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これね、1944年に書かれたヘンリー・カットナーの短編小説なんやけど、どうも邦訳はされてないみたいやねん。
で、どうして、邦訳もされてない昔の小説の事を書こうと思ったかと言うとね… まず最初はヴァージル・フィンレイの挿絵を雑誌に見つけた事が始まりやねんね。 フィンレイの挿絵で思った事から、いろいろ調べていくと、アメリカ人が書いたレビューに面白い書き込みを見つけてもたんよ♪ その、僕が引っかかった最初のイラストから途中の事は追々書いて行くとしてね、 そのレビューの最後に この小説をジョージ・ルーカスが読んでインスパイアされて「インディ・ジョーンズ」という映画が誕生したんとちゃうか?って書いてあったのが面白かったんよ(^^♪ で、まず、僕が見たヴァージル・フィンレイの挿絵がこれ↓ この挿絵が書かれてた雑誌は、アメリカのSF雑誌「ファンタスティック・ストーリー・マガジン1954年夏号」。 だから、この小説の初出の1944年の10年後に出た雑誌だから、クラシック・ノベルズとして掲載されてる。 だから、この小説が書かれたのは1944年だけど、この掲載号は1954年発行だからフィンレイの挿絵が書かれたのは1954年ってわけ。 で、この左の布が纏わりついてる人物をトリミングしてアップにしたのがこれ↓ これ見て、ごっつぅ東洋的に見えたし、もっと言うと風人雷神とか日本の神様みたく見えたわけよ。 だからさぁ、この挿絵が書かれてるヘンリー・カットナーの小説がどういう小説か読んでみたくなった。 英語が読めない僕だから、翻訳本を探した。 ところが、邦訳されてない。 で、ネット内を探したら、レビューを書いてる人がストーリーも書いてくれてるのを見つけた。 凄く長くてね、機械翻訳だから、えげつない悪文の連続で読むの辛かったけど3回読んだ。 そしたら。まぁ、おぼろげながら、どんな物語かは分かった。 物語の冒頭は、ヒマラヤの小さな村の神であるクローの話から始まる。 で、ヒマラヤを2年間旅行していたホレス・ダントン博士という考古学者であり民族学者が登場する。 クローという神は、雷雲に乗ってたりして、雷で攻撃したり、やたら雷が出て来て、やっぱり、あの挿絵は「雷神様」やったんや!って、めっちゃ納得した! しやけど、ヴァージル・フィンレイという、いつも妖艶な女性を描く超ファンタジー・イラストレイターが雷神様を描いてるなんて、めっちゃ面白い(^^♪ でね、この小説には、旅行ショーをしてるアメリカの若い女性シンガーも登場してダルトン博士と出会うんよ。 ちゃんとインディ・ジョーンズのマリオン役も出てくる♪ で、ストーリーを知ると、邦訳されてない理由も察しがついた。 この小説が書かれた1944年は、日本とアメリカは戦争中で、日本に原爆が落とされる前年なんよね。 その頃のアメリカはプロパガンダをやりまくってる時期でね、日本人というのがいかに有害な存在であるかを国を上げて喧伝してたんよ。 そんなもん、今のアメリカの黒人差別みたいな生ぬるいもんと違って、徹底的な人種差別がされてた。 この小説のなかでの日本人は、その時点での戦争相手だから、日本人なぞ虫けらのように殺されてる。 「黄色い肌」「ニップ」「ジャップ」という言い方が、しつこいほど出てくるみたいやね。 やっぱ、邦訳されても気分悪いだけかもしれへんね。 このレビューを書いた人はカットナーは日本人を見た事がないのでは?とか、雷で打つとか多分に西洋宗教的表現だと書いてる。 でもさぁ、日本なんか日本中に風神雷神像や屏風があるし、民間信仰も多いでしょ。 雷が鳴ったらおへそを隠すなんてのは世界中で日本ぐらいと違う? しやから、いつも思うんやけど、論評する人なんか偉そうに書くけど、たいがいの場合論評者のレベルの低さを露呈するだけなんよね。 何かを作り出す人のクリエイティブ度というのは大きいけど、それにリプライする人って、、まぁ大抵はレベル低いでしょ。 ほら、Twitterでも、tweetに比べてリプライは、ほんまレベル低いやんか。 自分では何も発信せずコメント付きのリツィートばかりしてる人の、コメントって、ほんとにつまらんでしょ! では、あるんやけど、このアメリカ人のレビューのおかげで、僕は助かったんやけどね。 で、この人がルーカスの「インディ・ジョーンズ」について、下のように書いてはった↓ (前略) 「クロという名前の神」は、実際にはインディアナジョーンズの映画である可能性があります。 (中略) ジョージルーカスが「クロという神」を読んだことがあるかどうかはわかりません。しかし、彼がパルプSFの熱心な読者であったことは知っています。 (後略) この1944年に書かれた小説のあらすじを読みだしてすぐに、僕でもインディ・ジョーンズの事が頭に浮かんだ。 やっぱ、ルーカスは[A God Named Kroo]を読んでインディ・ジョーンズを作ったと僕も思うな! にしても、ヴァージル・フィンレイが、こんな素敵な挿絵を描いてくれたから、僕は、このインディ・ジョーンズ誕生秘話みたいな事を知れたんよね。 こんな邦訳もされてない小説に僕が出会う可能性なんか、ほとんどゼロに近かったと思うもんな! 最後に、ネットから拾った1944年の初出の雑誌の写真と、僕が持ってる1954年のフィンレイが挿絵を入れた雑誌の写真を載せるね↓ #ヴァージル・フィンレイ #インディ・ジョーンズ #ヘンリー・カットナー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年08月25日 10時21分41秒
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