カテゴリ:日常
授業中、病院から電話。
「お母さんの姿が見えません。今、職員一同探しています。」 それが、6時まえ。 日が暮れようとしている。 家には私一人しかいない。 個人指導レッスン中。 もちろん、すぐに病院に飛んでいくべきはわかっている。 でも、私には、仕事が、生活がかかっている。 とにかく、仕事に穴をあけるわけにはいかない。 夏休み始まってすぐの大切な仕事。 人は、「仕事を休んだら?」 と言うけれど、 塾という仕事は、休んだら、 来週から生徒が来ないかも知れない可能性がある。 ましてや、どこの塾も、夏休み講習の募集をしている。 私生活を仕事に持ち込むわけにはいかない。 Bちゃんに電話してみる。 「いいですよ。すぐに、病院に行ってあげて下さい。」 Bちゃんは、自分の用事を置いて駆けつけてくれるという。 ありがとう。。 家を出ようとしていると、病院から電話。 「見つかりました!道に迷っておられました。」 よかった。。。 私は病院に行き、看護婦さん、主治医にお詫びとお礼を言った。 父親が、母を心配のあまり、呼吸困難の発作を起こし、 その処置が大変だったらしい。 母が病室に現れると、お互いに泣いて、抱き合って、喜んだという。 看護婦さんたちは、それにもらい泣きし、涙をぬぐったと言われた。 感動的だったらしい。 『自分たち夫婦はお互いにこれほど大事にしているだろうか・・』 と自問したと言われた。 その夜、狭いシングルベッドで、父と母はいっしょに寝ていた。 父は、一晩中起きて日記を書いていた。 その日記には、 「今日は、自分たち夫婦の新しい門出。 窓のカーテンの隙間から、朝日が細く差し込んでいる。 妻の顔をやさしく照らした。 それをじっと見ていた。 ありがとう。」 と記してあった。 お互いの存在の大きさを改めて感じたのだろう。 夫婦は、何十年居ても、新しい門出がある事を父母に教えられた。 妻を残して、自分が先に死ぬわけにはいかないと、 父は、がんばっている。 私も、クタクタ。 お返事が遅くなります。ごめんなさい。 今日はこれで、珍しく明日になる前に寝ます。 明日は、 ★午前中 語学留学する子に説明と、航空券、ホームステイ先、入学許可書を手渡す。 お見舞い。 ★午後 夏期講習。 普段の授業。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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