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抱えきれないものがある時はどうしたらいいんだろう。優しかったのは気のせいで、勝ち誇った私は点描の中に溶けてゆく。 いつから住みついているのか記憶に無いが、こんな時は必ず鋭い触覚で胃壁を撫で回すヤツがいる。 ユゴーの娘アデルは恋に破れて狂った。狂ったから救われた。余りの恐怖に失神する。気を失ったから救われた。私はきっと狂うこともできず失神もしない。正気のまま怯え続ける。 消えてゆくものを一つ一つ確かめて、石を積み上げる。まるで賽の河原だ。 指でつけた跡は、掃除をしていないことを咎める。井の中の蛙大海を知らず。胃の中のバイキンは正気の私。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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