セッティング~スプリングレート
先日の日記で“レートのずらし方”と書いて終わりましたがその続きを^^さてさて、バネレートって様々ですよね。基準は先日書いたので端折りますが、何を狙うかによってレートを変えるってことです。うちのしび君の場合は、フロントはトラクション、リヤは向きを変えるってのが狙い。まずはフロント。トラクションを得るためには“フロントタイヤが常時路面に接する”ということなので、タイヤが浮かないようにすることが大切です。浮く(接地していない)状態は路面のアンジュレーションをきちんと吸収していないことが考えられるので、レートとしては柔め。スプリングできちんと吸収させることに終始します。しび君は現在フロント:16kg。ここから少しずつ落とそうとするわけですが、あまりレートを落とすと今度はピッチングやらロールやらが大きくなり過ぎる為かえって乗りづらくなることが予想できます。なので、極端なレート変更することは結構な賭け。おいらが良くやるのは2kgずつの変更。でも、それの根拠は?フィーリングです( ̄0 ̄; あっ、終わっちゃった・・・ではなく(笑)、根拠(?)はこんな感じです。【7inch・ID65】ばね定数[Kgf/mm]最大許容作動長[mm]最大許容荷重[kgf]4.0120.04805.0110.05506.01066367.093.06518.093.07449.089.080110.086.086011.083.091312.083.099613.080.01,04014.080.01,12015.076.01,14016.076.01,21618.073.01,31420.070.01,40022.068.01,49624.068.01,632これは某メーカのスプリングレートです。これで何がわかるかというと、スプリングの最大ストロークやそのときにかかる荷重量。おいらが使っている16.0kgであれば、76mmのストロークがあってその時は1,216kg(約1.2t)の荷重がかかっていることが分かるわけです。これを14.0kgへ変更すると・・・、最大ストロークは4mm増え、その時の過重は約90kg軽くなるって感じですよね^^しかし実際に使っているのは最大時ばかりではありません。というか最大なんて早々使わないでしょう(笑)そこで見るのが自分の車のショックがどの程度ストロークしているのか。16.0kgのスプリングで、ストローク量が3cmであれば・・・16kg/mm×30mm=480kg ←これが一輪あたりの荷重。同じ荷重を12kg/mmのスプリングで受け止めるとなると・・・480kg÷12kg/mm=40mm 4cmのストロークが必要となります。16kg/mmのスプリングを使用して、ブレーキングで3cmストロークしている時に、なおかつまだ2cmのストロークの余裕があれば、12kg/mmのスプリングを使っても底付(バンプタッチ)は起きないということです^^同じだけのブレーキングGでスプリングレートが16kg/mmと12kg/mmでは、12kg/mmの方が1cmフロントが沈むということが分かります。ってことは、同じ速度から同じブレーキングをした際に荷重移動が大きくなるってことになりますよね?同じ荷重移動(3cmのストローク)をさせようとするとブレーキングG(踏力)を小さくしなければならない。逆を言うと“低いGで同じだけの荷重移動が出来る”ということになります。極端ですが、今まではブレーキを踏まなければ狙うだけの荷重移動が起きなかったのに、アクセルオフで狙うだけの荷重移動が起きるということです。と考えていくと逆もまた然り。硬くすれば高い速度域でなければ狙いの荷重移動が起きないので、高速時のブレーキングなどにシビアさがある場合は硬くしていくということになります。なので、まずスプリングレートを変えようと思ったときには自分が何がイヤなのか?と明確にすることが大切です。サーキットはサーキットでも、十勝Jr.やHSPのように高速ターンが少ないところなのか。十勝クラブマンのような200kmオーバからのブレーキングが必要となるのか。それともおいらのような特殊な乗り方(事務化)なのか。街乗りのみなのか。それによってGのかかり方が違うのでレート変更を安易にするわけにもいかないのです。もちろん、ノウハウのあるショップもたくさんあるので相談に乗ってもらうのも手です。しかし、いくらノウハウがあるからといって、ただ漠然と“硬いんです”とかでは、ショップの方も困っちゃいますから(笑)レート変更をしたら今度は減衰力も・・・となりますが、それはまた今度ということで^^;;;