近から戸越を見張り、手洗いに立つかしたすきに着登板を黒にしたと思われる。 ・・・・・・・・・・ここから下は今日の書き足し・・・・・・・・・ 14日の夜も、小道具テーブルから戸越を見張り、戸越が席を立ったすきに着登板を赤にする事もできたから、芝居がはねる前に着登板を裏返す必要はないかもしれない。 衣装係の紗夜は小道具のテーブルで衣装の調整を続けてても不自然ではない。 【マントに針を仕込む具体的な方法】 ・マントの表地と裏地の間に仕込む。 ・針は両端が尖った両尖りの針を使用する。 ・針の先端が当たる部分には、織目のつまったフェルト生地を貼りつければマントの重みで自然に突き抜ける事がないと思う。 ・さらに、その上に厚手のデニム生地を重ねれば、マント表面の形状も針先も安定すると思う。 ・多分、僕でもひと月ぐらい試行錯誤を重ねたら、椅子に座れば背中に刺さり、さらに椅子にも刺さり椅子側に残るような工夫は出来ると思う。 ・だけど、優秀な衣装係の紗夜なら、僕なんかよりよっぽど優れた方法で実現できるに違いない。 【紗夜が犯人足りうる理由】 ・マントへの針を仕込むことが、技術と時間の両方において可能な上に、自由に演者に着せ替えを要求できるのは衣装係の紗夜だけ。 ・ネックレスの修理も、もともと紗夜が用意したネックレスであると思うし、紗夜なら迅速に容易く出来るに違いない。 ・着登板の裏返しを戸越に見られることなく行い、劇場内に一晩中隠れる事が出来るのは小道具のテーブルで作業をしながら戸越を見張ることが出来る、紗夜と田辺と舞台監督。 ・コードレス掃除機の存在を知らなくて古い掃除機を使う可能性の高いのは、紗夜と緑橋と田辺。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年01月11日 14時27分17秒
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