友人に薦められていた本。じっくりと時間をかけて読んだ。
中盤以降は勢いが止まらなくなり、一気に読んでしまったが、一気読みの方がこの本の性格に適していると思う。作者もおそらくは霊に憑かれたような状態になって執筆しているのだろうから。
それにしても、よく頭が動き、口が動き、身体が動く人だ。論旨明確。猪突猛進。自由自在。全てに頷くというよりは「うんうん」「言われてみれば」「そうかも知れない」「なるほど」「はて?」と思考がキックされて、シェイクされて、整理されていく感じ。頭が良くなるわけではないんだろうけど、頭が良くなっていくような錯覚に陥る。
高橋源一郎の「ジョンレノン対火星人」を、ここまでしっかりと論じた人を他に知らない。それだけで尊敬に価する。偉人というか変人というか。
10年間、教える仕事をしたけど、やっぱり教わる方が好きだなあ。一生、学ぶ人で良い。内田先生、どうぞよろしくお願いします。
邪悪なものの鎮め方