45歳をキャンティで
45歳の誕生日のこの日、六本木で仕事だったので、帰りに東京タワーまで歩いて、誕生日に無料になる展望台へ昇ってサクッと自分でお祝いをしようと思っていたところ、友人2人が駆け付けてくれて、東京タワー手前の飯倉キャンティで誕生日祝いをしてもらう展開に。誕生日席から見るこの三角のテーブルはちょうどピアノの形のようだし、絶品の「さんまのタルタル」は私の心が「足る足る」という感じだったし、「アスパラのソーセージ巻き」と「マッシュルームグラタン」は「旦」の字のようで45歳の日の出を表しているようだし、ランプシェイドも映画「レッドクリフ」の開戦の飛ぶランタンに見えたしと、すべて自分の誕生日に結び付けて都合良く解釈してしまい、感動でウルウルしそうになったが、近くの席にいた舘ひろしさんに「泣かないで」と言われているような気がして、ここはクールに振舞おうと思いつつ、45歳という節目の誕生日をキャンティで友人に囲まれて迎えられた喜びを胸に刻みながら、新たな五十路へ向かう扉を開いて、また次の灯りをさがして歩いて行きたいと思った。