坂崎幸之助に惑わされ「無性に食べたくなる物」を考える。
仕事帰りスーパーに寄るとき坂崎幸之助がFMで「無性に食べたくなる物」について話をしていた。だけど今日のボクはスーパーで途方にくれた。何を見ても食べたい気持ちが湧かないのだ。坂崎幸之助は「○○タッキーのチキン」とか「コンビニのレジ脇にあるピリ唐食べ物」とか言ってたけれどボクの胃は休止している。本来、食べるのが好きだしスーパーで思わず衝動買いしてしまうけれど、時々こんな風に食べたいものがなくなる。買い物かご持ちながら、ただボクはぶらぶらしていた。何も買いたい物がないなら帰ればいいのに。でもこのまま帰るのは店にワルイよな。そうだよな。ティッシュ一箱買って帰るか。いや、まだティッシュはあったはずだ。うだうだうだ…だらだらだら…。結局、サンドウィッチと卵と野菜コロッケとゴマ豆腐とワインを買う。帰宅して冷蔵庫を開けて気づく。「生そば」と「ゆでたまご」と…。そして夕方友達から貰った「カレーパン」があったことを。坂崎幸之助の「無性に食べたくなる物」に惑わされたに違いない。単純なボクは「無性に食べたくなる物」を無理やり描きはじめたのだ。ボクの胃は語っていたに違いない。「そば~そば~ゆで~そば~ゆで~ゆで~たまご~」そして脳裏でつぶやいていたに違いない。「かれ~かれ~ぱ~ん~だ~よ~」なのに坂崎幸之助に惑わされ店内を物色したのだ。「チキン、チキン、ノー、さしみ、ノー、やきとり、ノー」いやしんぼうなのだ。そうに決まっている。そして今になって冷静にかんがえてみた。「無性に食べたくなる物」 「あんぱん。煮豆。おしるこ。かりんとう…」なんだよみんな甘いものじゃねえかよ。何時だったか寒い冬の夜、無性に「おしるこ」口にしたくて市内の自販機探しまわったことがある。犯人捜しの執念の刑事のように…で捜しだしたのだ。小雪のちらつく真夜中、ボクは自販機の前で歓喜した。「ふう~うまい~」「おしるこ~ありがとう~」ボクの声は闇に轟きわたった。 不二家の「ペコちゃんのほっぺ」うまい!!