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カテゴリ:日記
先日,実家に帰った際に,海沿いの町,山元町に住む友人を訪ねてきました。 友人は,津波で家を流され,現在家族は避難所生活をしています。 数日前に,何か困っていること,必要なものはないかをメールで聞きました。 避難所生活とはいっても,友人は町の職員にあたる職業のため,1ヶ月前の地震発生以来,休みもほとんどなく,避難所のお世話をしているそうです。 「元気だよ。」 そう言う友人に,「元気でよかった。」としか言えませんでした。 友人は,自宅がどこにあったのか,すぐには分からなかったそうです。 ぜひ,津波の被害を見て行って欲しいと言われました。 写真を撮るのが好きな私ですが,津波に遭った場所を撮る気持ちにはなれませんでした。 前に,その友人に私が撮った写真を見せたとき,写真を撮りたいって気持ちが伝わってくるって言われました。 津波で被害を受けた景色は,どうしても好きにはなれないし,撮りたいという気持ちも湧きません。 穏やかな春の陽気の中,何の気無しに,田んぼの中の道路を海に向かって走っていました。 ふと気が付くと,周囲の色が無くなっていました。 国道6号線から海の方は,避難指示区域となっており,立ち入りには許可が必要でした。 そこで,国道6号線を南下してみました。 高台になっているところから,海の方を見ると,生活感のない荒野が広がっていました。 「海が近く見える」 国道6号線も,低いところは浸水し,その西側にもがれきやゴミが散乱していました。 がれきというか,1ヶ月前までは,私たちの生活の場であり,私たちを寒さや風雨から守ってくれていた,家なのです。 田んぼが多いこの地域は,まだ水が引かないところもありました。 車を降りると,足元の砂は,明らかに浜の砂です。 いくら広角でも,収めきれないほどの広さだったので,パノラマ撮影にしました。 遠くでは,クレーン車ががれきを拾っていました。 県境に近いコンビニが営業していました。 その脇の田んぼでは,自衛隊による捜索も行われていました。 この持ち主が,無事にこれらを手にすることができることを祈るばかりです。
見に行かなくてはならない。 そう思いながらも,燃料不足や忙しさを言い訳にして,足が向かなかったのが事実です。 私が見てきたところは,ほんの一部だけです。 ここで,命を落とした人がいる。 地震から1ヶ月が経った今でも,がれきの撤去が進まないほど,広範囲に渡って被害があった。 私にとっては,あらゆる事が毎日変化して,あっという間の1ヶ月。
昨日,今日と続いている,福島県浜通りを震源とする大規模な地震。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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