家族もそれなりに大変なものがある。15日までは、新仏さん用の棚に毎朝お供えをしなければならない。以前は、初盆の法要が済んだら、川へ流していた。それで初盆の一連の法要ごとは終わっていた。ところが、環境に配慮して、川へ流してはいけないということで、15日までは家でお供えをして、その後に処分することに。
灯篭木と、提灯は31日まで灯りをともすことになっているので、まだまだ私の役は終わりそうにない。といっても夕暮れ間近になったらコンセントをさすだけのことだけど。これを朝には、夜が明けそうになったら消すことになる。これも何故か私の役目。夫が起きるのを待っていたら辺りはすっかり明るくなってしまっているのだから。
結局最後は乳癌からあらゆる場所への転移が確認されたみたいだけど、一度も結婚することなく、人格を奪われ、最期は病院で息を引き取ったかっちゃん。夫の叔母に当たる人で、結局は私のことを甥の嫁だと理解できないままに逝ってしまった。。。
かっちゃんのただ一人の理解者であった、兄が他界して既に19年。他界した後、近所で植えてある苗を抜いたとか、果物を取ったとかの噂が流れ、病院へ長期入院となってしまった。決して刃物を振り回すとかそんなことは無かった。女学生時代は、何でも出来た美人だったのに、かっちゃんをこんな風に変えてしまった男の存在は本当に許せない。
ただ、ひたすらに隠し通してきた義父にも私は責任があるのじゃないかと思うけど、田舎のことだから、隠し通せると思ったのだろうか。義父自身は仲人などをして、お小遣いを稼いでいた。変な取り合わせな気がする。自分には隠しておきたいことがあるのに、他人の家へ上がり込んで、根掘り葉掘り探るのだから。
あちらで、かっちゃんは兄と出会うことができたのだろうか。生前のように、二人で仲良くできたらいいのにな。言いたいことも言えずに逝ってしまったかっちゃん。せめてこれからは自分がやりたいことを思いっきりして欲しいな。どうぞ安らかに。。。