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カテゴリ:高校受験
県の教育委員会の方から2024年度の茨城県立高校入試の平均点が発表されました。
昨年との比較。(少数第二位を四捨五入しています。) 国語 69.9→66.7 社会 63.9→57.6 数学 48.1→57.6(偶然、数・社同じ) 理科 57.3→55.6 英語 50.8→50.1 合計 290.0→287.5 県教委としては「平均点」が6割弱というところで満足のいく落とし所だったと思われます。 しかし、今年の入試は大きな問題点を顕にしました。 下段の表1は今年の入試の階級の幅40点ごとの得点分布(得点者数と比率)です。 表2の方は今年とほぼ同じ平均点(284点)だった2020年の得点分布です。 今年は461点を超えた生徒が全体の3.04%、499人います。 しかし、水戸一高と土浦一高の定員はそれぞれ160名、2校合わせても320名しかありません。 もちろん当地区のように高得点者が必ずしもこの2校を受験するわけではありませんが460点を超えただけでは 合格確実とは言えないことがよくわかります。 一方、2020年は総受験者数は今年より2,000人以上多かったのにもかかわらず460点を超えたのは全体の0.55%、102人しかいません。 この年はまだ水戸一高、土浦一高ともそれぞれ定員が320名でしたから、460点を超えればどちらの高校にしろ堂々の上位合格です。 誤解を避けるように書いておきますが、コロナ騒動がまだ起きていない4年前に比べて高学力者が増えたわけではありません。 実際はコロナ期間で生徒全体の学力は著しく下がっていると思われます。今年受験した生徒の学年は小学5年生の3月、小学6年生の4月、5月がほぼ休校でした。 入試の体裁を整える(平均点を280〜290くらいにする)方針に上位者が巻き込まれてしまっているということが言えるでしょう。 そこに上位校の大幅な定員減が加わっているのですから水戸一高や土浦一高受験者にとってはほんとうにきつい試験だったと思われます。 ノープレッシャーで500点を取るのと「500点を取らないと落ちるよ」と言われて500点取るのは同じ500点でも難しさが全く違います。 まあ、こうした資料はどのように解釈するかによって結論が変わってくるもので「休校期間中、全国一のオンライン教育の実施が生徒の学力維持(あるいは向上)、特に高得点者の大幅な増加につながったことがうかがえる」と結ぶこともできます。 (表1) 2024年度 上位者得点分布 (表2)2020年度 上位者得点分布 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.06 16:35:55
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